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a day in the life of a vinyl junky

2009-04-11

[]本日の1枚 bice

 bice / let love be your destiny (CD)

let love be your destiny

let love be your destiny

 

 2002年リリースされたセカンド・アルバム松本隆作詞2曲以外は、すべて彼女自身で作詞作曲アレンジを手掛けています。

 生楽器バンド・サウンドだったファーストとはガラリと趣を変え、ほとんどを自宅でマックを使いレコーディングしたそうですが、そのアレンジクオリティの高さはただもう驚き。

 ボッサ、ソフト・ロックポスト・ロックラウンジ・ポップあたりなテイストを消化したアレンジ、と書いたらなんとなく当時のそんな音楽が頭に浮かびそうですが、とにかく質の高さが半端じゃない。

 どの曲もアコギ1本でもきっと十分に魅力的だと思いますし、控えめに鮮やかなカラーで彩るアレンジもまた魅力的なのです。

 

 そして、歌声。ファーストではやや抑え気味だったウィスパー・ヴォイスの魅力が全開なのです。

 ただ単にキュートなだけでなく、「ロック」を感じるグルーヴィさも湛えてるんですね。

 

 まずは冒頭の『Talk Talk』。柔らかメロウなイントロでもうグッと掴まれましたが、そこにキュートなウィスパー・ヴォイスでもう胸キュンな逸品。初めて聴いたときは、自分がクロディーヌやカヒミなんかに求めてたのはこれだ!と思ったほどに、理想的なウィスパー・ポップなのです。

 ノスタルジックアレンジが素敵なラウンジ系『The Girl In The Letters』、爽やかグルーヴィな疾走感も素晴らしい『Cloudy Sky』、フワフワな浮遊感も好い『Linsey de Butterfly』、打ち込みリズムもしっくりハマる『Slow dive』や『Walking in the rain』、耽美さの中に和も感じる『悲しき鳥』、シンプルが故に卓越したメロディ・センスを確認できる『包んであげる』とか、捨て曲なしのアルバムです。

 特にお気に入りは前述の『Talk Talk』と、タイトルも素敵な『blossom diary』。懐かしげにギター・ポップなイントロにもグッときましたし、サビのメロディと歌詞の語感に参りました。

 

 ちなみに、今日はbiceさんの誕生日なのでした。

 

  D

 Cloudy Sky

 

  D

 blossom diary

 

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