SS投稿掲示板




感想掲示板 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

[7570] 特質系の憂鬱 H×H転生【習作・処女作】
Name: 足跡◆b409a658 ID:c9f7f368
Date: 2009/04/02 22:41
3/26 テスト版からチラシの裏へ移動

H×H転生ものです。
処女作なので至らないところもあるでしょうがご容赦ください。

また主人公最強物の属性があります。
ご注意ください。

文章など、おかしなところがあったりしたらガンガン突っ込みいれてください。
読みにくかったりしたら読みやすいようにするアドバイスとかいただけるとうれしいです。

3/27
第五話修正
3/28
各話 誤字・脱字修正
第9話 特質系の憂鬱 第九話 と書くのを忘れていたので、書き足しました。
第10話 前話と特質系の憂鬱 第十話というの記述を忘れていたので書き足しました。
それにあわせ、すこし修正をしました。

第十三話はあらがいろいろと目立ったので一部改定しました。
見苦しい文章を見せたことをここにお詫びします。


3/29
第一話をすこし修正しました。
第十五話を更新しました(7:25)
各話 誤字修正しました。
4/1
誤字修正
投稿念能力集追加しました。
感想にあった能力のまとめページです
4/2
誤字修正



[7570] 【自分を深く知るもの】(ステータスブック) 20話現在
Name: 足跡◆b409a658 ID:c9f7f368
Date: 2009/04/03 15:27
このステータスブックの記事はこれまで主人公が取得した念能力を紹介するコーナーです。

新しい能力が使いされるたびに更新していくので、先に更新された話を見てからステータスブックを見ることをオススメします。


P1
リュート=スフィール
特質系
最大メモリ 256
使用中メモリ 135/256


P2
【深層願望の泉】(もう一人の自分) 特質系能力 使用メモリ 1/256
≪能力≫
深層心理に眠る無意識の願いを念能力として【深層願望の泉】(もう一人の自分)が勝手に作成する。
勝手に作成された能力は本人が意識して作るよりも使用メモリは少ない。
この能力でつくられた能力に制約を足した場合、減らされるメモリ量は2倍になる

≪制約≫
1、 勝手に作られた能力は消すことができない
2、 勝手に作られた能力の制約は増やすことができても減らすことはできない
3、 使用者は作られた瞬間を知覚できない。しかし無意識で使うことはできる
4、 最大メモリを超えて能力をつくることはできない


P3
【転生遊戯】(くるくるプレイ) 特質系能力 使用メモリ 55/256
≪能力≫
1、 現在の能力を引き継いだまま転生することができる
2、 引き継げる要素は〝知識〟〝経験〟〝技術〟〝意識〟〝潜在能力〟の5つ
3、 引き継がれた要素は転生先への上乗せになる
4、 〝潜在能力〟で引き継いだ念能力の使用メモリは転生のたびに半分になる
5、 転生先でのメモリは転生前の2倍になる



P4
【自分を深く知るもの】(ステータスブック) 特質系 使用メモリ 5/256
《能力》
1、 自分の最大メモリを知ることができる。
2、 現在使用中のメモリを知ることができる
3、 いままで作成された念能力の詳細と使用メモリを知ることができる
4、 これから念能力を作成した場合その念能力の詳細とメモリが記載される。

≪制約≫
1、 一年に12回しか使うことができない
2、 一度に本を見れる時間は30分まで。


P5
【成長する獣】チキンビースト)使用メモリ30
《能力》
オーラを食べることで強くなる獣を1匹具現化できる。
また、念能力者ごと食べるとその念能力者の系統に対しての抵抗力が少し上昇する。
初めて具現化した個体の能力は一般的な10歳の少年と同程度。

《制約》
1、獣は自分の実力より10%以上、下の実力の敵に対してしか敵対行為がとれない。
2、獣は自分の能力者のオーラを食べることができない。
3、獣は殺されるたびに能力が元の10%になる。
4、獣のダメージの10%を能力者が負う。
5、具現化した獣には命名しなければならない。名がない場合、その獣は成長できない。
6、名を忘れてはいけない。忘れた場合、忘れられた念獣は消滅する、
7、10日に1度オーラを食べさせなければいけない。食べさせない場合、その獣は能力者に反逆する。


≪備考≫
固体名〝ルイズ〟 
上昇抵抗値 強化系370%
      変化系2834720%
放出系0%
      具現化系920%
      操作系0%
      特質系0%

上昇値はルイズの初期値を基準とする。


P6
【発芽する才能】(ギフト) 特質系 使用メモリ10

《能力》
1、念によって植物の種のようなものを創る
2、創った種に覚えさせたい知識や動作等について考えながらその知識や動作等の名称を念字で刻む
3、念字を刻んだ種を他者に服用させる
4、適正があれば習得度が早くなる(1.1~3.0倍)
5、この種の効果を受け適正があったものは能力者に対して軽い強制力が働く
 (強制力といってもその人物ができる範囲でリスクの少ないことにしか働かない)
 例
 死のリスク→×
 戦闘の場合(相手が対象者より強い)→×
 戦闘の場合(相手が対象者より弱い)→○
 全財産→×
 情報提供→○
 財布の中のお金→○
6、強制力が働くのは種の適正があった回数分のみ

《制約》
1、一ヶ月に一粒だけしか創れない
 (創った場合は強制的に絶が1日続く)
2、念字を刻む際その知識や動作等について専門書程度は詳しくなければならない
 (知らない知識や動作等の名称を刻んだ場合刻まれた種は消える)
3、1つ創るのには全オーラの内5%を必ず消費する
 (消費したオーラは普通に回復する)
4、細かい分類で刻んだ方が効果が高い
 例
 念と刻む→1.1倍
 纏と刻む→2.0倍


P7
【能力配合】(ハイブリット) 使用メモリ 10
≪能力≫
1、 すでに習得している念能力と念能力を掛け合わせ、両者の特徴を持った能力をつくりだす。
2、 作成された能力のメモリは二つの能力の合計値の80%になる
≪制約≫
1、 掛け合わされた能力は消滅する
2、 能力同士の相性が会わなかった場合掛け合わせに失敗する場合がある
3、 失敗した際掛け合わされた能力は消滅する


