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「事故まだ終わらぬ」須賀川一中訴訟

2009年04月08日

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 「ホッとした。これで、娘のことに集中して生活できる」。須賀川市立第一中学校の柔道部での事故で、当時1年の女子生徒(18)が意識不明に陥ってから5年半。損害賠償の支払いを命じられた被告側が7日、控訴しないことを決め、女子生徒の母親が胸の内を語った。だが、娘の意識はいまだ戻らず、事故を隠した市教委幹部への不信もぬぐいきれないままだ。

」 女子生徒は事故当時から寝たきりの状態が続き、ヘルパーの資格を取った母親(45)が介護する毎日が続いている。

 先月27日の福島地裁郡山支部の判決は、学校側の事故発生時の過失だけでなく、事故後の事情聴取や報告書作成でも責任逃れがあったと指摘した。

 記者会見で橋本克也市長は判決について、「厳粛に受け止めている。初期対応が不十分で、様々な誤解や不信を招いた」と過失を認め、今後、女子生徒の両親の自宅を訪ね直接謝罪する考えを示した。また、事故を検証する第三者による審査機関を設けて、当時の校長(すでに退職)や教頭、柔道部の顧問らの責任の度合いや処分を検討する方針だとい
う。

 市長会見を受け、女子生徒の両親は須賀川市内の自宅で会見に応じた。父親(53)は「事故はまだ終わっていない。顧問の処分よりも、校長や教頭、教育委員会など、組織的に事故を隠蔽(いんぺい)し続けた幹部の責任が明らかにならなければいけない」と訴えた。

 事故当時175センチほどだった女子生徒の身長は、5年半で182センチにまで伸びた。母親は「回復の可能性は、まだある。ゆっくりでもいい。いつか娘と意思疎通ができると信じ、頑張っていこうと思います」と話した。

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