愛媛県教委が県立中学校で「つくる会」歴史教科書を採択!
              抗議の声を全国から集中しよう!



8月26日速報!愛媛県教委が県立中学校で「つくる会」歴史教科書を採択!
愛媛県教育委員会は26日、定例会を非公開で開き、県立中高一貫校3校(生徒数約480人)と県立ろう・養護学校で来春から使う歴史教科書を「新しい歴史教科書をつくる会」が主導した扶桑社版に決めました。愛媛県教委に抗議の声を集中して下さい!

8月24日、松山市教委が「つくる会」教科書を不採択!
速報です。本日(24日)非公開で突然開催された松山市教委の臨時会で「つくる会」教科書が不採択となりました。審議内容も非公開でしたが、歴史は東京書籍、公民は大阪書籍とだけ発表されました。

8月23日、新居浜市教委では、3:2の僅差で不採択!
愛媛では、23日に今治市に続き、新居浜地区、西予地区が不採択となったばかりです。新居浜市教委(宇野征一委員長、5人)の臨時会は同市役所で開催、歴史、公民とも扶桑社版を推す意見が出されたが、賛成少数で採択されませんでした。委員会は公開で行われ市民ら54人が傍聴。歴史教科書では、東
京書籍版が最上位との採択委の所見や、扶桑社版に対する賛否が市内外から多数寄せられたことなどを報告されました。愛媛新聞によれば「委員全員が意見陳述。扶桑社を支持する委員は「神話や偉人が正しく取り上げられ、歴史の光と陰の両面を学べる」「歴史を学ぶ目的が明記されている」などと主張。東京書籍支持の委員は「自ら学ぶ力を高められる教科書だ」「アジア諸国と日本の交流などの視点で学ぶことができる」などと述べた。」その後、多数決の結果、東京書籍3、扶桑社2で東京書籍を採択。公民は
大阪書籍4、扶桑社1で不採択になりました。

8月23日、西予市教委は、全会一致で不採択!
西予市教委(萩野久利委員長、5人)は市中央公民館で臨時会を開き、歴史教科書は東京書籍版、公民教科書は大阪書籍版を全会一致で採択しました。選定委員会の「選定資料」でも歴史、公民教科書でそれぞれ2社を市教委に推薦、扶桑社版は含まれていなかったといいます。

【抗議先】

愛媛県教育委員会 〒790-0001 松山市一番町4-4-2
電話:089-941-1212(義務教育課)
FAX:089-934-8684(義務教育課)
メール:gimukyouiku@pref.ehime.jp


【愛媛からの抗議声明】

                      抗 議 声 明

 愛媛県教育委員会は三たび「つくる会」教科書を採択した。
 日本がアジアの国々に行った植民地支配と侵略戦争を歪曲し、正当化し、賛美さえしている教科書。
 一方、その日本によって被害を受けた国々、人々のことは全く顧みない、極度に自己中心的な教科書。
 女性を無視、蔑視した男中心の教科書。 「ひとり一人の人権よりも国家が大事」と言う姿勢で貫かれた教科書。
 歴史を創って来た主人公である民衆は全く描かず、天皇を中心に据えて書かれた教科書。
 平和よりも戦争に価値を置く教科書。

 このような教科書を、なぜ、教育委員会は採択したのか。
 このような教科書を、なぜ、あなた達は子どもたちに手渡すことができるのか。
 子どもたちのことをよく知り、子どもたちの立場をよく考え、そして自らが、その採択された教科書を使う学校現場の先生たちの大多数は,決して「つくる会」教科書を望んでいない。それは、学校現場の声を重視して採択した県下の市町村で、「つくる会」教科書が採択されていないことからも明らかである。

 「新しい歴史教科書をつくる会」は、国家主義を標榜する右翼政治団体である。その「つくる会」が、自らの政治イデオロギーを子どもたちに注入するために作った教科書を、政府与党である自民党や閣僚は支持し、各教育委員会が採択するよう、大々的にバックアップした。もちろん「つくる会」自身も、自らが作った教科書を各教育委員会に採択させるために、さまざまの不正、違法を重ねた。そして加戸愛媛県知事の不正、違法行為も、すでに2001年採択時から続いている。

 愛媛県教育委員会、加戸知事、自民党、「つくる会」――これらの人々、政党、団体が一体となって、「つくる会」教科書を採択したのである。これは、明らかに、教育基本法10条が禁じている、教育への権力的介入そのものである。彼らは、学校現場の声を無視して、愛媛の子どもたちに、自分たちの国家主義イデオロギーを注入し、洗脳し続けようとしているのである。

 私たちは、地位と権力を使っての、このような、危険で、卑劣な行為を決して許さない。私たちは、彼らが行おうとしている洗脳教育を一刻も早く止めるために、この、いま、直ちに動き始める。

                                       2005年8月26日
             「つくる会」教科書の不採択を求める座り込み参加者一同
                             えひめ教科書裁判を支える会


【「アジアの平和と歴史教育連帯」の抗議文及び連帯のメッセージ】

    愛媛県教育委員会は「つくる会」教科書の採択決定を即刻、撤回せよ!