【鍛錬の極意】(スタディートレーニング) 使用メモリ24
≪能力≫
1、 自分で決めた特定の技術を使うごとにその技術の力が極々微量だが上昇していく
2、 習得した技術のサポート
3、 技術の効力はプラスにもマイナスにも限界が存在しない。


≪制約≫
1、 この能力のことを他者に知られてはならない。もし知られた場合この念能力を失う。
2、 能力で指定できる技術は全部で12個まで。
3、 技術の指定は外す事ができるが外した時に能力に指定した技術は再び指定する事が出来ない上に現在値より30%低下する。
4、 指定した技術の意味する範囲が広ければ広いほど力の上昇率が落ちる(格闘や念能力など)
5、 上昇値の基本値は基本一度に0.00001%ほどである
6、 長時間続けるタイプのもの(練、堅、円、呼吸、歩行など)は一秒を一回とする。
≪備考≫
設定ナンバー1 【練】
設定ナンバー2 【流】
設定ナンバー3 【円】




[7570] 特質系の憂鬱 1
Name: 足跡◆b409a658 ID:c9f7f368
Date: 2009/03/29 07:24


■■■■は平凡な高校生だった。

サラリーマンで少し無口の父に、おしゃべりで、口うるさい母。
最近思春期になりやたらと反抗的な中2の妹。
ペットは犬でシベリアンハスキー、彼が生まれた頃から一緒だった。

そんな日本ならどこにでもあるような普通の家庭に長男として生まれた彼は、やはりというかなんというか平凡に育った。

成績は上の下。
生活態度は、概ねまじめだが、行事や祭りの際はテンションが高くなりすぎてしばしば騒動を起こすようなこともあった。
騒動といっても、祭りの金魚すくいで金魚を友人たちとグルですべて取ってしまったり、射的ですべての的をとってしまったり、女の子にしつこくナンパしている男を懲らしめたりと、たいした問題ではなかったが・・・。

知的好奇心が旺盛な彼の趣味は読書。
そして漫画を読むことだった。
本のような形のものを読むのがスキだったのかもしれない。
歴史物、軍記物、化学式の参考書や家庭医学の本、はては医学書まで読み漁った。
なかには理解できないものもあったが、自分が知らない知識を手に入れるのは快感だった。

もちろん年頃の男の子らしくゲームやインターネットで遊んでいたりもした。
最近は友人が進めてきたPCの18禁ゲームにもっぱらはまっていた。
読書、漫画、PC、友人との交友が彼のプライベートのすべてだった。
割合は大体4:2:2:2くらいだろうか。



そんな彼の平凡だが幸福だった人生に転機が訪れたのは彼が高校二年の修学旅行の時だった。

それは、修学旅行で班になり自由行動をしている時のことだった。
男3人、女2人で行動していた彼らの元に大型トラックが突っ込んできたのだ。
班のみんなが突然のことに硬直するなか、
■■■■はとっさに目の前にいた同じ班の女の子をトラックの斜線上からはずれるように突き飛ばした。
そこで■■■■の意識は闇に落ちた。



気が付いた時、彼はベットのようなところで寝ていた。
なぜような、というあいまいな表現をするのかというと、彼にはいま感覚がほとんどないからだった。
目は開かず、聴覚や触覚すら鈍く、あいまいだった。
彼は目覚めたらそんな状態にいきなりなっていたことでパニックに陥り泣き喚いた。

(なぜこんなことに!なぜ目が見えない!なぜものが聞き取りづらい!なぜ感覚が鈍いんだ!なぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜ!!!!)

しかしどんなに泣き喚いても言葉を発することはできなかった。
赤ん坊のように泣き散らすことすらできなかった。



心の中でひとしきり泣き喚いた後、冷静になった彼は自分の状況を考えて見ることにした。
とはいっても実は自分になにが起こったのかは大方予想が付いていた。
おそらく自分はあのトラックが突っ込んできた事故で大怪我をおったのだろう・・・と。
目が開かないのも、聴覚や触覚が鈍いのも、手足が思うように動かないのもきっとあの事故で負った大火傷のせいに違いない・・と。
そして思った。
自分はきっと一生ベットに寝たきりになるに違いないと。



あれからどれほどの時間がたっただろう。
一年が経った気もするし、わずか二~三日しか経っていないような気もする。
目も見えず感覚もあいまいなままでは、時間の感覚もあいまいだった。
不自由な体で自由になるのは思考のみだった。
このまま自分はどうなるのか、まだ自分は若いのにこのまま寝たきりで一生を過ごさなければならないのか。
(死にたい・・・・・・。)
彼は絶望した。
しかし同時に思った。
(このまま惨めに死んでいくのか。)
その思いが脳裏によぎった瞬間、マグマのように生への渇望が胸から溢れ出てきた。
(いやだ!!死にたくない!このまま自分の人生を終わらすのは嫌だ!まだまだ知りたいことがたくさんあるんだ!!!)

(健康な体がほしい!自由に動き回れる体がほしい!)


           【生まれ変わりたい!!!!!】


その【念】に突き動かされるように雄たけびを上げ、開かないはずの目を見開いた!

そして、

「おぎゃあ、おぎゃあ、おぎゃあ!」


「おめでとうございます!元気な男の子ですよ~」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?



オレはリュート=スフィールとして生まれ変わった。




[7570] 特質系の憂鬱 2
Name: 足跡◆b409a658 ID:c9f7f368
Date: 2009/03/26 20:12
あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!

