|
トップニュース
県内「育休切り」が急増 不況口実、08年度過去最多(4月10日 05:00)「育児休業を取ったらやめるように言われた」など、育児休業に対する不利益な取り扱いに関して栃木労働局に寄せられた相談件数が、二〇〇八年度は前年度の約二・六倍の三十一件に急増、過去最多だったことが七日、分かった。同労働局の絹谷よし子雇用均等室長は「不況を口実にして、子どもを持つ女性を辞めさせる"育休切り"が目立っている」と指摘する。再就職への影響を懸念して泣き寝入りするケースも多く、実態はさらに深刻とみられる。 県内の中小企業で事務職の仕事をしていた三十歳代の女性は「育休から復帰してすぐに解雇された」と、同労働局に訴えた。会社側は不況による事業縮小を理由に挙げたが、育休の取得自体も否定的だっただけに、会社の意図は明らかだったという。 別の女性は育休期間中に、会社から突然電話があり「正社員を辞めて別の関連会社で契約社員として働いてほしい」と言われた。理由を尋ねても「不況で仕事がないから」と繰り返すだけだった。 同労働局へのこうした相談は、景気の悪化とともに増えている。特に今年に入ってからの増加が目立ち、一月から三月までの三カ月間に寄せられた相談件数は十二件で、前年度の総数に並ぶ。 男女雇用機会均等法と育児・介護休業法では、妊娠、出産、産前産後休業、育児休業などの申し出や取得を理由に、事業主が解雇したり、労働契約の変更を強要することを禁止。違反があれば、労働局が是正指導する。 しかし、〇八年度の是正指導はゼロ。絹谷室長は「指導はしないでほしいという女性が多い。再就職への影響を考え、相談できずにいる人はかなりいるのではないか。まずは相談してほしい」と呼び掛けている。 問い合わせは同室、電話028・633・2795へ。
関連記事を取得中...
その他のニュース
|
|