週刊争論

No.498に関するツリー

[498] “戦争を平和に変える法”

投稿者
WEB多事争論 鎮守庸代
投稿日
03/22 17:17

この春、ある本が復刊されます。
タイトルは『戦争を平和にかえる法』。
(文:ルイズ•アームストロング 画:ビル•バッソ)

砂浜で遊んでいる子供たちに砂の城をめぐって領土争いが生まれてしまいます。
潜在的紛争地域や抑止力、報復攻撃、侵略、同盟…。
子供たちの争いを舞台に、戦争と和平提案をテーマにした絵本です。
1982年に日本で発売されたもので、この絵本の日本語訳をしているのが筑紫哲也さんでした。

30年近く前の本ですが、読み手に問いかけられているものは、現在も全く変わっていません。逆に、現在だからこそ見えるものもあるのかもしれません。

3月20日には、イラク戦争開始から6年が経ちました。
人や国家が何のために争うのか。その虚しさや、その愚かさ。
ここでもう一度、皆さんで考えてみませんか?

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[500] Re:“戦争を平和に変える法”

投稿者
岡部
投稿日
03/22 18:11

見えないんですよね、戦争が。 テレビでは報じられない、あまりにも残酷な映像なんですね。

ムーア監督は嫌いだったんですよ。 でも彼が作った映画、イラク戦争の真実の映像をケーブルTVで見て、激しいショックを受けました。
子供の手の骨が見えてるんです。 自分の子供と映像がダブって、もしこれが日本で起こっている戦争だったらどうしようと思いましたね。 自分の子供の手が戦火で大きな傷を負ってしまったらどうしよう。 耐えられないですよ。

戦争を憎みます、戦争を起こす人を憎みます。 戦いに行く兵士を憎みます、武器を作る人を憎みます。

世界から戦争をなくさないと、一刻も早く、何を犠牲にしても戦争を起こさないようにしないと、、、

財産や金なんか いくらなくしても構いません、戦争は絶対駄目です。


今や、ムーア監督は私にとって神にも近い存在です。

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[567] Re[2]:"戦争を平和に変える法"

投稿者
H.T
投稿日
03/26 19:31

岡部さんの意見に同感です。この本は、ずっと読みたくて探していた本です。ぜひ読んでみたいと思っています。
私はまだ結婚もしていないので子供もいないのですが、もし戦争で子供をなくしたらどんなにつらいでしょう。自分の命を引き裂かれるような気持ちになるに違いありませんよね‥。でも、やり返してはいけない。復讐の連鎖も戦争のなくならないひとつの理由であると私は思います。でも、もし自分が実際にその立場だったら、と考えるとわからなくなるのです。岡部さんは戦争がなくなるのなら財産やお金なんていらないとおっしゃっていましたが、私もそう思います。戦争をなくすためには、先進国がもう少し我慢をするべきではないでしょうか?そして本当に困窮している人々を助ける事(おしつけではなく)がまず必要だと思うのです。北風と太陽の童話のように..。
今、地球は先進国による環境破壊によって未だかつてない危機的状況にあります。筑紫さんもよく多事争論でおっしゃっていましたが、戦争ほど大きな環境破壊はないのです。
戦争よりも地球の事を考えられるようになったら、もっと国や宗教、思想を越えて、お互いを思いやる優しい気持ちに各国の偉い人達がなれたら、世界も少しは変わるかもしれません。
以前News23でやっていたアフリカのカナリアの原住民の方々の自然を思う純粋で優しい気持ちが忘れられません。
私達は何をしたらいいのか、どなたか具体的に出来る事を教えて下さい。もし戦争がなくなるのなら、小さな小さな力かもしれませんが私も協力したいです。

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[569] Re[3]:"戦争を平和に変える法"

投稿者
松尾 E-MAIL
投稿日
03/26 23:57

具体的にできることって難しいですね。
正直、私にもわかりません。

イラク戦争の時、日米同盟こそが日本の国益だと言って、
日本はいち早くアメリカを支持しました。
しかし、大量破壊兵器は見つからなかったし、
あの戦争で、20万もの市民が犠牲になりました。
日本の国益はそういった罪のない人たち死によって成り立っているのか、
または、そうした人たちの命を引き換えにしなければ、
維持できないものだったのかと思わずにはいられません。
不思議とその事に対して、総括する動きも政治家の間からは見られません。