『おれは大怪我を負って寝たきりになっていた
と思ったらいつのまにか赤ん坊になっていた』

な… 何を言ってるのか わからねーと思うがおれも何がおこったのかわからなかった…

頭がどうにかなりそうだった…

催眠術だとか白昼夢だとかそんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ

もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…



       特質系の憂鬱 第二話



オレがリュート=スフィールとしてこの世に生を受けて約一日がたった。
オレが生まれた日、何が起こったのかわからない俺の目の前で、オレを置き去りにし、世界はどんどん進んでいった。
オレを抱き上げる母親らしきがオレに向かって「生まれてきてくれてありがとう」といった。
看護婦が母親からオレを受け取り、産湯につけた。
温度的にはぬるいくらいだろうが、赤ん坊のオレには少し熱く感じた。
そのあと、オレの父親らしき人がオレを抱き上げ、高い高いをしながら、俺に向かって、
「お前の名前はリュート=スフィールだ!」と、妙にハイテンションで告げた。

そこでオレは情けなくも気絶した。

これがオレの記憶する生誕一日目の出来事だ。



目覚めたオレはまず、自分に何がおこったのか把握することからはじめた。
そして理解した。
オレは・・・・・生まれ変わったのだと・・・。

現状を理解したオレが一番初めにしたことは神に感謝をささげることだった。
それはそうだろう、本来なら寝たきりで、絶望的な人生を送るはずだった俺に、願いどおり健康的で、自由な体をくれたのだから。

オレは赤ん坊として生きる中、毎日のようにほぼ一日中神に感謝をささげつづけた。


オレが赤ん坊になってから三ヶ月たった。
その頃になると、毎日祈りをささげているとき、自分の体からなにかが天に向かって立ち上っているのがわかった。
オレはそれを自分が神にささげている感謝の念だと思った。
きっとこのもやもやのようなものが神の正体なのだと。
この世界全部の生き物すべてのもやもやの集合体が神なのだと思った。
一度死に、生まれ変わったオレは神を強く信じるようになっていた。
オレは神に恩返しするためにこのもやもやをさらに出すように訓練するようになっていった。
もやもやは体の中心から出ている量が一番多く、指先や末端のほうになればなるほど少なくなっていった。
オレは末端のほうからも出るように意識しながら祈りをささげ続けた。

祈りをささげているオレの様子は瞑想状態に近い。
あまりにもおとなしいオレの様子に両親は心配になったようで、医者に相談していたりもしていたようだ。

ある日両親が俺に話しかけてきた。
とはいっても毎日のようにオレに語りかけてきてはいたのだが、普段は別におれの返事を期待してはいないような語りかけだったのだ。
だがこの日は違った。
「リュートちゃん♪ママっていってごらん?」
「リュート、パパだぞぉ~」
オレは返事をしてやることにした。
「ママ、パパ」
「「え!?」」

生後半年であっさりしゃべるようになったオレに両親はすごく驚いた。
天才かもしれん!とはしゃいだ。
親ばかだった。

オレがしゃべれるようになって喜んだ両親はオレに文字を教えるようになった。
本を見たとき、両親の容姿から
(どうせ外国語だろう、多分英語かフランス語かな?)
などとたかをくくっていたオレはど胆をぬかれた。
その本に書かれていた文字は、いや、俺が気づかなかっただけでこの家に使われているすべての文字は、H×Hの世界の文字だったのだから!!!


オレはこのときはじめてこの世界がH×Hの世界であることを知った。




[7570] 特質系の憂鬱 3
Name: 足跡◆b409a658 ID:c9f7f368
Date: 2009/04/03 17:15
ここでいったん今のオレの両親のことを説明させていただこうと思う。
母親は腰までとどくまっすぐな蜂蜜色(ハニーブロンド)の美しい金髪、目はちょっと赤みがかった茶色で胸の大きく優しそうな美人さんだ。身長は170近くあり、女性にしては高いほうだろう。
父親は黒髪、黒目の精悍な顔つきの東洋系な感じのダンディさんだ。身長は185はありそうだ。

そしておれは金髪、碧眼のもろ母親似の容姿だった。
いまは赤ん坊なので、顔つきはどちらに似るか判断付かないが、できれば母親に似てほしいとおもった。
父親もそう思ってるようだ。
父は母にべたぼれだった。

ちなみに父の名はリト=スフィール、母の名はリア=スフィールだ。




      特質系の憂鬱 第三話



この世界がH×Hの世界だとわかったあと、おれは神への祈りをやめた。
このもやもやが神への感謝の念ではなく【念】のオーラだと気づいたからだ。
毎日の瞑想により、おれの全身の精孔は開き、オーラを知覚できるようになっていた。

おれは文字の習得、歩行の練習のかたわら【纏】の習得に励むことにした。

この世界がH×Hの世界だと知ってから二ヶ月がたった。
おれはいまだに【纏】を習得できていなかった。
おれは念の習得に行き詰っていた。

どうでもいいことだが両親に夜寝ているおれの隣で大人の行為をするのはやめてほしかった。
体になんとなく広がるこのムラムラ感をどう処理すればいいのかわからなかった。
ムラムラを抑えようと精神を集中していたら、あれほどできなかった【纏】ができていることに気づいた。
正直複雑な気分だった。


【纏】を習得したおれは、【纏】を寝ている間も維持できるようになる習熟度まであげることにした。
【纏】につかれたら【絶】の修行もしていた。
【絶】のほうはまだ完璧ではないが、だんだん全身のオーラが消せるようになってきた。
それにあわせて【燃】のほうの修行もしていた。
【燃】の修行をしていると日に日に【纏】が力強く、そして維持が簡単になっていくのがわかるのだ。

そうこうしているうちに一週間が経過した。
【纏】は寝ている間でもできるようになっていた。
【纏】をマスターしたおれは【練】の修行に入ることにした。


一ヵ月後、母が子供を身ごもった。
父が
「リュート、新しい家族が増えるぞ~、お前もおにいちゃんになるんだ」
といったきたので母が妊娠したことを知った。
その時のおれの感想は
(そりゃあれだけ毎日やってたら子供もできるよなぁ・・・・)
だった。


ところでおれの【練】の修行だが完全に行き詰っていた。
生後9ヶ月の体では、見に宿すオーラの絶対量が圧倒的に少ないのだ。
ようは体から強くオーラを噴出させることができないのである。

仕方がないのでおれは【凝】や【流】などの応用技を練習することにした。
【凝】や【流】などの技は別に【練】の状態でなくともできるのだ。
【練】の状態ではないので目に集めてもオーラはかなりうっすらとしか見えないが、それでもかなり訓練になった。
【凝】や【流】はやたらと神経を使うのだ。
おれは二歳くらいまで【練】を封印し、【凝】や【流】、そして
【絶】と燃の修行をすることに決めた。

さて、文字や歩行の赤ん坊としての修行であるが文字は完璧に読めるようになった。
歩行のほうもたまにふらつくがトイレくらいなら一人でも行けるようになった。
これは、普通の乳児とくらべてもかなり早い。といっても3ヶ月ほどだが・・・。
(【纏】が成長に関係してきているのだろうか・・・。)

