あれから、結局私は決めたんだけれど、・・・
趣味程度にダンスを習おうって・・・
翔はすごく心配してくれたし、
瑠美さんもめっちゃ心配してくれたんだけど、
思ったより体が動かなくて、
これは今は鍛錬だと思う。
やっぱり地道な努力が一番だと思ったんです。
確かに人に見せるのも大事だけど、
自分にはそういう世界はあっていないのかもしれない。
私はあれから、一週間に2度通っていたダンスレッスンを、
一週間に3回くらい行くようになりました。
人生楽しむのが一番。
あれから、私の音楽の趣味的傾向もちょっとだけ変わったのかな。。。
これっていいのか悪いのか分からないけれど・・・
本当に、翔や瑠美さんの影響って強いなぁと思いました。
本当に、今回の決断をするのに、
翔には泣かれちゃうし・・・
だって私は翔に踊ってもらいたかったから。
でも、ダンスレッスンは一緒に受けてますよ♪
だからそばで見ながら一緒に踊れるので嬉しいです。
翔との出逢いがこうして私を変えてくれた。
もっともっと色んな動きができるようになったら、
また、ショーパブで踊らせてもらうように頼んでみようかな。
またその時は絶対に、翔の反感を買うのは分かっている。
そういうのが、凄く嫌だったのもあるけど。
私は、人のものじゃない。
所有物じゃない。
私だって羽ばたきたい時がある。
翔とは本気でやりあった。
翔が私を思って言ってくれるのは分かるけれど息苦しくて・・・><
ごめんなさい。
ここで言うけれど、はっきりと別れを切り出したこともありました。
そんなに私が人前で踊っているのが気に食わないなら、そんな人生の邪魔したいんだったら、知らない、と。。。。
翔はあれからちょっと変わりました。
何か、付き合い始めた頃もそうだったんだけど、何か、ずっと悲しい顔してた。
けど最近は吹っ切れたように明るい顔をしてくれるようになりました。
何なんだろう。って思うくらい。
まぁ私は、嬉しいけど・・・
1度別れを切り出した後って仲良くなれるってこのことだったのかな。
それとも、翔は、瑠美さんのことを、重ねてるのかな。
どっちにしろ、翔が元気でいてくれるのならいいやと思います。
私は幸せすぎるのかもしれませんね。なんちゃって♪
本当に思うのは、翔にはわがままだらけで悪いなぁって。
でも翔に出会ったからきっと、やっていけると思う。
私も、翔に出会ってから明るくなった気がします。
瑠美さんのことは今でもずっと気になるけど、瑠美さんは、新しい彼氏とうまくやっているみたいだからよかったです。
でもね、本当はね。瑠美さんと翔はくっついてほしいくらいなの。
私本当は思うんです。
翔には本当に幸せになってほしい。
無性に最近そういう気持ちを抱くようになりました。
私は、翔がいてくれたら、それで幸せ。
だけど翔は私で苦しくないんだろうか。
まぁしょっちゅう瑠美さんには逢ってダンス習ってるけど。
一緒に働いていても休み時間はバラバラで、結局私は酷く疲れやすくなって、休み時間にはボーっとしてたまにご飯が入らないときとかあります。
そういうときは、無理してお弁当をもって行かずに、お店のご飯を食べています。
最近は手作り弁当を持っていくようになりました。
翔とペアです。
もう翔とはほとんど仮面の笑顔で接するしかなくなっています。
本当は、翔は、心此処にあらずなんじゃないかって、
勝手に思ってしまいます。
心配し過ぎって分かっていても。
翔、本当のところは、どうなんですか。
聞かせてほしいよ。
どうしてそんな、笑顔ばっかりなの。
きっと返ってくる答えなんて決まってます。
「お前が幸せじゃないと困るからだよ」
それは私だって一緒!!
翔は分かっていないんだ。
本当はもう大喧嘩なんてしたくないのに。
静かに、静かに、翔の帰りを待ちたい。
でもこのまま離れてしまったら、私は辛いだけかもしれない。
だから、簡単には離れられないよ。。。。。
私は、翔の揚げ足を取ってしまったんだろうか。
本当はずっとショーパブで働いてほしかった。
カフェなんかで働いてて、しかも副マスターで本当に幸せなの?
翔はこういう業界にはあわない人間だと思った。
初めて、そんな風に、反感を持った気がする。
ごめんね、翔。
今のあなたのことは
理解できない。。。
待っていなきゃいけないけど。。。
私は、翔の家で、涙が止まらなくなった。
「翔、私と一緒にいて楽しい?
