私はとても心苦しくなって、
あれから一週間で
私たち結局破局しちゃった、って言ってもいいのかな。
私が、一方的にあのマンションを出た。
家族は温かく迎え入れてくれた。
もともと私の一人暮らしを心配して、いっぱい反対してたから。
それに色々疲れてたし。
翔には色々感謝してるよ。
もっと一緒にいたかったよ。
ああ、あの日何があったかって?
結局、なんていうのかな。
瑠美さんと私が言い合っちゃって。
大変だったんです。
もう、本当はランチバイキングに行くはずだったんですけど。
結局私は休むことにして、
翔と瑠美さんが一緒に出かけちゃいました。
情けない。
でも、どうしても、幸せになるのは、瑠美さんだと思う。
私には分かるんですよ。。。。
本当は、瑠美さんといてほしいよ。。。
私は瑠美さんと翔のキューピッドでいたいだけだよ。。。
だから、ダンスも頑張ったけど、やっぱり、体的にむいてない。
あのカフェにも、もう、行かない。
一応、しばらくシフト入れないで下さい、とは言っておいた。
たまに翔から着信あったけど出れない。
翔、ごめん。
瑠美さんとお幸せに。
きっと今は瑠美さんとおいしい朝ごはんでも食べてるんだね。
何で私はこんなに僻みっぽいんだろう。
逢いたいよ。
逢いたい。
すぐにでも会いに行きたい。
それができたら、私はどんなに。。。
私はあの日以来、本当に、翔と瑠美さんと逢わなかった。
最後だと思ったら、やるせなかった。
気持ちがついてこない。
だけど、どうすればいいのかな。
分かった。
メールしてみよう。
’翔、短い間だったけど、あのマンション違う部屋だけど一緒に入れて、青春の思い出ができた。
翔にとっては私は、お客さんでしかなくて。
瑠美さんはパトロンだけど大切な存在で。
私は、お客さんでよかったんだよ。
ううん、よかったんです。
だから、どうか、ショーパブで働いてください。
私のことは、どうか気にしないで下さい。
私は、大好きなダンサーさんの夢まで壊したくありません。
だからまた、お客として遊びに行く日まで、頑張ってください。
イベントだけとは言わず、瑠美さんとセッションしてください。
私、どうしても瑠美さんとのセッションが見てみたいんです。
今まで付き合ってくれてどうもありがとうございました。
もう個人的な付き合いはやめにしませんか。
今まですみませんでした。
本当に色々お世話様でした。 瞳より’
私は泣きに泣いた。
どれだけ好きだったんだろう。
翔、お願いだから、もう、私とは離れてください。
翔には翔の人生がある。
私には私の人生がある。
どうかそれを分かって下さい。
お互い踏み込んでいい事と、そうでないこと、
もう本当に理解しましょうよ。
お願いだから。
「翔、瞳のメールなんて書いてあったの?」
俺は、無言で瑠美に携帯を手渡す。
「・・・瞳、色々考えてたんだね。
てか、瞳本当に、どうするんだろう、これから。」
「もう、いい・・・
しばらくほっとけばいい。
戻って来たいときに、戻ってくればいい」
「いや、そうじゃなくて、
マンションの部屋、あの子・・・」
「分かってるよ、売り払っちまったんだろう?
