損害賠償求めた裁判始まる
損害賠償求めた裁判始まる 04/10 19:19

一昨年、佐賀市で知的障害のある男性が、警察官に取り押さえられた直後に死亡した問題です。

きょうは遺族が佐賀県に損害賠償を求めた訴訟の初弁論が、開かれました。

訴えを起こしたのは、死亡した安永健太さんの父親・孝行さんと弟の浩太さんです。

この事件は、一昨年9月、知的障害のある健太さんが佐賀市の路上で、自転車で蛇行運転をしていたとして、警察官5人に取り押さえられ、直後に死亡したものです。

遺族は、警察官の暴行の結果健太さんが死亡したとして、佐賀県におよそ4,200万円の損害賠償を求めています。

きょうの初弁論で佐賀県側は、「警察官の行為は保護行為の範囲内であり、それが違法の評価を受けることはあり得ない」として請求の棄却を求めました。

この民事裁判とは別に、警察官の刑事責任については検察がいったん不起訴としましたが、事実究明を求める署名が全国から11万人以上集まりました。

そして佐賀地方裁判所は先月、1人については暴行があったと認定し、職権で刑事責任を問う審判を開くことを決めています。