KTX欠陥工事:亀裂の原因は防水材代わりのスポンジ
韓国高速鉄道(KTX)第2期工事区間で発覚したコンクリート枕木の亀裂は、枕木と締結装置をつなぐ、プラスチック埋め立て栓内部の吸収性スポンジ部品に染み込んだ水が冬季に凍結したために発生したものとの結論が下された。
官民合同調査団は8日、韓国鉄道技術研究院で行われた枕木亀裂の原因に関する中間調査の結果について、「現地調査と室内モデル実験などを実施した結果、水が凍って体積が増えた際に生じる氷圧が亀裂の主な原因」と発表した。今回の発表は、これまで韓国鉄道施設公団によって枕木亀裂の原因と推定されていた内容を公式に再確認したものだ。
国土海洋部は「7兆ウォン(約5200億円)を投じて行われた第2期工事で、列車走行前に亀裂が生じた」という指摘がなされた後、すぐに官民合同調査団を編成し、KTX第2期工事区間に使用された全枕木約15万3000個に対する全件調査を行うことを発表した。同調査団は、現地調査団、室内モデル実験チーム、補修・補強代案チームの3チームに分けて調査を実施した。
同調査団のキム・スサム調査団長は「枕木に水が染み込み凍結しないよう、埋め立て前にグリスや防水材のポリエチレンフォームを注入する必要がある。しかし、ドイツのレールワン社との合弁企業で枕木メーカーのチョノン・レールワンから下請けを受けた企業が、埋め立て前に吸収性スポンジを入れたものと思われる」と説明した。
同調査団は、埋め立て前に防水材の代わりに吸収性スポンジが使用された経緯について、「埋め立て前の具体的な技術仕様に対する資料不足」「ドイツの技術陣と制作メーカーの意思疎通不足」を挙げた。埋め立て前に使用する部品については、ドイツ側の仕様書には詳細な内容が記載されていたが、韓国側には技術仕様そのものが欠落しており、設計図に2行ほどの簡単な説明があっただけだという。同調査団は、この情報が埋め立て前にメーカーに伝わっていなかったとみている。またキム団長は「レールワンの技術陣は当時、埋め立て前に使用してはならないスポンジが使われているのを知っていた。レールワンが技術移転に消極的で、意思疎通にも問題があったとみられる」と話した。
同調査団は「水が40cc以上染み込んだ区間の枕木は亀裂が急増したため、非破壊検査を通じて安全性を確認している。4月末までにドイツ側と協議し、補強・補修対策に関する最終報告書を提出するつもりだ」と述べた。一方、鉄道施設公団側は「軌道工事と同時に枕木の補修工事を行えば、予定されている来年末までの工事期間に遅れることはないはず」と語った。
キム・ソンモ記者
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