ブッシュ大統領はイラクは悪の枢軸だといって、暴力を正当化しました。
しかし権力同士の争いで、犠牲になるのはその下の市民のほうです。
暴力を正当化しようとする権力の言葉には、
安易に乗っからないことが重要なのではないかと思います。

個人的には、日本は憲法9条を持ち続けるべきだと思っています。
アメリカでさえ、自由と平等を謳った合衆国憲法の成立から、
黒人のオバマ大統領誕生まで200年以上かかっています。
日本でも、男女の社会的進出には未だに格差があるのではないでしょうか。
それほど、理念を達成することは容易ではないこと表れだと思います。
現実に対応するばかりではキリがないので、
理想を持り続けて、それに耐えること必要で、
少しずつ現実を変えていくことが重要ではないかと思います。

ありきたりかもしれませんが、
私たちにできることは、
自分の理想を投票に反映させることが大事だと思います。

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[571] Re[4]:"戦争を平和に変える法"

投稿者
伊賀 敏
投稿日
03/27 00:32

ブッシュのイラク戦争にまきこまれたアメリカを見てると、日本の憲法9条は輝いて見えますね。 ベアテの素敵な贈り物ですね。

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[572] Re[5]:"戦争を平和に変える法"

投稿者
松尾 E-MAIL
投稿日
03/27 00:39

輝いてますね。
アメリカの押し付け憲法という人たちは、
どうしてそんなとこにこだわるのか不思議です。
憲法改正で、日本人に自信と誇りを回復できるという根拠もよくわかりません。

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[555] Re:“戦争を平和に変える法”

投稿者
磯永征司 E-MAIL
投稿日
03/25 23:58

 自然現象ではなかったし、やらなければアメリカの死活問題でもなかった。
 誰が、何を理由に、どうしたか、そして、何が解決したのか、どうなったか。
 人間は何を考え、こんなに武器をつくったのか、つくり続けているのか。だんだん、残酷で、関係ない人まで「巻き添え」で済ましている。精神の破壊も凄まじい。

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[557] Re:“戦争を平和に変える法”

投稿者
ton_paris E-MAIL
投稿日
03/26 00:16

この本はまだ読んだことがないのですが、ぜひ読んでみたいと思います。
ところで我々の先輩は、「戦争に正しい戦争などはない」という大切なことを教えてくれました。しかもそれを憲法という貴重な形で残してくれました。

少し前まで憲法改正だのどうのこうのと大騒ぎでしたが最近ではぱったりです。騒いでいた最中に私が思ったことは、なぜ変えなければならないのかその理由がわからないということでした。何を変えようとしてかえることによって描かれる新しい国家像というものがどのようなもなのかが全くみえないまま、多数派工作が行われ憲法改正に反対するのはもう古いみたいな論調がマスコミを通じでながされました。

その時よくわからないけれどなにか危ない雰囲気を感じました。日本が戦争に突入したのもこんな風にしてなのかなあと感じていました。幸い自民党が参議院選挙で負けて、阿部首相が退陣したのでこの話はいったんは立ち消えになりました。しかし、今こそしっかり考えなければならないのではないのではないのでしょうか?

最近の動きをみていると、官僚や大企業や政治家がそれほど国民の全体の幸福のことを考えていないことがわかってきています。こういった時、それほど力を持っていない一人一人の国民がどうすればよいのか?その時現在の憲法というものの本質を知っておくことは大切なことではないかと思います。世界にもまれに見る民主的で平和的な貴重な憲法のことを今、政治が停滞しているこの時期にこそ我々庶民はしっかり勉強して何を変えることが、本当に日本の国のためになるのか個人個人の考えを固めておくべきだと思います。

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[566] Re[2]:“戦争を平和に変える法”

投稿者
WEB多事争編集委員 吉岡 弘行
投稿日
03/27 21:49

 ton-parisさんの「少し前まで憲法改正をめぐって大騒ぎでしたが、最近はぱったりです」という投稿。本当にそうですよね。
 この点について本サイトで“論を愉しむ”ために、あらたに「国民投票法」に関する記事を別のツリーに掲載しました。皆さんのご意見をお寄せください。

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[579] “戦争を平和に変える法”~「翻訳家」筑紫哲也

