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「韓国の映画違法ダウンロード問題に関心」(下)

-映画『スラムドッグ$ミリオネア』はイギリスの監督がインドで撮影しましたが、アカデミー賞を8部門も取りました。米国映画界の政治的判断だという見解もあります。

 「映画のエッセンスは、ストーリーです。『スラムドッグ$ミリオネア』は、極めてユニークなストーリーを持っています。ほとんどの観客はこうしたストーリーに慣れていないことから、こういう話が出てくるのでしょう。『スラムドッグ$ミリオネア』は英語の作品で、偶然にも米国の会社が配給を担当することになりました。オスカーをさらっていった(オスカーとはアカデミー賞の副賞として贈られる男性像のことで、アカデミー賞を取ったことを指す)のは、こうしたストーリーのお陰だと考えています。最近の映画の中でストーリーが良かったのは、『グラン・トリノ』だと思います」

-米国映画が世界映画市場のスーパーパワーに成長した秘訣は何だと思いますか。

 「単純でもあり、複雑でもあります。まさに、ストーリーのお陰です。わたしがMGMとパラマウントで副会長として働いていたときも、すべての関心は“誰がこのストーリーを聞きたがるか”“どのようにこのストーリーを伝えるか”でした。最終的に選択されたストーリーを映画として撮ることを、われわれは“ストーリーテリングの実行”と表現するほどです。こうして選び出したストーリーも、“実行”がうまくいかなければ興行で失敗します」

-韓国映画界にアドバイスをするなら。

 「映画産業を隆盛させたければ、社会が映画産業を尊重しなければなりません。文化の中で、映画が尊重されなければなりません。ストーリー創作に対する多大な支援も必要です」

-これから世界の映画産業はどうなりますか。

 「映画は比較的安い“逃げ道”です。わたしは楽観的に考えています」

 「まだ韓国映画を1本も見ていない」というピサノ代表は、「釜山国際映画祭についてはよく知っており、ぜひ一度行ってみたいです」と語った。

ハン・ヒョンウ記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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