 本日、愛媛県教育委員会が県立の中高一貫校3校と養護学校の一部で使用する教科書として「新しい歴史教科書をつくる会(以下、つくる会)」の扶桑社版歴史教科書を採択したという事実に、私たちは驚愕と憤怒の念を禁じえない。
 7月13日の栃木県大田原市教育委員会、7月28日の東京都教育委員会、8月12日の東京都杉並区教育委員会に引き続き、愛媛県教育委員会は「つくる会」による教科書の採択を決定することで、日本の侵略行為と植民地支配によって苦痛を受けた韓国に人々に対し、再び、深い傷を与えたのだ。「つくる会」の教科書は日本の侵略戦争と植民地支配によって韓国の人々が受けた苦痛を隠蔽、あるいは縮小して見せ、軍国主義の精神を植えつけるためにアジアへの侵略の歴史を歪曲し、美化しているからだ。

愛媛県教育委員会は、過去に二度、2001年に養護学校、2002年に中高一貫校での扶桑社版歴史教科書を採択したが、このことによって日韓両国において多くの市民たちが採択無効の訴訟を起こしている。去る6月には、「つくる会」による教科書採択を憂慮していた私たち「アジアの平和と歴史教育連帯」が、友好都市関係にある平澤(ピョンテク)市の様々な市民団体とともに愛媛県知事や愛媛県教育委員会への訪問を要請したところ、拒絶されたという経緯もある。また他の採択地域とは異なり採択審議が非公開で進められることに対しては、採択の公開による採択審議の要求を行うなど「つくる会」の教科書が採択されてはならないという反対の意思表示をしてきたにも拘らず、愛媛県教育委員会はこのような思いを踏みにじって「つくる会」の教科書を採択したのだ。このような決定は、韓国をはじめとするアジアの市民たちに、日本への信頼感を失わせる愚かな選択である。

過去の侵略行為を栄光の歴史のように考える者たちとともに過ごさなければならないことは全人類にとっての大きな不幸である。日本の次世代がこのような教科書による教育を受けるということは、日本と共存しなければならない私たちにとっても大きな不幸なのだ。
私たち「アジアの平和と歴史教育連帯」はここに、愛媛県教育委員会の「つくる会」教科書採択の決定が、日韓の友好とアジアの平和に脅威を与えうる重大な挑戦となることを警告し、この決定の即刻撤回を強く要求する。併せて、「アジアの平和と歴史教育連帯」は愛媛県民の皆様をはじめ日本の数多い平和勢力が、これまで力を注いできた不断の努力に深い敬意を表しつつ、日韓における真の友情とアジアの平和を定着させるために、今後も続くその闘いにおける最後までの激励と連帯による共闘を約束する。

                                        2005年8月26日
                               アジアの平和と歴史教育連帯

【松山市と友好都市である平澤市民・市民社会団体の声明文】

       2005年愛媛県教委の歴史歪曲教科書採択結果に対する
             平澤市民・市民社会団体の声明文


‘2006年度に使用される愛媛県立中高一貫校及び県立養護学校等の歴史教科書として東アジアの平和を阻害し歴史的真実を歪曲している「つくる会」の扶桑社版教科書を採択した愛媛県教育委員会の決定に深い遺憾の意を表しながら・・・’

今日、愛媛県教育委員会の皆さんが決定された結果を見て、平澤(ピョンテク)市民と平澤地域の33の団体は遺憾の念を禁じえません。

過去10余年間民間交流を持続してきた愛媛地域と平澤市域内の民間団体の貴重な経験を土台に昨年から松山市と平澤市は正式に友好交流関係を結んでいます。

松山市民との民間交流を本格的に始めた平澤市民は、松山市民の生活の場でありまた松山市民の子弟が通う愛媛地域内にある学校で、韓国・日本・中国3カ国を含む東アジアの人々が共有している歴史的真実にそむき、隣人として韓国と日本、そして中国が共に作っていかねばならない未来を暗くする恐れのある教科書を一部採択したという事実に遺憾の意を表します。

平澤市民は、松山市が属している愛媛という地域に深い関心と愛情を抱いているがために、2005年8月26日、今日、愛媛県教育委員会の教科書採択決定があるまで熱心に見守ってきました。私たち平澤市民は国家間の境界を乗り越え、イデオロギーと政治的な術策を乗り越え、私たちのお隣である愛媛地域住民と平和のうちに率直な未来を作り出していくことを希望していました。