投稿者
WEB多事争編集委員 吉岡 弘行
投稿日
03/27 22:30

 鎮守さんは古くからの『ニュース23』のディレクターで、「おすぎと哲也の映画特集」を何度も担当したほか、近年は、地上戦が悲惨な結果をもたらした“沖縄”にこだわって、数々の優れたドキュメンタリーを制作してきました。
 以前、番組に「コレヨモ」というキャスターがお勧めの本を紹介するコーナーがありました。筑紫さんや草野さんが本の一節を朗読して、「この本はこんなところがいいですよ」と推薦するコーナーでした。“映像媒体”のTVニュースで、“活字媒体”の本を取り上げるとっても斬新な企画で、彼女はその主力をになっていました。
 『戦争を平和に変える法』は、鎮守さんがいうように今だからこそ読まれるべき本だと思います。
 筑紫さんは数々の翻訳書を出版されていますが、なかでも“金字塔”と思われるのは、1980年代にでたデイビッド・ハルバースタムの『メディアの権力』三部作でしょう。(原題『THE POWERS THAT BE』ちょうど30年前の1979年にアメリカで出版されるやいなや大ベストセラーになった)
 筑紫さんの日本記者クラブ賞授賞を祝う会のスピーチで元日経新聞社の田勢さんもおっしゃっていますが(*本サイトの「その他のコンテンツ」6・23記念パーティーを参照ください)、『メディアの権力』はマスディアの仕事に従事するものにとっては必読書であり、古典です。
 二段組みで三巻合わせるると1300ページにおよぶ大著ですが、現在は文庫サイズの本で出版されているかと思います。私は大学時代に初版本を購入し、20年以上たった今でも時折、ページをめくります。
 さぞかし翻訳作業は骨が折れただろうなと思ったものですが、“何事も楽しんでやる”をモットーにしている筑紫さんにとって、その作業は喜びだったようです。
(本人は巻頭で遅筆を責めてらっしゃいますが・・・)
 第三巻の「訳者あとがき」で筑紫さんは「若い読者のために」と題して、次のような文章を書かれています。
 「一言でいえば、私自身はこの書の虜となった。しかし、基本的にはアメリカの読者を対象にして書かれた本である。また、第一巻ではマッカーシズム、第二巻はベトナム戦争、第三巻はウォーターゲート事件が軸になっているが、ウォーターゲートでさえ10年を経過し、『現在』にのみ執心、専念する若い人たちにとってベトナム戦争は“古代史”に属するとさえいう。そういう人たちにこそ、今日的意味をもつ本書を読んでいただきたい」
 このあとがきは1983年に書かれているので、筑紫さんが朝日新聞の記者をしていたときのものです。今から四半世紀も前のことばなのですが、今だに古く感じさせません。
 生前、『戦争を平和に変える法』の翻訳についても筑紫さんと話す機会があったのですが、「この本ほど翻訳をやっていて楽しかったことはないよ」とおしゃっていました。
 筑紫さんは自分が楽しいと思ったことについてはノーギャラで仕事を引き受けることがよくありました。
 多くの文化人やスポーツ人、それにキャスターと呼ばれる人たちが、シンポジウムやイベントでパネリストや審査員をして高額なギャラをもらっていることは周知の事実ですが、主催者の側に立つと、財政的に苦しい場合がほとんどです。
 翻訳に関係することでいうと、2005年に「ソニー・ピクチャーズ」が主催して始まった「ゴールデン・タイトル・アワード」という賞があります。
これは、洋画の原題をすぐれた日本語に訳した映画に贈られるもので、2007年はアル・ゴアの著作をグッゲンハイム監督が撮った『An Inconvenient Truth=不都合な真実』でした。
 邦画は翻訳するわけにいきませんので、中身とうまくマッチした作品が選ばれることになっています。去年は吉永小百合さん主演の『母べえ』が賞に輝きました。今年ならさしずめ『おくりびと』でしようか。
 筑紫さんはこの賞の審査員でしたが、ギャラを一切受け取らず、そっくり賞金に回していました。「洋画を観るひとが年々減っているから、少しでも多くのひとに秀作を観てほしいんだ。映画はぼくにとっては“コメのメシ”。お金の問題じゃないんだ」という理由からです。
 筑紫さんはテレビ・ジャーナリズムの世界では、“職域”を厳密に区別するアメリカ風にいうと「アンカーパーソン(和製英語のキャスター)」「コメンテーター」「レポーター」という3つの仕事を同時になしていました。
 著書『多事争論 メディアと権力』(1994年・新潮社)の中で、「私は国内、海外ともに絶えず現場にでかけて取材したものをスタジオに持ち帰って番組をやっている。だからまずレポーターである。その番組で一言ならず、自分の思ったことや意見を言ってしばしば物議をかもしたり、反発を買っている。だからコメンテーターでもある。そして、だれかがスタジオの進行を司って番組を進めまくてはならないので、その役もやっている。これはさしずめアンカーマン(キャスター)と呼ばれる仕事かもしれない」と述べています。
 その上で「自分の気持ちと実際から言えば、自分の仕事はこの順番の比重を持っており、だからアメリカ風の定義から言えば、私はアンカーマン(キャスター)ではないし、そう呼ばれたたくもない・・・。」として、日本ではとかく立派な仕事にみられるがちな「キャスター」を最下位に位置づけていました。
 『23』とは非常にいいライバル関係にあった『ニュースステーション』の久米宏さんは、「私は“ニュースの司会者”であって“キャスター”ではない」と言い続けていました。久米さんの矜持がうかがえます。
 久米さんも後任の古館さんも現場に出て取材することはしません。ですから「レポーター」ではありません。では「コメンテーター」かというと、テレビ朝日の場合は「コメンテーター」といえば田原総一郎さんでしょう。しかも、とびきり辛口の・・・。古館さんは、日々のニュースで項目のあとにコメントをしていますが、先のアメリカのジャーナリズム界の“職域”でいうと「コメンテーター」とはいえないのです。
 本題から横道にそれました。遺志に沿って順番を並べ替えます。
「レポーター」「コメンテーター」「アンカーマン」をこなしていた筑紫さんは、日本で特筆すべき「翻訳家」でもありました。

