1994年、住友銀行(現三井住友銀行)名古屋支店長の畑中和文さん=当時(54)=が射殺された事件で犯行に使用された短銃を所持していたとして逮捕、起訴された近藤忠雄受刑者(87)が、1月末に岐阜刑務所でがんのため病死していたことが8日、愛知県警幹部への取材で分かった。
事件は94年9月14日午前7時20分ごろ、畑中さんが名古屋市千種区のマンション自室前で短銃で撃たれ死亡しているのが見つかった。愛知県警は当初「企業テロ」との見方で捜査。11月、近藤受刑者が犯行に使われた短銃を持って大阪の住銀本店に現れ、銃刀法違反容疑で現行犯逮捕された。
県警によると、近藤受刑者は取り調べでいったん射殺についても認めたが、その後否認。県警は物証も乏しい上、供述に一貫性がなく信用性が低いと判断した。銃刀法違反罪や別の強盗未遂事件などで有罪判決を受け、岐阜刑務所に収監。今年6月が刑期満了の予定だった。
県警は近藤受刑者が事件の何らかの事情を知っているとみて、捜査員を定期的に岐阜刑務所に派遣し面会。県警によると、近藤受刑者は「すべては死んでから明らかにする」などと話していたといい、日記や手記などがないか調べている。射殺事件の時効は今年9月14日午前零時。 |
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