ところで、我が家は結構裕福なようで、子供用のちっちゃなトイレがある。
正直、両親に(特に母に)下の世話をしてもらうのは精神年齢19歳の自分にはかなりつらいものがあった。
しかしその分授乳の時間は楽園でもあった。
(授乳の本当の価値を知らない世の赤ん坊たちは不幸だな)
などと馬鹿なことを考えていた。


約10ヶ月後、めでたく妹が誕生した。名前はリリス=スフィールと名づけられた。



[7570] 特質系の憂鬱 4
Name: 足跡◆b409a658 ID:c9f7f368
Date: 2009/03/26 20:14

突然だがおれは今、ピンチだ。
黒髪の美人さんがメッチャ怖い目でこっちを凝視してくるのだ。
もちろんおれはこの美人さんになにもしていない。
毎日祈りをささげていた神に誓ってもいいだろう。

美人さんが一歩づつこちらに近づいてくる。
おれの脳裏にはジョーズのテーマソングがエンドレスで流れていた。
ズンズンズンズンズンズンってやつだ。

あぁ・・・神よ、いったいおれが何をしたというのですか――――?




   特質系の憂鬱 第四話




ことの起こりは30分前にさかのぼる。
リリスが生まれた日、父の妹である叔母さんが母の病室に尋ねてきたのだ。
用件はお祝い。
おれが生まれた日も祝福に駆けつけてきてくれたらしい。
なんの職業についているのかはおれは知らないが、お祝いに持ってきた宝石を見るにずいぶんと儲かる職業についてらっしゃるのだろう。
歳はどうみても20代前半ってところなのでその美人の容姿を生かして水商売でもやってるのかもしれない。

(このお祝いの宝石もどっかの男に貢がせたものかもしれないな)

もっとも服装や化粧は清楚な感じで水商売をやってるようにはとても見えなかった。


両親と叔母が世間話をしている間、おれは病室を出て【流】の練習をしていた。
一年間練習しただけあって【流】はかなり高速でできるようになっていた。
【絶】の方は主人公組に負けないくらいの自身がある。

オーラを右手の肘くらいから拳までを高速で移動させて遊んでいると、いつのまにか病室から出てきていた叔母と眼があった。
おれはぺこりと会釈をし、【流】をそのまま続けた。
ふと、視線を感じ、叔母のほうを見ると、叔母が眼をめいっぱい見開きこっちを凝視していた。
(えぇぇぇぇぇ!?ちょ、なんでそんなこっちみてるん!?おれなんかした?!)

と、パニクっていると、叔母が一歩づつこっちに近づいてくるではないか!
反射的に
(殺される――――!!)
と、背を向けて走り出したおれの目の前に叔母が立っていた。
(ヒィぃぃぃぃィィィィ!?いつの間に!?)
後ろを向くとだれもいない。
瞬きをすると再び目の前に叔母が立っていた。
(怖ぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!どんなホラーだよ!!!!)
と、半狂乱になっているおれの肩に叔母の手が乗せられた。
その瞬間おれは恐怖により動けなくなった。
「そんなにおびえなくていいわよ。おねえさんはちょ~と聞きたいことがあるだけなんだから。ね?」
やさしげな口調にやさしげな声、しかしおれには先ほどの現象とまったく笑ってない目も合わさって死神の雄たけびにしか聞こえなかった。
(終わった・・・・・・・・・・・)
おれは死を覚悟した。



おれは今、処刑台に上る死刑囚のような気分でベンチに座り、飲み物を買いに行ったおばの帰りを待っていた。
叔母がジュースを買いに行くとき、とっさに逃げよう!とおもったおれだが、叔母の
「さっきみたいに逃げないでね?おねえさん、ちょっと飲み物買ってきてあげるから。何か飲みたいものあるかな?オレンジジュースでいいかな?」
という発言が
「逃げたら殺す。少し飲み物を買いに席をはずすが、その間に逃げたりしたらジュースの代わりに貴様の血潮を飲み干してやる」
としか聞こえなかったので、逃走を断念した。
借りた猫のようにおとなしくしている俺の様子を見ると、叔母は満足げに頷き、飲み物を買いにいったのであった。

飲み物を買いに行ったおばが帰ってきた。
「はい、オレンジジュース」
「あ・・・・どうも、ありがとうございます」
「あはは、礼儀正しいね。リトじゃなくてリアさんのほうに似たのかな?」
「えっと・・・・」
「あはは、そんなこと言われても困っちゃうか。叔母さんの名前わかるかな?」
「あ、はい・・・。リナ叔母さんですよね?」
「うん、おねえさんね。あたり♪リナであってるよ」
叔母さんのアタリで雰囲気がすこし殺気立った。
「ところでさ」
「はい?」
「念はどこで覚えたのかな?」
「・・・・・・・・は?」
「念だよ、念。さっき流、使ってたよね?」

