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政界ロビー:朴会長、盧前大統領に札束で100万ドル

 盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領と親しい朴淵次(パク・ヨンチャ)泰光実業会長の不正政治資金事件を捜査している大検察庁(最高検に相当)中央捜査部は9日、朴会長が権良淑(クォン・ヤンスク)夫人ではなく、盧前大統領本人への資金提供を目的として、2007年7月に100万ドル(現在のレートで約1億円、以下同じ)を手渡したとの供述を得た。

 朴会長は「権夫人の借金」とする盧前大統領側の主張とは異なり、「資金は盧前大統領(に渡すため)のもので、大統領府(青瓦台)の鄭相文(チョン・サンムン)前総務秘書官に渡した」と供述しているという。検察によると、朴会長の指示を受けた鄭承栄(チョン・スンヨン)チョンサン開発社長が100ドル(約1万円)紙幣1万枚入りのかばんを持ち、大統領府に直接赴き、鄭前秘書官に直接会ったという。検察関係者は「鄭前秘書官はこの資金を、実際には盧前大統領に渡していたことが分かった」と話した。

 検察はまた、鄭前秘書官が2006年8月に現金3億ウォン(約2300万円)を朴会長から受け取っていた事実もつかんだ。鄭前秘書官は、07年7月に受け取った100万ドルは「自分で大統領官邸に持ち込み、権夫人に渡ったと理解している」と述べたほか、06年8月の3億ウォンも権夫人に渡したと話していることが分かった。

 検察は朴会長が08年2月に香港の裏金口座から盧前大統領のめいの夫であるヨン・チョルホ氏(36)の口座に送金した500万ドル(約5億円)についても、「盧前大統領が要求したものだ」との朴会長の供述を確保しており、口座追跡による確認作業を急いでいる。

 検察は盧前大統領が在任中、朴会長に便宜を図る見返りとして資金を要求していたかどうかを解明するため、朴会長の国内外での利権事業と盧前大統領の関連性について集中的に調べている。

 このほか、盧前大統領の息子で米国に滞在している盧建昊(ノ・ゴンホ)氏(36)が昨年2月、ヨン氏とともに朴会長と会っていたことが判明したことから、検察は建昊氏にも出頭を求めることを検討している。さらに、大田地検はチャンシン繊維の姜錦遠(カン・グムウォン)会長を逮捕した。

 これに関連し、盧前大統領の側近の文在寅(ムン・ジェイン)前大統領府秘書室長は同日、「盧前大統領がカネを要求したというのは事実と全く異なる。検察が明らかに事実ではない内容をマスコミに流す思惑が疑わしい」と反発した。

9日午後1時25分ごろ、慶尚南道金海市にある盧前大統領の私邸(写真下)から300メートル離れた烽火山の中腹で山火事が起き、炎が上がっている。火は松林など0.1ヘクタールを焼き、1時間後に鎮火した。/写真=キム・ヨンウ記者

姜訓(カン・フン)記者

李明振(イ・ミョンジン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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