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「派遣村」的相談会の新聞報道

2009年03月23日 09時09分22秒
テーマ:いのちと健康

この週末で多くの「派遣村」的な相談会の取り組みが行なわれました。「派遣村」的な相談会の取り組みとは、一つの分野だけでなく、解雇・失業などに伴う様々な問題に対応し得る複数の分野を集めた相談会の取り組みと私は捉えています。


今後行なわれる「派遣村」的な相談会には次のようなものがあります。


浜松 「トドムンド浜松派遣村」  3月29日(日)~30日(月)

  東ふれあい公園で開催。主催は生活保護支援ネットワーク静岡など。

  各種相談会、炊き出しほか。

  30日には市役所までのデモや生活保護の集団申請も行なう。

  (「トドムンド」とはポルトガル語で「みんな」の意)


元BP@闘争中様からの情報提供で、次のような相談会もあります。


http://www.373news.com/modules/pickup/index.php?storyid=15912

鹿児島派遣村実行委員会 29日から4月4日、同市ボランティアセンターで集中相談会、炊き出し無し


http://mainichi.jp/area/gunma/news/20090318ddlk10040118000c.html

「ぐんま派遣村」26日、前橋市 炊き出し有り


http://www.kajocentral.com/event/event.htm

山形29日 派遣切りやめろ!雇用を守れ!大相談会 炊き出し有り



さて、この週末の「派遣村」的相談会についての報道ですが、多くは地方面での掲載となったようで、各地の活動がまとめられている記事はなかなか見当たりませんでした。そんな中で、しんぶん赤旗は3月22日の朝刊一面で埼玉、愛知、大阪の取り組みを紹介していますのでご紹介します。引用部分は青で表記します。



派遣村/「所持金4円」と駆け込み  埼玉・愛知・大阪で相談会

しんぶん赤旗  2009年3月22日(1面)

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2009-03-22/2009032201_01_0.html


 大企業による「派遣切り」が年度末を迎え急増しています。職や住まいを失った労働者を支援しようと二十一日、埼玉、愛知、大阪など全国各地で、労働組合や市民らが「一日派遣村」の支援行動に取り組み、訪れた労働者の切実な相談に応じました。


埼玉


 埼玉県では、さいたま市大宮区の鐘塚公園を会場に、「反貧困・駆け込み大相談会in埼玉」が開かれ(実行委員会主催)、百二十人が訪れました。二十二日も午前十時から同所で行われます。

 「二月まで日研総業で派遣として働いていたが切られた。住むところがなく、所持金は四円だけ」(三十四歳男性)、「日研総業から日産ディーゼルに派遣され、昨年十一月に仕事を失った。所持金は三百円」(三十七歳男性)、「登録型派遣で働き仕事が切れて収入が途絶えた。カプセルホテルやインターネットカフェを転々とした。所持金は千円」(四十七歳男性)などの相談が寄せられました。

 会場で開かれた集会に日本共産党のあやべ澄子・伊藤岳両衆院北関東比例予定候補、柳下礼子・山川すみえ両県議、松下裕さいたま地区委員会副委員長が参加し、柳下県議が「人間らしく生きられる社会をめざしてともに頑張りましょう」とあいさつしました。

愛知

 愛知県岡崎市では、岡ビル三階フロアを会場に「反貧困・駆け込み相談会」が行われました。雇用や住宅、医療、生活保護など分野別のブースが設けられ、弁護士、司法書士、市民ボランティアら百人のスタッフが応対。健康チェックや、おにぎりなどの炊き出しも行われました。

 午後四時までに六十九人が訪れ、「夫が、派遣先のトヨタの下請け工場を解雇された。今月いっぱいで寮から出される。どうしたらいいのか」(二十八歳女性)、「四月までの契約だったのに、今月末でクビといわれた。再就職のメドがない」(四十八歳男性)などの訴えが相次ぎました。