おれはここでようやく叔母がこちらを凝視していた理由に気づいた。
叔母は念能力者だったのだ。
きっと叔母は病室から出た時におれが【流】をしているのを【凝】で見たのだ。
そして高速で行われている【流】をみ、おれが念を習得しているとおもったのだ。
しかし約二歳児(正確には1歳と7ヵ月)が念を習得しているなど普通はありえない。
両親も念を使えず、だからこそ家で平気で鍛錬ができたのだ。
そして両親が念が使えない以上、子供のおれがこの若さで念を習得しているなどありえない。
なんせ家から出かけることも一人では許してもらえないのだから。
おれはとりあえずごまかすことにした。
「あの・・・・・、念ってなんですか?」
「しらばっくれんなよ?」
叔母の雰囲気が豹変した。
「ひっっ!?本当です!本当に知らないんです!だからそんなに怒らないでください!」
「嘘つけよ、ガキ。念を知らないやつがあんなに高速で【流】が使えるわけねーだろ。ぶっちゃけあたしとおんなじくらいの速さがあったぞ」
「・・・・・・・・・・(パクパク)」
おれはもはや恐怖で過呼吸状態になっていた。
「ホラ、いまなら許してあげるから言ってみ?誰に教わったのかなぁ?」
台詞の後半からやさしい叔母さんモードに戻った叔母はやはり目は笑っていなかった。
「ほ、んとう、です。念な、んて知らな、いです・・・」
ここで認めては身の破滅だ。前世の記憶があるなんて■■■■のリュートののっとりと同義だ。この秘密だけは死守しなければならなかった。
「・・・・・・・ふぅん?ほんとに知らないんだ?」
おれは必死で首を縦に振った。
「・・・ふぅ、じゃあリュート君は自力で念を習得したんだ?」
叔母は、「確かに子供は雑念が少ないから念を習得しやすいけど・・・こんなことって・・・・」などとぶつぶつ呟いていた。
「あの・・・念って?」
「あぁ・・・ゴメンゴメン。おねえさん勘違いしちゃってたよ~。あのね?念って
のはさ、簡単に言えばオーラを操作する術のことだよ」
「オーラ?」
おれは身にかかる重圧がなくなったことにほっとしながらも知らない振りを続けた。
「オーラってのは、ほら、キミにも身に覚えがあると思うけど、自分の体を覆ってるもやもやのことだよ」
「もやもやって・・これ?」
おれはそういうと指先にオーラを集めて【凝】をした。
「そうそう!リュートくんやっぱり念の操作うまいね~。・・・・・・ほんとは知ってるんじゃねぇの?」
(しまった!調子に乗りすぎたか!重圧がなくなったことでほっとしすぎた!)
「し、知らないよぅ・・・もうやめてよ。怖いよ・・・・」
「あぁ!ごめんごめん。おねえさんちょっと疑り深かったかな?ホントにゴメンね?」
「ううん・・・いいよ。でももうやめてください。」
(マジで)
おれが涙目でおびえると、今回はそれほど強くは疑っていなかったようで、あっさりとプレッシャーを与えるのをやめてくれた。



そのあと叔母さんは自分の職業のこと、念のことをいろいろ話してくれた。
念のことは四大行とそれぞれの応用技を大まかに教えてくれた。正直忘れていることも多かったので助かった。
ちなみにこのときはじめておれは自分の【凝】と【流】が【凝もどき】と【流もどき】であることを知った。


そして叔母さん・・・・リナさんの職業はなんとプロハンターだそうだ(父さん?父さんは建築士)。シングルの宝石ハンター。
それを聞いたおれは
(だからお祝いの品が宝石だったのか・・・)
などとひとりで納得していた。
さらに、リナさんの師匠のビスケ(!)さんとも今度あわせてくれることになった。


そして、こちらはしゃべれる頃には念が使えていたこと。
しゃべれる前からオーラ自体は知覚できていたことなどを話した。
できる念は【纏】【絶】【凝】(もどき)【流】(もどき)だけであることを話した時は、
「さすが独学・・・なんて偏った覚え方・・・。」
などといっていた。



その後、病室から出てきた父が
「ほぉ・・・リナと仲良くなったんだな」
などという能天気な発言をしたときはちょっと殺意が湧いた。人の気もしらないで・・・。


その日はそれで解散となり、また後日ビスケさんを交えて話をすることになった。



怖いこともたくさんあったがビスケさんと会えることも踏まえなかなかに有意義な一日ではあった。



[7570] 特質系の憂鬱 5
Name: 足跡◆b409a658 ID:c9f7f368
Date: 2009/03/29 12:37
叔母、リナとの恐怖の出会いから一ヶ月、いよいよビスケット・クルーガーとの出会いの日がやってきた。
おれにとってこの日は、原作キャラに出会うはじめての日・・・・というだけでなく、自分が念能力者として一流になれるかどうかのターニングポイントとなるだろう。
死亡率が異様に高いこの世界において【念】という武器はとても頼りになるにちがいない。

(なんとしてもビスケさんに気に入られて、弟子入りを果たすのだ――――!)

そう意気込んでいたおれにとって、家に鳴り響いたチャイムはまるで試験開始の宣言にすら聞こえた。



    特質系の憂鬱 第五話


リナさんが連れてきた見た目12歳くらいの少女に両親はすこし面食らったようだった。
それはそうだろう、リナさんは今日、自分の師匠を連れてくるといっていたのだから。

この日ために、レナさんはおれを自分の師に合わせたいとおれの両親を説得していた。
「リュートには、特別な才能があって、それを開花させることができる、信頼にたる人物を紹介したい」のだと。
両親は、プロハンターのリナさんの発言に不安4割、期待6割、といった顔をした後、おれに会う意思はあるのかと聞いてきた。
ここで子供の意思を尊重する両親におれは内心感謝しながらも、リナさんの師匠に会う意思があることをきっぱりと伝えた。
両親はリナさんにその人物が本当に信用できる人物なのかもう一度確認した後、ビスケさんをうちに呼ぶ許可を出した。


そして、リナさんが連れてきた見た目12歳くらいの少女が実年齢42歳だというと、さらに驚いた顔をしていた。
かくいうおれも、知識として知ってはいたものの、本当にこんな若く(というか幼く)見えるとは驚きで、また現在が原作の15年前だということにも二重で驚いていた。

両親とおれへ軽い挨拶を交わすとビスケさんは待ちきれない様子でおれに念をやってみるように言ってきた。
おれは【纏】【絶】【凝】(もどき)【流】(もどき)、そしてこの日のために一ヶ月前から練習していた【硬】(もどき)を見せた。

【硬】(もどき)をこの短期間で習得するために血反吐を吐くような練習をしたことはおれの自尊心を満たすためにもここに記しておく。
 【リュート・スフィールの秘密の日記帳】より抜粋。

おれが念を一通り見せると、ビスケさんは驚いた表情をしていた。
リナさんもこの短期間で【硬】(もどき)を習得したのを見て軽く驚いた顔をしていた。

「これは・・・・驚いたわ。話には聞いていたけど、本当にこんな幼児が念を習得しているのには驚いたわさ」
「ね?すごいでしょう?師匠。この流なんか速さだけならプロの中堅クラスはありますよ」
「そうね・・・。ね?【練】はできないの?」
そう聞いてきたビスケさんにおれは正直に答えることにした。
「うん、リナさんから説明はうけたんだけど・・・からだの中のオーラがねれなくてできないんです」
したったらずな口調なのは仕様なのだから仕方ない、と自分に言い聞かせながら答えた。
「そう・・・。きっとまだ体が出来上がってないせいでオーラの絶対量が足りてないのね。ちょっと体を鍛えてやれば、【纏】のレベルからいってすぐにできるようになるわさ」
「ほんとですか?!」
「ええ、アタシが保証するわ」

この時点でおれの目的の半分は達成したと見てよかった。
宝石の研磨のように才能を磨くことが大好きな彼女に気に入られるにはあふれんばかりの才能を見せ付けてやればいい。
おれの才能は半ば養殖のようなものだが、2歳児未満のレベルとしては最高級の原石だろう。
あとは目的の半分、弟子入りだ。

「あの・・・・」
「? なにかしら?」

「僕を弟子にしてください!」
「!(飛んで火にいる夏の虫!獲物が自分からやってきたわさ。絶対に逃がさないわよ~)」

(!? お、悪寒が・・・気のせいか?)

