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2009年04月09日(木)

12年度までに黒字化 県内12公立病院が改革プラン 
病床利用率11ポイント増必要

 総務省の公立病院改革ガイドラインに基づく、山梨県内12病院の改革プランが8日までにまとまった。経営再建のためのプランが順調に進んだ場合、すべての病院が黒字化を達成するのは2012年度の見通し。ただ各病院が黒字達成年度(すでに黒字の病院は09年度)に目標としている病床利用率の全県平均は79・3%。07年度決算時の68・3%より11ポイントの利用率アップが必要になる。各病院には収入確保やコスト削減など一層の経営努力が求められそうだ。
 改革プランの策定対象となったのは甲府、富士吉田、都留、山梨(牧丘)、大月、韮崎、北杜(塩川、甲陽)、上野原、甲州(勝沼)、市川三郷の11の市町立病院と組合立の飯富病院。
 甲府、富士吉田の市立2病院の黒字化目標年次は2012年度で、12病院の中で最も遅い。国のガイドラインは黒字化の目標期限を「3年(11年度まで)程度が標準」としているが、両病院とも1年遅らせる格好になる。
 07年度決算で甲府が約7億3500万円、富士吉田が約4億4200万円の赤字を計上していて、赤字幅は12病院の中でそれぞれ1、2番目に大きい。経営形態の見直しでは、甲府が本年度中に方向性を定める方針を明記。富士吉田も公営企業法の全部適用、地方独立行政法人化、指定管理者制度の導入について検討を進め、12年度から新たな経営形態に移行する方針を示した。
 一方、収入確保に向け、医師の具体的な増員目標数をプランに盛った病院もある。大月は11年度までに常勤医を4人増やす目標を掲げ、市川三郷も同年度までの2人増を盛り込んだ。甲陽は常勤医2人の採用を目標としている。消化器内科医の確保が課題になっている甲府は、同科の医師を09年度に2人、10年度に3人確保する目標を掲げた。
 すでに指定管理者に移行している山梨、上野原、甲州の3病院は一般会計からの補助などを繰り入れながら収支の均衡を図る考え。07年度決算で黒字化を達成している都留は入院患者数を増やす取り組みなどを進め、黒字経営を維持する方針。
 大月、上野原、市川三郷の3病院は05−07年度の3年連続で病床利用率が70%を下回っており、国がガイドラインで示した病院形態の「抜本的見直し基準」に該当。このうち上野原はプラン策定に先行して指定管理者制度に移行。大月は11年に病床数を89床削減して154床とする方針をプランに盛り込んだ。市川三郷は圏域内に社会保険病院が立地していることを受け、「社会保険病院に対する国などの方針を踏まえ、望ましい病床数のあり方について検討する」としている。
 韮崎は「抜本的見直し基準」には当たらないものの、09年度に27床を減らし、173床とする計画を明記した。



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