調査リポート
最も信頼されているのは、どのメディア?
新聞についてどのような印象を持っている人が多いのだろうか? 新聞通信調査会の調査によると「新聞の見出しは読むときの参考になる」といった意見が多い一方、「新聞を読むための時間をほかのことに使いたい」という人も目立った。
[Business Media 誠]
新聞や雑誌、テレビ……各メディアの印象について、どのように感じている人が多いのだろうか? 新聞とNHKテレビについては「信頼できる」(それぞれ67.2%、68.8%)、民放テレビ、ラジオ、インターネットは「手軽に見聞きできる」(63.4%、24.6%、35.5%)、雑誌は「教養を高めるのに役立つ」(16.7%)が最も多いことが、新聞通信調査会の調べで明らかになった。
年代別に見ると、新聞とNHKテレビは年代が高くなるほど「信頼できる」「情報が正確である」が多くなる傾向がうかがえた。またインターネットを「手軽に見聞きできる」という人は年代差が大きく、20代以下では7割前後だったが、60代以上では1割以下にとどまった。
各メディアの情報をどの程度信頼しているのだろうか? 平均点(信頼している100点、普通50点、信頼していない0点)が最も高かったのは「NHKテレビ」で74.0点、次いで「新聞」(72.0点)、「民放テレビ」(65.4%)、「ラジオ」(63.6%)、「インターネット」(58.0%)、「雑誌」(48.2%)と続いた。
訪問による調査で、18歳以上の男女1906人が回答した。調査時期は2008年12月。
新聞の社会的役割
新聞についてどのような印象を持っている人が多いのだろうか? 最も多かったのは「新聞の見出しは読むときの参考にしている」で65.8%、次いで「新聞を読むことは生活の一部になっている」(61.4%)、「新聞を読むことが好きだ」(59.2%)という結果に。一方「新聞を読むための時間をほかのことに使いたい」(13.5%)や「新聞を買うよりほかのことにお金を使いたい」(20.5%)と思う人は少数派だった。
また新聞の社会的役割について聞いたところ、「新聞に書いてある情報は正しい」(54.5%)や「新聞には社会を導いていく力がある」(49.8%)、「新聞はインターネットより責任感を持って情報を発信している」(48.9%)といった意見が目立った。逆に「新聞は中立的な立場から書かれている」(30.9%)、「新聞は記事を通じて社会的な差別や偏見を減らす努力をしている」(32.1%)と感じている人はそれほど多くはないようだ。
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