談話室

▼▽天皇、皇后両陛下は今月10日、結婚50年周年を迎えられる。両陛下が結婚した1959(昭和34)年は、戦後復興から高度成長への歩みが確かになった年だった。以来一貫して平和の尊さを訴え、自らの行動で考えを示された。

▼▽陛下は皇太子時代から沖縄を度々訪れ歴代天皇として初めて中国を訪問した。傷あとが残る日米の激戦地サイパン島や硫黄島にも足を運んだ。「記憶しなければならない四つの日」として、広島、長崎の原爆の日と、終戦記念日、沖縄戦集結の日には毎年必ず犠牲者追悼の祈りをささげる。

▼▽「平和と繁栄」は世界共通のテーマであるはずだが、北朝鮮のミサイルが予告通りに発射され、「国土の防衛」という問題が国民の前に突きつけられた。自衛隊の部隊が物々しく展開され、「迎撃」などという非常事の言葉が飛び交った。こうした状況をわれわれはどう受け止めるべきか。

▼▽日本人拉致、核開発や核実験などがなければ平和的利用の「衛星」発射に反対などしない。だが一方で、日本の軍事的行動がまた一つ拡大した。政府が早々に破壊措置命令を出し、北朝鮮を挑発した姿勢にも疑問が残る。「やるならやってみろ」の姿勢で日本は本当に良かったのだろうか。

(2009/04/06付)
最新7日分を掲載します。
  • 4月7日
  • ▼▽酒田市の離島、飛島の小学校に9年ぶりに子供の歓声が戻ってきた。家族とともに移住し入学した5年と3年の兄妹。友だちは豊かな自然そのもの。島の人たちに温かく迎えられ、新しい生活への夢に胸を膨らませていることだろう。[全文を読む]

  • 4月6日
  • ▼▽天皇、皇后両陛下は今月10日、結婚50年周年を迎えられる。両陛下が結婚した1959(昭和34)年は、戦後復興から高度成長への歩みが確かになった年だった。以来一貫して平和の尊さを訴え、自らの行動で考えを示された。[全文を読む]

  • 4月5日
  • ▼▽ニュース速報が気になって仕方なかった。ミサイル発射期間の幕開け。午前中にXデーを予告し、緊張を高めておいて見送り。おかげで国民に「冷静な対応」を呼び掛けていた日本政府が誤報を出す“狼狽(ろうばい)”ぶりをさらしてしまった。[全文を読む]

  • 4月4日
  • ▼▽2009年度の新入社員のタイプは「エコバッグ型」。毎年、命名している社会経済生産性本部がことしも発表した。入社したばかりの新入社員諸君は研修中だろうか。全国的にブームを呼ぶエコバッグ。流行に終わらせてならない。[全文を読む]

  • 4月3日
  • ▼▽家で食事を作る傾向が強まったせいで菓子類の販売が好調だと県内のスーパーの幹部が山形で語っていた。ネットの映像配信サービス契約が急増中との記事もあった。どちらも景気悪化で外出を控える“巣ごもり”現象が背景にある。[全文を読む]

  • 4月2日
  • ▼▽真新しいスーツに身を包んだ新人が今年もやって来た。30年前の新人だったわが身にはその姿が羨(うらや)ましいほど眩(まぶ)しく映る。厳しい就職戦線をくぐり抜けた新社会人は全国で82万人。「失敗しながらも前向きに」と呼び掛けたい。[全文を読む]

  • 4月1日
  • ▼▽北から南から、春めいた話題が本紙を彩る。村山の東沢バラ公園ではバラの雪囲いが外され、鶴岡からは紅梅の便り。酒田の飛島では休校していた小学校に9年ぶりに歓声が戻るという。春は山に来て里に来て、野にも喜びを満たす。[全文を読む]

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