 実行委員の榑松佐一愛労連事務局長は、「相談から生活保護申請まで総合的に対応したい。住居を失った人でも失業保険を申請できるなど、現行制度を広く知ってもらう努力が行政に求められる」と語ります。日本共産党の八田ひろ子衆院東海比例予定候補も訪れ、スタッフをねぎらいました。

 二十二日も午前十時から午後四時まで開設します。

大阪

 弁護士や労働組合、市民団体などでつくる「反貧困ネットワーク大阪実行委員会」は、大阪市の中之島公園で「反貧困・春の大相談会in大阪」を開きました。

 実行委員長の木村達也弁護士は、「一人でも多くの人に安定した生活が獲得できるようにしたい」とあいさつしました。

 大阪市役所南側の中之島プロムナードに並んだテントでは、弁護士や司法書士、労働組合の役員などが生活、労働、借金、住まいなどの相談に応じました。朝から、多くの人が訪れ、列をつくって順番を待つ場面も。

 医師、看護師、歯科医による健康診断や、弁当などの提供も行われました。

 「生活をやり直すチャンスがほしかった」と相談にきた男性(52)は、生活保護の申請に行くことになり、「何も知らなかったので、ここにきてよかった。一人の力は知れている。」と話していました。

 二十二日の相談会は大阪市役所南側の特設テントで、午前十時から午後五時まで行われます。



また、地方版の記事は、毎日新聞が紙面では医療相談のコーナーの写真を掲載してくれていたのでご紹介したいと思います。サイト版には写真はないのですが。



反貧困・駆け込み大相談会:さいたま「派遣村」に120人/埼玉

毎日新聞  2009年3月22日(埼玉中央版)

http://mainichi.jp/area/saitama/news/20090322ddlk11040128000c.html


 ◇「働きたいけど家がない」 反貧困ネット「行政は社会復帰の支援を」

 派遣社員らの大量解雇が予想される年度末に合わせ、弁護士や社会福祉士らでつくる「反貧困ネットワーク埼玉」(川井理砂子代表)は21日、さいたま市大宮区桜木町1の鐘塚公園で「反貧困・駆け込み大相談会in埼玉」を開いた。訪れた120人の生活困窮者が「働きたいけど家がない」などと窮状を訴えた。【山崎征克】

 受け付け開始前の午前10時前、会場には既に約20人の相談者が集まっていた。車上生活をしていた、千葉県から訪れた男性(39)の所持金は10円。昨夏、派遣社員として働いていた工場を辞めた後、病気で入院したこともあり、借金も抱える。「無料の健康相談もあってありがたい。早く病気を治して働きたい」と、か細い声で話した。別の路上生活者の男性(38)は、「就職活動しているが、不況で雇ってくれるところがない」と頭を抱えた。

 会では、弁護士や看護師らが、▽健康▽生活・労働・多重債務▽住宅▽女性--などのブースに分かれ、相談を受けた。元派遣社員以外にも、「過労でうつ病になり、困っている」「夫の給料が下がり、住宅ローンを払えない」など多くの相談が寄せられた。

 夕方には、実行委ら約50人が近くのビルに入る県緊急求職者サポートセンターを訪れ、家のない相談者が生活保護を申請する間に利用できる緊急宿泊所を求める一幕もあった。実行委は事前に県とさいたま市に打診していたが、「すぐに貸せる施設はない」との回答を受けていた。この日受け付けた県就業支援課の職員は、「民間の無料低額宿泊所などを紹介している」などと説明。実行委は「宿泊所は満員で入れないのが実情」などと訴えたが、話し合いは平行線に終わった。家のない約30人は23日以降、さいたま市などに生活保護の申請をするという。

 社会福祉士で実行委の藤田孝典事務局長は、運営するNPO法人で、センターのサポートから漏れた人の相談も受ける。「行政は家も職もない人が社会に復帰できる態勢づくりをすべきだ」と話す。相談会は22日午後5時まで。



