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2009.04.09

チベットとマラウイ

50年前に中国はチベットを解放し、その後の民主化によってチベットの人々は幸せなものになった、とする12ページもの特集広告を中国政府筋がある国の新聞に掲載しました。ここ一か月あまり、中国政府はことあるごとに繰り返してチベット侵略が「農奴解放」であったと主張してきましたから、内容には驚きはないものの、広告が出された場所には、ちょっと首を傾げたくなります。

アフリカ地図

アフリカ南部の内陸国マラウイ。その英字紙デイリー・タイムズに6日の月曜日、この広告は掲載されたそうです。チベット亡命政府系サイト Phayul の "China pays for Tibet propaganda in Malawi" がマラウイ在住のアメリカ人ブロガー John Duffel さんの話として伝えています。記事と見分けの付けにくい感じの広告だったそうです。

中国がいかにすばらしい国かを語る広告であれば、どの国の新聞に出しても不思議はないと思うのですが、なぜチベットに関する弁解を広告にするのでしょう… そして、なぜマラウイ? マラウイの人がことさらチベット問題に関心が高いとも思えないし。マラウイって、何かあるのでしょうか。国連の委員会の理事国になっているとか? まさか、チベットを幸せにしたように、中国はマラウイを幸せにしますから、保護領になりなさい、とか?

地図は、著作権表示をすれば複製が許可されている © afrol News のもの(以前も使いました)にマラウィの部分を彩色しました。実はマラウィって言われても、どこか分からなかったんですよね、私。

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2009年 4月 9日 午後 03:09 | | この月のアーカイブへ このエントリーを含むはてなブックマーク

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コメント

おととしまで台湾と国交を結んでいた国ですな。

投稿: はなゆー | 2009/04/09 18:43:51

問題の12ページのチラシは,下記のフリッカー上で公開されています。

Duffle氏のフリッカー上で公開されている広告のスキャン画像
http://www.flickr.com/photos/johnduffell/sets/72157616461166798/

ちなみに,この問題を扱っているDuffle氏のブログ(英語)は下記の通りです。

Letters from Namitembo
http://namitembo.blogspot.com/2009/04/chinas-latest-pr-campaignin-malawi.html

jiro.siwaku

投稿: jiro.siwaku | 2009/04/10 1:39:54

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