G20金融サミット、共同声明の骨子

2009年 04月 3日 04:24 JST
 
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 [ロンドン 2日 ロイター] ロンドンで1、2日に開かれた20カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット)の共同声明の骨子は以下の通り。

・世界的な危機には世界的な解決策が必要。市場原理、効果的な規制および強力な世界的

な機関に基づく開放的な世界経済が重要。

・本日の会合の合意により、IMF資金を7500億ドルに3倍増、2500億ドルの特別引き出し権(SDR)新規配分を支持、国際開発金融機関による1000億ドルの追加的貸付を支持、2500億ドルの貿易金融支援を確保、最貧国向け譲許的貸付のためIMF保有金売却益を活用。全体として信用と成長および雇用を回復させるための1.1兆ドルのプログラムを構成。これは、各国がとっている措置とあわせ、前例のない規模の回復のための世界プランとなる。

1.成長と雇用の回復

・われわれは前例のない、連携した財政拡大を実施中であり、これにより何百万もの雇用を維持・創出。来年末までに財政拡大は5兆ドルに上り、生産を(累積で)4%拡大。われわれは成長を回復するために必要な規模の継続した財政努力を行うことにコミット。

・多くの国で金利は大胆に引き下げられており、中央銀行は価格の安定と整合的に非伝統的な手段を含む、あらゆる金融政策の手法を活用しながら、必要とされる間、緩和政策を維持することをプレッジ。

・貸付と国際的な資金フローの回復がなければ、成長回復のための政策は効果をあげない。流動性供給、金融機関への資本注入、不良資産の問題への対処のため、銀行システムに対し、これまで大規模かつ包括的な支援を実施。

・共同して行動することによりインパクトは拡大。さらに国際金融機関、貿易金融を通じ1兆ドルを超える追加的資金の提供に合意。

・IMFは2010年末までに世界の成長率は2%超に上昇と予測。われわれは回復および成長を確保するために必要なあらゆる行動をとることにコミット。IMFに各国の措置の定期的な評価を要請。

・財政の長期的持続可能性および価格安定を確保。

2.金融監督および規制の強化

・金融セクターおよび金融規制・監督における大きな失敗が危機の根本原因。強力で整合的な監督・規制枠組みを構築すべく行動。

・(ワシントン首脳会合での)「行動計画」を実施中。今回「金融システムの強化」についての宣言(付属文書)を発表した。

 ○金融安定化フォーラム(FSF)を引き継ぐ金融安定理事会を設立。早期警戒を実施するためIMFと協働。

 ○規制・監督をシステム上、重要なすべての金融機関・商品・市場に拡大。ヘッジファンドが初めて対象に含まれる。

 ○賃金と報酬に関するFSFの厳格な新原則を支持し、実施する。

 ○景気回復が確実となれば、銀行の資本の質・量・国際的整合性を改善。過度のレバレッジ防止。好況時の資本バッファー積み増し。

 ○タックス・ヘイブンを含む非協力的な国・地域に対する措置を実施する。国家財政および金融システムを保護するため制裁の用意。本日OECDが税に関する情報交換の国際基準に反する国のリストを公表したことに留意。

 ○評価・引当基準の改善および単一の質の高いグローバルな会計基準の実現に取り組む。

 ○規制監督および登録を信用格付会社に拡大。

・財務大臣に対し、上記決定の実施を完了するよう指示。金融安定理事会およびIMFに対し、進ちょく状況を監視し、11月の次回財務大臣会合に報告するよう要請。

3.世界的な金融機関の強化

・新興国および途上国も挑戦に直面。8500億ドルの追加的資金を国際金融機関を通じて利用可能とすることに合意。

 ○各国からの2500億ドルの当面の融資は、最大5000億ドル増強される新規借入取り決め(NAB)に組み入れ。必要であれば市場借入を検討。

 ○国際開発金融機関による融資を少なくとも1000億ドル増加。

・IMFの新たなフレキシブル・クレジット・ライン(FCL)を歓迎。

・世界経済に2500億ドルの流動性を注入するSDRの一般配分、第4次協定改正の迅速な批准を支持。

・国際金融機関の権限、業務範囲およびガバナンスを改革することに合意。

 ○2008年4月合意のIMF出資比率・発言権改革パッケージの実施にコミット。次期出資比率見直しを2011年1月までに完了。

 ○世銀の発言権・代表権改革に関する勧告の2010年春までの合意を期待。

 ○国際金融機関の長および幹部の開かれた、透明で実力本位の選出。

・持続的な経済活動を促進する主要な価値と原則の必要性に合意。このような憲章を次回の会合でも議論。

4.保護主義への対抗と世界的な貿易・投資の促進

・貿易は25年間で初めて減少。貿易・投資の再活性化は成長回復に不可欠。

 ○ワシントンの誓約を再確認。いかなる違背措置も速やかに是正。誓約を2010年末まで延長。

 ○国内措置の貿易・投資への悪影響を最小化。金融保護主義に逃避せず。

 ○あらゆる措置をWTOに迅速に通報。四半期毎に公開で報告。

 ○貿易・投資の促進と円滑化のためのあらゆる手段をとる。

 ○貿易金融支援のため、2年間で最低2500億ドルを利用可能とする。

・ドーハ・ラウンドの野心的でかつバランスのとれた妥協にコミット。そのため、モダリティに関するものを含むこれまでの進展を基にさらに進めることにコミット。

5.万人のための公平で持続可能な回復の確保

・公平で持続可能な世界経済の基礎を築くことを決意。

 ○ミレニアム開発目標、ODA公約達成へのコミットメントを再確認。

 ○低所得国が利用可能な資金を500億ドル増加。

 ○IMF保有金売却益および余剰資金を活用して今後2─3年にわたり、最貧国のために60億ドルの譲許的かつ弾力的な追加的資金を供給。

 ○国連に最貧国・最ぜい弱層に与える影響の監視メカニズム設置を要請。

・成長への刺激、教育・訓練への投資・積極的な労働市場政策により、雇用を支援。国際労働機関(ILO)ほかに各種行動の評価を要請。

・強じんで持続的かつ環境に優しい回復という目標に向け、財政刺激策を利用。

・2009年12月のCOP15での合意達成へのコミットメント。

6.コミットメントの遂行

・われわれのコミットメントに関する進ちょくをレビューするため、本年末までに再度の会合を持つことに合意。

 
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