今後、反貧困ネットワーク埼玉が中心になって取り組みを継続していくことになりますので、また新しい情報があれば報告したいと思います。

反貧困・駆け込み大相談会in埼玉第二日目

2009年03月22日 20時05分37秒
テーマ:ブログ

年度末に向けての相談会、炊き出しなどの情報はこちらにあります。

http://ameblo.jp/sai-mido/entry-10219497108.html


「反貧困・駆け込み大相談会in埼玉」のブログが立ち上がりました。

詳しい内容、連絡先、カンパの受付先などがこちらで確認できます。

http://saichan.air-nifty.com/hanhinkonnkakekomi/



本日は、反貧困・駆け込み大相談会in埼玉の二日目でした。

心配していた雨はとりあえず朝の内は降り出していませんでしたが、いつ降り出してもおかしくないような空模様。そしてものすごい強風! 本日は手の空いているボランティアは皆、テントが風で倒れないように柱を支えたり、テントの屋根が飛ばないように押さえたりする作業に従事しました。

健康相談のブースには、今日も医師が午前中3名、午後2名、看護師が午前、午後とも5、6名、医療ソーシャルワーカーが午前3名、午後1名参加しました。

今日の健康・医療の相談者は、昨日よりは減って25名で、内訳は男性21名、女性4名だったそうです。病院に運ばれた方は怪我をしたボランティアの方1名だったということです。

それから、昨日の相談数について詳しく聞くことができました。昨日は合計46名ということでしたが、数え間違いがあって正確には44名だそうです。紹介状をお書きした方が7名、自力で病院受診に行くことになった方が1名、病院へ付き添って行き、入院することになった方が1名だったということでした。保険証を持っていた人は13名。特徴的な症状は、急性症状が13名、精神疾患が22名、慢性疾患を中断している人が5名。また、症状の訴えはないものの、皮膚症状が出ている人が多かったということでした。


午後になってから雨が本降りになった時間帯があり、場所の変更も検討されたようですが、途中で雨は止んだので何とか予定通り午後5時まで相談会をやり通すことができました。

午後5時頃から相談スペースの片付けやテントの撤去を始め、午後5時半くらいからまとめの集会が行なわれました。

実行委員会からの報告によりますと、二日目の受付数は109名で、一日目にもいらした方も数名いらっしゃったそうです。日付別の集計では、3月21日の受付数は男性103名、女性18名で、合計121名、3月22日は男性103名、女性3名で、合計106名、トータル227名だったそうです。生活保護の申請は、21日に36名、22日23名、合計59名がファックスで申請書を送付してあるそうです。明日、弁護士や司法書士が同行して区役所に申請に行くことになります。

なお、3月21日の時点で宿泊場所のない人が13名いらっしゃいましたが、行政の緊急対応を求めるも受け入れられず、集まったカンパを使ってカプセルホテルに宿泊していただくことになったそうです。22日でも泊まる場所ない方が11名いらっしゃり、同様の対応をすることになるということでした。

ボランティア数は、3月21日が331名、22日が220名、合計551名となったそうです。カンパ額は、細かい額は聞き取れなかったのですが、3月21日で約39万円、22日で約20万円だったそうです。また、すぐにでも入居可能な部屋があるという大家さんからの申し出があったり、近隣のホテルが毛布を貸してくれたりといった支援もあったそうです。


生活保護の申請はこれからですし、全国各地でもまだまだ取り組みは続きます。

とは言えひとまず、反貧困・駆け込み大相談会の実行委員会の皆様とボランティアの皆様、お疲れ様でした!

反貧困・駆け込み大相談会in埼玉第一日目

2009年03月21日 20時54分40秒
テーマ:行動報告

年度末に向けての相談会、炊き出しなどの情報はこちらにあります。

http://ameblo.jp/sai-mido/entry-10219497108.html


「反貧困・駆け込み大相談会in埼玉」のブログが立ち上がりました。

詳しい内容、連絡先、カンパの受付先などがこちらで確認できます。

http://saichan.air-nifty.com/hanhinkonnkakekomi/



本日は、反貧困・駆け込み大相談会in埼玉にボランティア参加してきました。

会場の大宮・鐘塚公園には午前9時頃到着し、まずはボランティア受付。会場へ向かう途中に、既に登録を済ませて案内の立て札を持って大宮駅に向かわれる方々とすれ違いました。