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[582] Re:“戦争を平和に変える法”~「翻訳家」筑紫哲也

投稿者
りんりん
投稿日
03/28 01:51

たしか北野たけしさんはこのウェブの動画で「英語をしゃべれないひとはほんとうの映画評論家じゃないと思うんだよね」とおっしゃってましたよね。
映画監督として世界をまたにかけている方ならではの言葉でそうだ!とおもいました。
キャスターも、いや吉岡さんのいいかたではアンカーマンになるのかしら?
英語がしゃべれないひとはつとまらないとおもいますが、古館さんやみのさんは
英語できるんでしょか?

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[648] Re:今夜のNHK

投稿者
H.T
投稿日
04/04 21:37

実は、編集委員の声の週末の2番組についてのコーナーでも述べさせて頂いたのですが、皆さんにご紹介したくこの欄にも書かせて頂きました。
今夜からNHKで戦争と平和について考える「プロジェクトJAPAN」という番組が始まりました。3年間に渡る番組だけあって、平和について、戦争の愚かさについて様々な角度からみた、見ごたえのある内容になっています。NHKながら、筑紫さんの残した「ニュースのDNA」のひとかけらを見た気がしました。
番組でも何度も訴えられていました憲法9条と前文は本当に素晴らしい内容で、スペイン、アフリカでも支持されていました。やっぱり私達はこの素晴らしい憲法を守り続けなければいけないとつくづく考えさせられました。
NHKの回し者ではありませんが..本当に考えさせられる番組なので、よろしければ、ぜひご覧になって下さい!

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[677] Re[2]:今夜のNHK

投稿者
ton_paris E-MAIL
投稿日
04/07 18:00

私も見ましたが、確かに良く作られていると思います。1回目は日本が植民地支配に至るプロセスを親日とも言える台湾人の目を通して描いています。昨今の浮き足立った風潮を心配していたのですが、最近のNHKのスペシャル番組はかなり力が入ったドキュメンタリーになっています。

戦争をどうとらえるか?筑紫さんのような戦争を経験した人たちが少しずつ亡くなっていき、語り継ぐ人々が少なくなってきてはいますが、
私たちは平和な時代にあって、平和は、いつでもあると思っていますが、そんなに簡単に実現しているのではなく人々の思いや努力によって作られているものだということは、忘れてはならないとも思います。

戦争に突入した際の軍部の暴走や残虐行為についてはこれまでも多く伝えられてきましたが、それを生み出す国民の側の土壌はどのようなものだったのか、人々の心理を熱狂的にあおって、軍部を戦争への道へ走らせたマスコミの責任についてはこれまでそれほど伝えられてきませんでした。これからはそれらについても事実をしっかりと伝えてほしいと思っています。

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[691] Re:“戦争を平和に変える法”

投稿者
宮坂亨 E-MAIL
投稿日
04/08 21:17

今日のマガジン9条には米ロ大統領が核軍縮条約を広島で結び「広島条約」発効!なんてアイデアが載ってました。
武器貿易条約や国連緊急平和サービス(UNEPS)・平和省といった具体的なアイデアが国連や民衆によって実現されようとしていることを喜ばしく思っております。

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