日本の憲法は新品同様、ほぼ未使用
「改憲法案委員会強行採決糾弾集会」に参加した
全国労働組合総連合の呼びかけによって日比谷野外音楽堂で開催された4・12集会に参加してきました。
国民投票法案が衆議院特別委員会で強行可決されたので結果的に「改憲法案委員会強行採決糾弾集会」という名の集会に参加したことになりました。
7時10分に米軍再編特別措置法も強行可決した。来日中の中国首相の目の前で……。
5000人も集まったのにテレビの中継は一切なし。この件を正確に報道する記者はオーマイニュース市民記者である私だけかもしれない。
もう安倍内閣には退陣してもらうしかないだろう。憲法は安倍一族のものではなく国民のものである。
志位共産党委員長と福島社民党委員長が壇上に並んでいた(握手する姿を見ると選挙で共闘できないことが不思議に思える)。また、日本への造詣の深い詩人、アーサー・ビナードさんも訪れていた。以下、彼らの発言を要約する。
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【志位共産党委員長の発言】
・アンケートによると、国民投票法案を国会で成立させるべきという意見は8パーセント
・最低投票率がない、白票は無効票、投票の15日前まで広告は野放しなど問題が多い
・まっとうな投票をしては改憲できないのでごり押ししている
・平和を訴える声を恐れている証拠
・読売の調査でも賛成は46%で3年連続減少している
【福島社民党委員長の発言】
・憲法は安倍一族、岸一族のものではなく国民のもの
・中国首相は今日国会で「態度の表明は行動で示すべきだ」と言われたが、これが示したことになるのか
・民主が賛成にまわらなかったので最悪の事態は避けられた
【アーサー・ビナード氏の発言】
・愁傷一国、値千金を皆さんと共有できてうれしい(日本人は最近こういうあいさつをしないな)
・日本とアメリカの大きな違いは武器の有無
・女性が武器を買いに来て商品説明を受けて「そんなに弾はいりません。主人を殺すだけですから」と言ったという小話があるが、過剰な兵力を求めないという意味で、それは目的がはっきりしていていい
・1954年、ビキニ環礁での実験は広島の1000倍の威力だったが、なぜそんなものが必要なのか
・「国防」という名で何でもできてしまう
・国家を操っている企業の利益を守るものが「国防」
・ケニアの環境副大臣が「もったいない」という言葉を環境保全の標語として世界に広めようと呼びかけた運動についてインタビューを受けた。その際、マスコミに武器のもったいなさについて訴えたがその部分がすべてカットされた
・日本の憲法は新品同様で未使用に近い。憲法を使い、外交をした内閣は未だかつてない
・国防総省はブラックホールを作って80兆円を毎年吸い込んでいる
・憲法は私たちの懐を守っている
・「平和とはどこかで進行している戦争を知らない、優雅な人のものだ」という言葉がある
・平和は戦争をしたがる人の準備の時間であると同時に、戦争をしたがらない人々への準備の時間でもある
・日本には超一流の憲法と三流の与党政治家がいる国
・「一流の憲法を選ぶか」「三流の憲法を作ろうとする三流の政治家を選ぶか」という段階に今の日本はきている
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外国の方にここまで言われてうれしいような、恥ずかしいような……。日本国憲法のすごさを教えてくれてアーサー・ビナードさん、どうもありがとう。デモ隊の出発地点ではアーサー・ビナードさんのほか、憲法9条の会、事務局長であり、東大教授の小森さんも皆さんを激励していました。