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世田谷の馬事公苑前緑地が明るく再生

東京農大生ら樹木剪定など

緑化したトイレの前に立つ近藤三雄・東京農大教授(馬事公苑前緑地で)

 樹木が茂り、「暗い」というイメージから住民らが近寄りにくくなっていた世田谷区の「馬事公苑前緑地」(上用賀2)を、近くの東京農大の教授や学生らが樹木の剪定(せんてい)や、トイレの壁の緑化などにより、光あふれる空間へと再生させた。(奥村登)

 公園は400平方メートルで、区が1979年に整備。しかし、30年たち、全体の「老朽化が目立つ」(同区)ため、区は区役所屋上の庭園整備で実績がある同大の近藤三雄・地域環境科学部教授に再生を依頼した。

 近藤教授は、2007年度、学生らと「みどり香るまちづくり」企画コンテスト(環境省主催)に同公園の再生プランを応募していた。区からの依頼を受け、教授と学生約40人はプランに基づき、樹木を伐採したり枝を落としたりして日当たりを良くし、香りの良いキンモクセイやクチナシなど約500本を植樹。新たに花壇も設け、縁石に信楽焼の陶板を使った。

 トイレは壁面をコケで覆い、シクラメンの苗を植え込んだ。公園の再整備は3月に完了。いまはハナモモが満開だ。

 区公園緑地課は「四季折々の花々を楽しめる場所によみがえった」。近藤教授は「死角が生じた公園でも、樹木伐採などにより低予算で子供を安心して遊ばせられる場所に整備できる」と話す。近藤教授と学生らは区と協定を結び、同公園の花の植え替えや水やりなどの管理にあたる。

2009年4月11日  読売新聞)
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