2009.04.07 Web posted at:  19:13  JST Updated - CNN
サイエンス

インド人の心疾患、2010年までに世界の60%に

(CNN) 人口10億人を超えるインドで心疾患の患者が増加し、2010年までに全世界の患者の60%を占めるとの予測が出ている。インド人の25人に1人が保有する、心疾患を引き起こす遺伝子が理由だという。しかし、インド国内における専門医は少なく、さらに設備も不足していることから、この遺伝子を保有していることを知らない人が多く、対策が遅れるとの懸念が出ている。

インドの医療団体が調査した結果によると、アジア系インド人における心疾患発生率は、50歳以下が約半数を占め、40歳以下が25%と、若い年代での発生が多い。

心疾患を引き起こす要因としてたばこや食生活などが挙げられるが、文化的にたばこを吸わず、菜食主義者の多いインドで心疾患発生率が高い理由は不明だった。

しかし、今年1月に、心疾患を引き起こす遺伝子が見つかったとの研究が、科学誌ネイチャー・ジェネティックスに発表された。この遺伝子の保有率は全世界で1%だが、インド人に限れば4%と多いことから、高い心疾患発症率が説明できるという。

しかし、この遺伝子を保有しているかどうかを検査できる医療施設は少なく、さらに心疾患を発症した際に治療できる医師が不足している。このため、2010年までに、全世界の心疾患患者のうち60%をインド人患者が占めるとの予測が出ている。

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