今年1月、金属バットを持った男に襲撃された漫才師、中田カウス(59)の自宅に脅迫状が届いていたことが6日、明らかになった。所属事務所の吉本興業は同日、大阪市内で会見し、若林正裕常務が「お客さまやタレントの安全管理を強化していく」と強調。カウスは犯人の心当たりについて、2年前に起きた創業家との“お家騒動”に関連する可能性を示唆した。
[フォト]漫才師の中田カウスさんあてに郵送された脅迫文のコピー
同社や府警南署によると、脅迫文は3日、郵便で届いた。封筒の中に「山本」名義で「警告書」と書かれたA4用紙が1枚あり、≪舞台に立てぬ様にしてやる。会長も社長も同様だ。必ず、必ず、必ずだ。時間はたっぷりある。どこの場所にも俺が看視して、機会を待っているぞ!≫などと手書きされていた。
これを受けてカウスは翌4日、南署に相談。同署は1月の事件との関連なども含めて慎重に調べている。
カウスは今年1月9日、大阪市中央区の路上で、弟子運転の乗用車の助手席で信号待ちをしていたところを、工具を先端に付けた金属バットで襲われ、軽傷。翌10日には、なんばグランド花月(NGK)に「ヤマモト」と名乗る男から脅迫電話があった。
吉本興業は、相次ぐ騒動を受けて劇場などの警備をさらに強化するが、カウスのスケジュールなどに変更はないという。若林常務は「タレントに危害を加えることを予告したり、営業妨害に対して激しい憤りを感じている」と話した。
また、カウスは6日のNGK公演後、取材に応じ、「ボクだけならまだしも、会社のお偉いさんの名前があるのは大変なこと。大阪府警に対する挑戦状としか思えない」と怒り心頭。犯人の心当たりについては「いたずらでなく、もし本気なら、2年前のこと(カウスと創業家をめぐる騒動)しか頭が行かない」と話した。
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