山林火災「早く鎮火を」 山元、延焼阻止へ懸命

民家への延焼を食い止めるため、放水作業をする消防団員=11日午後7時ごろ、山元町坂元影倉三
 宮城県角田市と山元町の山林火災は11日夜になっても鎮火せず、火の手は山元町坂元影倉付近の住宅の300メートル近くまで迫った。

 住宅への延焼を食い止めようと、山元町現地対策本部は隣の亘理町消防団にも応援を要請した。防災ヘリコプターの消火活動終了後も300人強を総動員。現場近くへ給水車をピストン輸送し、山の斜面へ懸命の放水活動を続けた。

 家の外で山の様子をじっと見ていた山元町坂元影倉三の民生委員阿部けい子さん(70)は「火の勢いは昨夜ほどではないが、火の手がだいぶ近づいてきた。時折、火の粉も飛んできて危ないので、今晩は夫と一緒に避難する」と不安げに話した。

 11日午後8時半までに、避難所の町老人憩いの家には3世帯(6人)が避難した。夫婦2人暮らしの主婦阿部ふみ子さん(60)は「火災は自然相手なのでどうすることもできない。早く鎮火することを祈るしかない」と話した。

 角田市島田の出火場所の約500メートル北西に住む農業斉藤正治郎さん(76)は「今後の風向きが気掛かりだ」と語った。
2009年04月12日日曜日

宮城

社会



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