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ミツバチ失踪 農薬? 伝染病? 環境変化? 受粉できず果物高騰も

2009/4/10

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 ミツバチが昨年から激減する謎の現象が起きている。農林水産省は寄生ダニが発生する病気などで大量死したのではないかと推測しているが、真相は分かっていない。農家では、イチゴやメロンなどの受粉作業にミツバチを使っているため、栽培に深刻な影響も出ており、果物の価格高騰につながりかねない。「自然環境が変化しているのか」と不安を募らせる関係者も出ている。
 「ミツバチが足りない」。昨年以降、全国各地の農家から、こんな苦情が農業団体などに寄せられるようになった。イチゴやメロンなど、果実を育てるには、花粉をオシベからメシベに受粉させる必要がある。自然に生息するニホンミツバチやそのほかの虫も花粉を運ぶが、それだけでは足りないため、多くの農家が飼育に適した別種のセイヨウミツバチを購入したり、レンタルしたりして、利用している。
 減少しているのはこのセイヨウミツバチ。農水省によると、平成20年夏の調査では前年比14%減。ミツバチは女王バチ1匹と1万〜数万匹の働きバチなどの群れで「1群」と数える。19年は3万8592群だったのが、20年には3万3220群に減っていた。
 その影響もあってか、ミツバチの売買価格やレンタル料金が急速に値上がり。人の手で受粉作業をする農家も増え、栽培コストは上がるばかり。ナスやカボチャなど野菜栽培でも受粉に使われるため、ミツバチ不足の悩みは深刻で、東京都世田谷区では今年3月、ミツバチが巣箱ごと盗まれる事件まで発生した。
 ミツバチ激減の原因を農水省は「寄生ダニや農薬で大量に死んだからではないか」と推測する。実際にミツバチが大量死する例もあり、大量の幼虫が死ぬ腐蛆(ふそ)病など伝染病の可能性も指摘されている。
 しかし、寄生ダニや伝染病は以前からあるため、これだけが急減の原因とも言い切れない。オーストラリアなどから1万匹以上輸入されているミツバチが、昨年以降、伝染病などを理由に輸入が止まったことも一因とされ、畜産草地研究所の木村澄(きよし)主任研究員は「複数の原因で減ったと思う」と話す。
 減少がはっきりしているのは飼育されるセイヨウミツバチだけ。ニホンミツバチやそのほかの虫が花粉を運んでいるほかの植物については、当面、生育に影響はなさそうという。ただ、木村主任研究員は「セイヨウミツバチの減少は、何かの環境の変化が起きている兆候かもしれない。その場合、ほかにも影響がないともいえない。自然環境に注意しないといけない」と警鐘を鳴らしている。

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