すでに去る2001年において、中学歴史教科書の採択で愛媛県は県立養護学校等の教科書として数多くの良識ある市民や学者たちから、「つくる会」が主導する、歴史わい曲教科書として指摘された扶桑社版教科書を採択した過去があります。それより4年後となる今日、愛媛県はこれまで同様の決定を打ち出しました。われわれがこの結果をどのように分析しなければならないのか悩ましいところです。4年前に比べて一部進展があることは受け入れなければならないかもしれません。

なぜならこれは日本の国内外で指摘されているとおり、日本が極右化、保守化している現在の政治的な動きに愛媛地域の政治指導者が持っている保守的で極右的な気質が依然として作用したからです。おそらく彼らはわずか半世紀余前に日本が持っていた軍国主義と帝国主義の栄光を現在と未来に再現したがっているのでしょう。あるいは、政治的な指示と要求によって多くの反対と良心を押さえ込み、一部ではあれこのような決定を下したのかもしれません。

アジア諸国と数百万人のアジア人民を残酷に虐殺した日本の過去について、彼らは育っていく未来世代の目をつむらせることによって自国民の良心を眠らせたいという考えがいまだに残っているようです。結局日本という共同体を少数の軍需産業資本家と企業、極右政治家たちの目的とする方に引っ張っていこうと考えているようです。その目的が何であるのか、そして目標が何であるのか、われわれは想像することができます。ですが、目的と目標が日本という共同体構成員の犠牲、隣人である国と市民の犠牲でないことを心から祈ります。

この間、強い日本を夢見て、「つくる会」の扶桑社版教科書採択を積極的に支援してきた相当数の軍需産業資本家と企業、有力な政治家たち、あるいは軍国主義と帝国主義の勢力拡張という過去の経験を忘れられない人々の行為を見聞きし、隣人である平澤地域の市民団体と市民は深く憂慮しながらも、愛媛県教育委員会が歴史と公民科目において歴史的真実については公明正大で率直な教育が展開できるよう期待してきました。すなわち日本の希望であり未来である学生たちに良識と真実を教えることを願ってきたのです。

いま、愛媛県教育委員会が扶桑社版歴史教科書を完全には排除できなかったという残念な決定に接し、われわれ平澤地域の市民団体と市民は隣人である松山市民が身をゆだねる愛媛地域に対しての愛情と関心をどう持続させていくか悩んでいます。われわれは、愛媛県教育委員会の今回の決定がふたたび繰り返されないよう望みます。今回の決定が日本国内の多くの良識ある人々とアジア人、ひいては世界の人々からの非難を免れることは難かしいと言うことをわかってほしいと思います。

今後われわれは、松山市はもちろん、愛媛地域についても引き続き深い関心を持ち、多様な人々と意見を交わし交流していくつもりです。そうすることによって今回の愛媛県教育委員会の、良識と真実をないがしろにした選択に対し、希望に向かって乗り出していけるように愛媛地域の人々とわが平澤地域の市民団体、市民が共に歩んでいけるよう努力するつもりでいます。

                                           2005年8月26日

日本歴史わい曲教科書採択反対平沢(ピョンテク)市民社会団体連合/ (米軍基地拡張反対平沢(ピョンテク)対策委員会/米軍基地拡張反対平城対策委員会/平沢(ピョンテク)米軍基地拡張阻止汎国民対策委員会/原爆被害者協会畿湖支部全国教職員労働組合平沢(ピョンテク)公立支会/全国教職員労働組合平沢(ピョンテク),安城(アンソン)私立支会/健康社会のための歯医者協議会京畿(キョンギ)支部/社会福祉法人エバダ福祉会(エバダ学校/エバダ聾唖院/エバダ障害者総合福祉館)/平沢(ピョンテク)外国人労働者人権センター/民主労働党京畿道(キョンギド)党平沢市(ピョンテクシ)委員会/平沢(ピョンテク)参加自治市民連帯/民主労総平沢(ピョンテク),安城(アンソン)地区協議会/韓国労総平沢(ピョンテク)地域支部/美しくて青い平沢(ピョンテク)21実践協議会/平沢(ピョンテク)性暴力・家庭暴力相談所/平沢(ピョンテク)キリスト教教会協議会/京畿(キョンギ)南部平和と統一を開く人々(準)/平沢(ピョンテク)郷土文化同好会/平沢(ピョンテク)YMCA/韓国発展産業労働組合平沢(ピョンテク)火力支部/平沢(ピョンテク)共同育児協同組合/平沢(ピョンテク)自然生態保全の集い/平沢(ピョンテク)YWCA /平沢(ピョンテク)興士団/平沢(ピョンテク)市民アカデミー/民世安在鴻先生記念事業会/平沢(ピョンテク)労働者の力/平沢(ピョンテク)女性農民会/平沢(ピョンテク)農民会/全国公務員労働組合京畿道(キョンギド)本部平沢市(ピョンテクシ)支部/西平沢(ソピョクテク)環境委員会/平沢(ピョンテク)民主労働者会/美しい解放後(順不同,以上33ケ団体)

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