「アタシはもちろん歓迎だわサ、でも親御さんがどうおうかしらね?アタシとしては住み込みで付きっ切りで鍛えてあげたいくらいなのだけれど・・・」

(住み込みか・・・・・それは正直難しいだろう。おれを溺愛している両親のことだ。今日であったばかりの相手のところに息子を預けたりはしないだろうな)

そして案の定両親は許可を出さず、リナさんも間に入った交渉の結果。
1、 弟子入りは許可。しかし、この家の中か両親が許可した地域でやること。
2、 さすがにビスケさんが毎日来るのはビスケさんに負担になるので土曜と日曜で泊りがけで教えてくれるということ。
3、 それ以外の日はリナさんが週に2~3日教えに来てくれるということ
4、 5歳になったら7歳までの二年間ビスケさんに預けること
5、 絶対に危険なまねはしないこと【重要】
以上の5つのことが決まった。


考えうる限り最高の展開といえた。
おれの念能力者としての物語はこれか始めるのだ―――――!

極度の興奮状態のためか視界が赤く染まっているような気がした。


その日は興奮でなかなか寝付けなかった。




[7570] 特質系の憂鬱 6
Name: 足跡◆b409a658 ID:c9f7f368
Date: 2009/04/01 00:29
ビスケさんに弟子入りしてから何年たっただろう。
ホントはわかってる。
15年だ。
あれからおれは念の修行を積み、一流と呼ばれる域まで達した。
念系統は特質系だった。
選ばれた血統、あるいは特殊な環境によるものが大きいという話だったので、転生者のおれが特質系でもなんらおかしくはなかった。
事実おれが特質系だとわかった時も
(あぁ、やっぱりか・・・)
と思っただけだった。

そしておれは今、ハンター試験会場の前に立っている。
定食屋の前だ。
主人公組みと同じ年に受けるように気を使ったので合言葉もわかっている
「焼肉定食、弱火でじっくり」・・・・だ。

(おれはハンターになる・・・・そして必ず見つけ出す。同胞の生き残りと、奪われた『緋ノ眼』を!)

そして、おれはプロハンターになるべく、力強く一歩を踏み出した。



         特質系の憂鬱 第六話


・・・・・・・という中二病真っ最中な夢を見た。

(特質系でクルタ族で念能力者として一流とか・・・・・恥ずかしすぎて世間様に顔向けできんわ!・・・・・あ~なんでおれこんな夢みてんだろ。ビスケさんに弟子入りできたのがそんなに嬉しかったのかな・・・。こんな夢見ちゃうなんて・・・。きっとビスケさんに弟子入りできた自分は主人公組みにまけないくらい“特別”だって思っちゃったんだろうな。気をつけよう。おれは“普通”。この世界では主人公じゃなくてモブキャラなんだから・・・。ん~・・・・反省!!!!!!)


中二病な夢を見たせいですこし鬱で自虐モードに入ったおれは、嫌な気分と恥ずかしい夢を振り払うためにこの一ヶ月で習慣と化してきた早朝ランニングを始めることにした。



ビスケ(&リナさん)に弟子入りしてから一ヶ月がたった。


結論から言うと・・・・二人とも【念】の修行はいっさいしなかった。
【練】も練れないほどオーラが少ないのではなにをしても無駄!とのことで、まずは体力づくりからはじめることになったのだ。

とはいってもこちらは満一歳の幼児。いや、乳児。
ランニングも500m。
腕立て伏せ、腹筋、背筋、スクワットは各20回。

はたから見れば、
「そんなに軽い運動で体力つくの!?」
というようなメニューだ。
おれも最初はそうおもった。
でも乳児をなめちゃいけない!
これだけの運動でもかなり苦しかったのだ!!!(いや、威張れないよね・・・?うん、ホントごめん)

しかし、これを一ヶ月もしていればそれなりに体力が付く。
あと二ヶ月も経てば【練】をできるほどの体力が付くだろうとのことだった。
なんせこの世界。
鍛えれば鍛えるほど効果が出る摩訶不思議な世界なのだ。
体力づくりをはじめるのは早ければ早いほうがいいのは当然のことだった。



また体力づくりにあわせて神字の勉強も始まった。
リアさんいわく神字は習得は難しいが効果は大きい。
すこしでも戦闘を有利にすすめたいなら是非習得すべき、とのことだった。
おれも強くなるのに依存はなかったので、むしろ積極的に勉強した。
そんなおれの様子を見てリナさんは満足げだった。
この調子で学んでいけば、おれはかなり高度な神字バイリンガルになるだろう。

神字の勉強の後は一般教養や専門知識の勉強。
リナさん、ビスケさんはおれをハンターにする気満々のようだった。
なんせ専門知識のほうはもっぱら宝石ハンターのお勉強だったのだから!
もちろんハンターとしての知識は全体的に教わっていたが、半分近くは宝石ハンターとしてのイロハだったのだから、それだけでもおれを宝石ハンターにする気なのがわかるだろう。

そんなわけで、おれの幼少期は、訓練と勉強に費やされることになった。

スケジュールとしては
早朝 朝のトレーニング
朝  朝食と一般教養の勉強。その後昼まで訓練。
昼  昼食と専門知識の勉強。その後夕まで訓練。
夕  夕食と念字の勉強。
晩  寝る前に今日一日に勉強したことの復習テスト。
   一問間違えるごとに腕立て伏せ、腹筋、背筋、スクワット各5回。