もう、分かってたよ。
俺がいけなかったんだ。
俺があいつを壊しちまった。
あいつ、もしかしたら、カフェやめるとか言い出すんじゃねぇだろうな・・・
俺も休み届けだすわ。。。」
「だから、翔にはダンスが合うの。
あのカフェは瞳のだから。
あんまり首突っ込まないほうがよかったんだよ。
だからまた客として遊びに行けばいいじゃん。」
「そうするか。。。」
一方私は、
カフェを続ける気にはなれなくて。
ていうより、開業したいのに、やる気になれない。
でも親がショーパブでダンサーやってる男の子と付き合ってるなんて言ったら、
絶対に猛反対するだろうな。
今日も親の手伝いをしてた。
でもこの方がいい。
結局働くって私にとってなんだったんだろう。
人の柵に私は弱い。。。。
ある日私は、とんでもない再会をしたんです。
実は、翔と思われる人から、手紙を貰いました。
何で実家知ってるんだろう。
でも、手紙って、本当に本人が書いたわけじゃないかもしれない。
でも、一応読んでみた。
’親愛なる瞳へ。
瞳、色々ありがとう。
無理やり誘って御免。
でも楽しかったよ。
お前、マンション売り払うなら一言くらい言えよなー。
本当バカな奴。
瞳は、どうするかしらないけれど
しばらくは、仕方ないな・・・
お前本当に、それでいいんだろうな。
俺はしばらく引越ししないから、
何かあったらまた来いよ。
待ってるからな。
朝ごはん、うまかったぞ。
悪かったな、本当に。
瞳は瞳なりに、げんきでいてくれよ。
じゃぁまたな。
翔’
翔なりの、短い置手紙のような。
多分瑠美さんの仕業だ。
翔は、あんな綺麗な字書かないもんね多分。
私はこらえ切れなくて・・・
でもね、よかったんだ。
実家に帰る切っ掛けをくれたのが、翔だったから。
人は1人では生きていけない、って学んだんだ。
本当にありがとう。
やっぱり家族は大切な絆だよ。
また落ち着いたら遊びに行くからね。
けど、本当にこれでいいんだろうか。
翔がいいって言うんだから、仕方ないよね。
後戻りはできないもん。
あれから、何日かして、カフェにやっと戻った。
こんなんばっかりしてちゃいけなかったから。
翔は?
私はきょろきょろしてしまった。
「瞳、おめでとう。
よかったね。
今日ね、実は、
瞳、・・・ごめんね、黙ってて。
今日、翔と出会って半年なんでしょ?
瑠美さんがお祝いしようよって。」
でも、私はこんな格好。
「普段着でいいんだよ。
やっと、帰ってきてくれたね。
お帰りなさい」
そっか、翔は憶えてたんだ。
よく、憶えてるね。
私なんて、憶えてなかったよ。
実は、瑠美さんによると、
出会ったのは初めてじゃないって聞かされた。
昔、私が働き始めた頃に、
一度だけ来ていたそうだ。
だから、気にしてたのか。
あのカフェの子。
って。
だから変に頻繁に来ると思った。
「よかったね、翔は王子様じゃん」
ちっとも嬉しくなんかないよ。
だって記憶になんかないもん・・・
色んなお客さんがいたから、
目の前のことで忙しくてそれどころじゃなかった。
でも翔は些細なことでも気にしていてくれた。
けどね、それだけだと思う。
私の気配りのなさは超ど級。。。。
単なる、目に付いた可愛い子は自分のものじゃないの?なんて。
本当に小憎たらしいと思ったけど・・・
好きなんだから仕方ないよね。
ずるいよ。。。
好きなんだから。
ありがとう、翔。
私は幸せなんだね。
店の人たち総出でお祝いしてくれた。
大きなケーキも用意してくれて、
おいしいシャンパンで。
今日はお店貸切なんだって。
でも夜から又開くんだって。
久々に夜、働こうかな。
無理すんなってお店の人に言われたけど、
やっぱこの店好きだから頑張りたいし。
「瞳のそういうところがいいよな。
よっしゃ、買った!」
マスターは快く承諾してくれた。
翔も喜んでくれた。
「翔、ありがとう。
そして、勝手に出て行ってごめんなさい。」
「もういいって。
瞳に逢えて良かったよ。」
翔の目が優しくて。
何か凄く変わった気がする。
翔、強くなったのかな。
「俺も悪かった。
甲斐性なしで、お前のこと傷つけた。
でも、瑠美は友達だ。
分かってくれるだろ?」
「ありがとう。」
「もう、1人で泣かないでね、
瞳ちゃんが一人で泣くなんて嫌だから。
一緒に生きようよ。
又遊ぼうね」
私にとって、今日は幸せなパーティー。
凄く嬉しかったよ。
翔に再会できて、
翔がこんなに強くなったなんて知らなかった。
私が馬鹿だったのかもしれない。
<つづく>
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