心の悩み相談を24時間、年中無休で受ける「広島いのちの電話」(広島市中区)が、新たなボランティア相談員の確保に危機感を抱いている。景気悪化で深刻な内容の電話が急増する一方、5月からスタートさせる相談員養成講座の応募が低調という。
会社や家族内の人間関係、生き方などの悩みを幅広く受け付ける。昨年の相談は1万5647件。「自殺を考える人」からが2001件を占め、前年比で54%増えた。
実働している相談員は50、60歳代の女性を中心に179人。事務局によると、年中無休の24時間待機のローテを維持するには200人は必要という。相談員になるには、事務局が隔年で開く養成講座(2年間)を修了することが必要である。
認定者数は2007年が36人だったのが、今年は23人と減少。5月からの講座の申し込みは40人の募集に対し20人にとどまる。一方、年間10―20人の相談員が健康状態や家族の介護などを理由に休会、退会するのが実情だ。
【写真説明】悩みを聞く相談員。2回線ある電話は「鳴りっぱなしの状態」という
|