乳児の生活リズムではない!
と思うかもしれないが、精神年齢が合わない近所の幼児どもと遊ぶよりもよっぽどおれの性にあっていた。
それに乳児の吸収力には凄まじいものがあった。
一度覚えようと思って覚えたことは(ほとんど)忘れないのだ。
高校生が10を学び、吸収できる量が3~4だとすれば、
乳児や幼児が吸収できる量は10のうち8~9にもあたる。

覚える、という一点ならば幼児の記憶力は大人をはるかに凌駕するのだ!
もう~これが楽しい楽しい!
記憶力がいいということがこんな快感だとは思わなかった。

前々から知識中毒の傾向があったが、記憶力が良くなったことでいっそう拍車を掛けたようだった。

(この調子でいけば、おれが天才児になる日も近いな・・・ククク)
などと笑っている彼がとても不気味に映っていること、そしてはたから見ればすでに立派な天才児・・・いや神童であることを彼は理解していなかった。


そしてクツクツわらっているリュートを見て、リナやビスケが
(すこし勉強させすぎたかしら?・・・・・いっきに詰め込みすぎだったかも・・・)

などと心配していることは・・・・・・・・まったくなかったりもした。

そしてあきらかに異常なリュートの様子をみて、まったく動じていない二人の師匠をみて、

(やっぱりこの人たちにリュートを預けたのは失敗だったのでは・・・・?)

と心配されていることを三人は知らなかった。


そして三日後、リュートに両親が
「あんなにハードスケジュールで苦しくはないか?」
「もっと遊びたいだろう?」
「苦しかったらいつでも言うんだぞ?」
などと心配して声を掛けてみるも、当のリュートはまったく苦痛に感じておらず、ケロッっとした様子で
「いや?ぜんぜん苦しくないよ?むしろ毎日がじゅうじつしてて楽しいよ!」
などといい両親をひどく驚かせた。

そして両親は
(やっぱ天才は私たち凡人とは違うのだなぁ・・・・)
と、リュートに関しては一時保留という形にして長女リリスの育児に専念するのであった。






あとがき
初あとがきです。
といっても特に書くことはないんですけどね(爆)
・・・・・・うん、ぜんぜん爆笑することろじゃなかったね。ごめん、反省してる。

ところでこの場では次回の予告、あるいわ本作品で使おうかなぁ・・・・って思っている念能力を紹介していこうと思ってます。
もちろん出ない可能性も高いし、ネタをたぶんに含んでいるので
ねーよwwww
って突込みが入るのもあると思います。
でもそれでいいとおれは思うんだ、だってネタだもん(オイ
でももし感想で、この念能力はつかってほしい!
とか
むしろ念能力を考えてきたから是非使ってくれ!
っていうアイディアマンさんがいるならなるべく要望にこたえようと思っているので、ガンガン感想を書き込んでください!(結局これが言いたかったw)

それじゃ、記念すべき念能力第一弾!

【淫夢魔のみだらな食事】(インキュバス・ドリーム)
《能力》性行為をすることによってオーラが増大する。

1、 回数を重ねることによってパワーアップしていく。
2、 心を開いている相手だとパワーアップ率が上がる
3、 現在の自分と比べて、強い存在であればあるほどパワーアップ率が上がる
4、 2と3が合わさった場合、効果は足し算ではなく掛け算。

≪制約≫
1、 行為中は体力が3倍の速度で減っていく。
2、 行為を途中でやめることはできない。もし中断した場合は死ぬ。

備考
制約に【死】が入ることによってようやく使い物になった能力。
上昇率はそんなに高くはないが、回数を重ねると驚異的な能力となる。

この能力を使うとxxx版に移りそうな気配だからなるべく避けたい念能力。
でもなぜか一番初めに思いついた念能力なんだよね・・・・w





[7570] 特質系の憂鬱 7
Name: 足跡◆b409a658 ID:c9f7f368
Date: 2009/03/29 12:36

さて、3ヶ月にわたった体力づくりの成果が試される時が来た。
リナさんが見守る中(ビスケさんは平日なのでいない)、体内のオーラを静かに練る俺。
そして、カッと目を見開き、オーラを開放する!
体内から吹き出たオーラを【纏】で留める。

俺の初【練】はあっさりと一回目で成功した。



       特質系の憂鬱 第七話


「やったじゃない!リュート君!【練】を一発で成功させるなんて、さすが!」

「いやぁ~、基礎練をかかさずやった甲斐がありましたよ!でもま、これが才能ってやつなんですかね?そのうちあっという間にリナさんなんか追い抜いて、あの日のトラウマを払拭してやりますから覚悟していてくださいよぉ~?」

などというふざけたことを言ったら最後、俺の命はないので、

「はい!リナさんとビスケさんのおかげです!」

と返しておいた。

リナさんは上機嫌に「もう!うまいんだから!」などといっているが先の台詞を言えば再びあの日の修羅になるだろうことは想像に難くない。

それはともかく、これで俺も【練】ができるようになった。

俺の原作での念能力者のイメージでは【念能力】【練の強さ】【堅の持続時間】が勝負の決め手にすら思えていたので、【練】を習得していない時点で、俺は念能力者としてスタート地点にすら立てていない気がしていたのだ。

【練】を習得できた俺はとても上機嫌だった。
最高にハイってやつだ!



おれはリナさんに振り向くと、
「リナさん!これからもよろしくお願いします!」
といった。
すると、リナさんは
「もちろんよ!あたしと師匠でリュート君を一流の宝石ハンターにしてあげるから!覚悟しなさいよ!」
と、いった。




宝・・・・石・・・ハンターだと?