翔、あなたのやりたいことって何?
本当は、あのショーパブに帰りたいんじゃないの?
どうして、何も言ってくれないの?
私を気遣っているなら、本音を聞かせて。。。」
私はとうとうそうぶちまけてしまいました。
だけど、翔は、慌てずに、
「そりゃ、ショーパブは大事だよ。
俺の原点だしな。
だからって、今カフェやめたら、色々迷惑だろう。
考えてみてくれよ・・・
俺だって、、、悩まねぇ事なんてねぇぜ?
何があったのかはワカラねぇけど・・・」
「だからって、本当は、瑠美さんに逢いたいんじゃないの?」
私は、は!っとしてしまった。
でも、翔は、落ち着いてた。
翔は、私が思った以上に大人だった。
「他に何かあるのか?」
「何か、何か違う。
私、今日、カフェの仕事休む。
カフェにはもう連絡してある」
「おい、そんなんでいいのかよ。
辛くねえのかよ。」
「考えたいの。」
「考えたい、ってまたそんなんじゃ、
元の木阿弥だぜ」
「結局、私は、翔のおもちゃじゃん。・・・」
「なんだと・・・・
俺がいつそんなこと・・・
・・・」
翔は絶句してしまった。
「もういい、
勝手にしろ」
そういって翔は、誰かにメールを打っているようだった。
玄関のドアが開いた。
瑠美さん!
「おはよう、翔、瞳。
朝から何があったの?
しょーがないなぁ。
翔もこういうこと初めてだからさぁ・・・
じゃぁ翔も休んじゃえば?」
「そんなわけにいかねぇんだよ。
俺はあの店を守る。
瞳がやめるんなら、やめてもいい。」
「やめるなんて言ってないし!!
さっきからそんなことばっかり言わないで!!」
「お前が決め込んでる時って大体そうなんだよ!!
ダンスばっかりは仕方ないけど。
今頑張らなかったら、俺たちはどうなるんだ!!」
「だから!!そういうのが嫌なんだって!!」
「落ち着いてよ・・・お願いだから・・・
瞳がそんなに落ち着きないなんて・・・
いつもの瞳じゃないよ!!
翔はいつも、瞳が頑張っているのを、
努力しているのを、
傍で見ているのがすきなの。
瞳にそんな事言われたら私悲しい・・・
ねぇ、最近翔と何かあったの?
また、ドライブでも行く?
気分晴らしする?」
「ごめんなさい、今日はそういう気分じゃないの」
「俺もだ」
「そう。じゃぁ、どうすればいいかな。私は、
どうしてここに呼ばれたのか、分からないね。
ねぇ、一体どうしちゃったの?
ねぇ、ちゃんと話聞くから、ドライブでも行こうよ、・・・」
初めて、瑠美さんが悲しそうな涙を流してた。。。
私は物凄い罪悪感に襲われた。
もう、このときばかりは、私はヤバイって思った。
「私、一回家に行ってくる、待ってて、又来るから!!」
私は、そう言って部屋を出ようとした。
「待って!瞳はそれでいいの?
このまま翔と本当に、お別れなんてしてもいいの?
翔はね、瞳を凄く頼りにしてきたの。
すごく、優しくて、最近は一生懸命自分のこと話してくれるようになったねって
自慢してくれてた。
嬉しそうに話してる翔を見て、
凄い昔のことを思い出したよ。
瞳、考え直してよ。
お願いだから、戻ってきてよ。
瞳の夢が、私の夢なの。
そして、翔の夢も、私の夢。
強要してるようで、悪いなとは思うけど。
また、3人でどっかに行こうよ。
この3人でつるむの、楽しいんだから。
ね。」
本当に、瑠美さんは、おしゃべりが大好きな人。
なんか一緒にいると、気分が落ち着く。
一種の鎮痛剤。
だけど私は何をしたいんだろう。
本気で悩んでしまう。
「じゃぁ、今日は皆でお休みを取ろう!
今日私も休みだから!
遊びに行こう!」
瑠美さんの明るい一言で、満場一致!
私に足りないもの、
きっとね。
どうなってもいい覚悟でいること。
それを補わなければいけないって事。
「瞳、できれば、ドレスっぽい格好じゃなくてもいいから、
ちょっとお洒落目っぽい格好できる?
ちょっと2人を連れて行きたいところがあるんだ。」
「スーツとか?」
「まぁ、それは任せた。
瞳らしい格好でもいいよ」
<つづく>
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