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英国のジャッキー・スミス内相(46)の夫が自宅でのポルノ映画の視聴料を公費で支払っていたことが明らかになり、議会や国民を巻き込む騒動に発展している。内相は私費で返済することを約束した上で謝罪。夫にはたっぷり説教したという。国内ではG7での中川前財務相の「もうろう会見」が話題になったばかり。紳士の国の閣僚も、とんだ失態で政局の主役になっている。
レディース&ジェントルマンの度肝を抜くニュースは3月29日に英国中を駆け巡った。次期首相候補にも名前が挙がり、「サッチャー2世」の呼び声も高いスミス内相の“不祥事”は、日曜紙「サンデーエクスプレス」や高級紙「ガーディアン」などが報じ、発覚した。
ガーディアン電子版やCNNなどによると、スミス内相の夫リチャード・ティムニー氏(45)は昨年6月、選挙区のウスターシャー州レディッチにある自宅で利用したペイ・パー・ビュー(有料テレビ番組)の代金67ポンド(約9000円)を経費として請求した。ヒット映画「オーシャンズ13」やアニメ映画「サーフズ・アップ」の代金のほかに、18歳以下視聴禁止のポルノ映画2本の代金10ポンド(約1400円)が含まれていた。
批判の声が寄せられたスミス内相は「インターネット接続料を請求する際に、誤ってテレビ番組の料金が含まれていたことを申し訳なく思います」と謝罪。「番組の料金については私費で払い戻す処置をすぐにとりました」と対応を述べた。
問題の夫・ティムニー氏は、妻の事務所の運営責任者。「ジャッキーには本当に申し訳なく思っている。私は、皆さんがなぜ腹を立てているのかを完全に理解している」と反省の弁を述べたが、世間の冷たい視線を浴びている。
紳士と淑女の国の閣僚という立場以前に、女性として、妻として恥ずかしい思いをしたスミス内相は、友人によると「『彼女が怒ってる』だなんて控えめな表現過ぎる。彼女は激怒して、本当に恥じらいを感じています」。夫をしかりとばしたという。
住宅手当についても議会の追及を受けているスミス内相について野党・保守党のキャメロン党首は「きわめて恥ずべきこと。質問に答えてもらわないといけない」とし、辞任を求めて追及していく構えを見せている。
07年の内閣発足時にスミス氏をサプライズ任命した労働党・ブラウン首相は「内相は素晴らしい仕事をしている。問題のせいで職務に支障の出ることがあってはならない」と弁護している。ちなみに、スミス内相は夫とポルノ映画を視聴しなかったという。
(2009年4月2日06時02分 スポーツ報知)