私はとりあえず健康相談のブースの方に参加したのですが、今日は医師が午前に3名、午後に2名、看護師が午前も午後も6、7名、医療ソーシャルワーカーが午前も午後も4、5名いるという恵まれた人員体制だったので、相談活動そのものには関わりませんでした。

午前10時から相談活動が始まり、まずはほとんどの人が生活・労働相談のブースへ。健康相談の方へはあまり相談者の方がいらっしゃらなかったので、生活・労働相談の順番待ちをしている方に声を掛けて健康のことで相談したいことがあれば先に健康相談のブースに回ってもらうようにしました。

その後、模造紙に「医療・健康相談・健康チェック行なっています」と書いて、それを持って会場のあちこちで「医療相談やってます」と声を張り上げて回っていたのですが、入り口付近でそれをやっていたら実行委員会の方がハンドマイクを貸してくださり、ハンドマイクがあるなら全体のことも言った方がいいよなと思ったので、「総合受付は入り口入ってすぐ左側です」とか「本日は、生活相談、労働相談、法律相談、医療相談、住居の相談、女性のための相談など、各分野の専門家が無料で相談をお受けしています」とか「食事の無料提供も行なっています。総合受付で受付をし、食券を受け取って、駅に向かって左側にあります食事提供の窓口にいらしてください」とか、午後4時半くらいまで延々しゃべっていました。間に食事休憩、報告集会、合唱団の歌などを挟んでですが。

午後1時の中間報告では、相談者の数は73名、ボランティアの数は204名ということでした。7割が県内、3割が県外の方で、生活保護申請をすることになった人は20数名ほどだったそうです。

午後3時くらいに、与野党の国会議員や県会議員があいさつを行ないました。公明党、自民党、民主党、社民党、共産党の順だったと思います。内容をメモするような余裕はなかったので詳しいことは覚えていませんが、一つだけ。確か自民党議員の方が、生活保護が居宅保護となっていることを問題だと述べていましたが、それはちょっと違うと思います。居宅がないと生活保護が受けられないということはなく、住所がなくても自分が今いる場所の管轄の福祉事務所で生活保護を申請することが可能です。生活保護の居宅保護の原則とは、アパートなどの居宅で保護を受けることを前提として、住居費や新たに生活を整えるためのアパート等の敷金、家具什器費、布団代などを支給するというものになっています。

それから、反貧困ネットワーク代表の宇都宮弁護士もいらしてあいさつしてくださいました。残念ながらこの時もメモは取れなかったのでうろ覚えです。多重債務問題に取り組まれたことから貧困問題に携わるようになった経緯や、今回の雇用危機を打開し、これをきっかけに社会保障を整備し直すチャンスにしようという決意などを述べていらっしゃったと思います。

午後4時半くらいからは、行政の緊急対応を要請するために、実行委員会の代表と当事者と支援者の方々が、公園近くにあるエクセレント大宮ビル内の埼玉県緊急休職者サポートセンターに向かいました。これは、今既に泊まるところがないという相談者が20数名いらっしゃるため、緊急の宿泊場所の確保を求める交渉になるということでした。

最後は少し炊き出しの受け渡しと後片付けを手伝って、午後6時少し前に一日目のボランティア活動は終了しました。最後の報告では、相談者は120名、ボランティアは220名となったそうです。医療相談を受けた方は46名で、すぐに病院で受診することになった方は1名のみだったということでした。

緊急対応の要請に行った方達はまだ戻って来ていらっしゃらなかったのですが、明日もありますので気がかりながらも会場を後にしてきました。


今日は好天に恵まれましたが、明日は天気が悪化するということで少し心配です。昨日の予報では夕方から雨だったのが、今日の予報では午前中から雨になってしまっていて……明日は今日よりも暖かい服装で行った方がよさそうですね。

では明日もこのくらいか、少し遅い時間に二日目の報告をしたいと思います。

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