おれは一度も宝石ハンターになりたいといったことはないのだが、リナさんとビスケさんにとってはおれが宝石ハンターになることは決定事項だったようだ。

(まぁ・・・予想はしてたけどね。あきらかに宝石関連の知識を詰め込まされたからさ。希少原石の見つけ方とか、その宝石に合った最高のカッティング方、あわせる金属の形と種類とかさ)

おれは内心、もう逃れられないと、悟ると、宝石ハンターになる覚悟を決めたのだった。


それからのおれの修行は
1、【練】を使った真【凝】と真【流】そして真【硬】の習得
2、【凝】の習慣化
3、【流】の高速化+リナさん、ビスケさんとの組み手
4、【堅】の持続時間アップ
5、肉体鍛錬+リナさん、ビスケさんとの組み手
のだいたい5つに分けられた。

もちろん勉強のほうも平行してやっていた。





そうこうしているうちに一年の歳月が流れた。
おれも3歳になった。

この一年でおれがどのくらい成長したかというと

1、【凝】が習慣づいた

どのくらいの習慣かというと、部屋ですこし物音がしただけでそちらの方向に【凝】を向けてしまうくらいだ。
自分でも少々過敏だな・・と思うくらいの定着率だ。
それだけビスケさんの指導が厳しかったわけで・・・・・(泣
しかし、【凝】が反射的にできるかどうかが初心者から中級者へのランクアップ条件といえたので、これが習慣付けられたことは素直にうれしかった。

2、【流】の超高速移動が可能になった。

もともとおれは【流】が得意だったこともあり、いまでは

リナさん≦俺<ビスケさん

といったくらい早くなった。

むかしリナさんがおれと始めてあったとき、【流】の速さが同じだ~という話が出たが、【練】を踏まえてやるとおれの【流】は速度が半減してしまったのだ。
それをこの一年で元の速さ以上にしたおれはさすがに自画自賛をしてもいいだろう。

リナさんもこの一年、おれに対抗してすこしは【流】の早さが上がったしね。

3、【堅】の持続時間のアップ

10分になった。

・・・・・・うんこれだけ(笑)
すくなッ・・・!と、思われるかもしれないが、年齢のせいか【堅】の持続時間があまり延びないんだよね。

まぁダブル師匠も歳とって、体力が付けば伸びるといっているので気長に待つことにします。

4、肉体鍛錬による体力の著しい上昇

マラソンで一時間で10km走れるようになりました!
腕立て伏せが連続で200回は軽くできるようになりました!
腹筋が連続で500回できるようになりました!
背筋はなんかもう何回でもできるようになった。
スクワットも何回でもできるようになりました。

これってちょっとすごくないですか?おれ3歳ですよ?いくらこの世界が鍛えれば鍛えるほど成長する世界だからといってもこれはすごいでしょ!
このまま行けば、ハンター試験の持久走も余裕でできるようになることは間違いないですね。

5、組み手による戦闘技術の向上

これはよく伝わらないかもしれないけど、念なしの勝負ならリナさんに10本中1本取れるようになりました。
リナさんはプロハンターの中堅としては弱いくらいなので、まぁそれに勝率1割・・ということで。
念ありの勝負だと手も足も出ないんだけどね。



そして今年からおれの周りにすこしづつ変化が訪れてる。
ひとつ目は、妹のリリスが最近おれについて歩いてくるようになったのだ。
したったらずな口調で
「おにーちゃ、どこいくのー?」
とおれの後ろを歩いてくる様子はまるでカルガモのようで庇護欲をそそられた。
リリスの姿を見るたびに修行でわずかに荒んだ心が癒されていくのを感じるのだ。

(あぁ・・・やっぱ心のどこかでこの訓練は微妙にストレスになっていたんだなぁ・・・)

と自覚させられた気分だった。

そして、それを気づかせてくれたリリスを見、

(リリスや父さん母さんを守るためにも強くならないとな・・・)

とこころに強く刻むのであった。


そしてふと・・・・、リュートはわれに返った。

(なんでおれはこんなにがんばっているんだっけ?)

勉強のほうはいい。もともと知識を得ること事態がスキだったからだ。

しかし【念】や格闘訓練は違う。
生前、TVなどで兵役の義務がある国のことを見るたびに
(うへぇ~、たいへんだねぇ、おれなら絶対いやだけどな~)
と思っていたぐらいなのだ。
それをこんな幼い頃から軍人張りの猛特訓をしている。

いったい自分をここまで突き動かすものはなんなのだろうか・・・・?

リュートはこの日からそれを悩み始めることになる。



それはともかく、変化の二つ目だ。

これは個人的にすごく驚かされた。

ウィングという青年がビスケさんに弟子入りをしたのだ!

なんでも今ビスケさんは、ハンター試験の裏試験管をやっており、念の事を調べて、正式にプロハンターになるために自分のところにやってきたウィングさんを教え子にしたのだ。

現在原作の約13年前、16歳のウィングさんはこんなむかしからビスケさんの教え子をやっていたのだ。

原作で才能がないとかいわれていたウィングさんだが、それでも主人公組みの最初の師匠。

それがおれの最初の弟弟子!

妙な優越感が胸に芽生えるのを感じた。




リュート・スフィールという異物を巻き込みながらも運命の歯車は正史に向かって加速していった。






あとがき
第七話です。
感想に書かれていた「主人公の強くなる目的がわからない」という意見に答えるためリュート君に悩みを持たせて見ました。
とはいっても次の話であっさり解決するんですけどねw
次の話ではリュートくんの悩みを片手まで片付けながら、本とはもっと先にするはずだったとあるイベントをこなしちゃおうと思います。
もしかしたらそのイベントを発動するための伏線をもう一本張るだけかもしれませんけどね。
あんまり伏線はりすぎるとばればれになりすぎるから本とは避けたいんですけどね。
もうすでにバレバレだと思うけどw

さて、今回は次回予告をしたので念能力紹介はなしです。
もし楽しみにしてたりする人がいたらごめんなさい。
さて、感想のほうをみて驚きました。
さっそく念を考えてきてくださった方々がいるようで作者はwktkしながら読ませていただきました。
作者のつたない文章でも楽しんでいただけた方がいるようで大変うれしかったですw

この場をかりて感謝させていただきます。
たくさんの感想ありがとうございました!
これからもよろしくお願いします。



[7570] 特質系の憂鬱 8
Name: 足跡◆b409a658 ID:c9f7f368
Date: 2009/03/29 12:34
悩みはじめて早一週間がたった。
なぜこんなにがんばっているのか。
本当に強くなる必要があるのか。
悩みながらもなぜ訓練をやめないのか。
なぜ思うようにできないのか。
堅の時間が延びないのはなぜか。
流の正確さと速度を上げるにはどうすればいいか。
もっと効率よく戦える方法はないものか。

どうすれば強くなれるのか。

気が付くと強くなる方法を考えている自分に嫌気が差しながらも、リュートはこの一週間考え続けた。

そして今日、夢を見た。

ベットのなか、最近いつものようにもぐりこんでくる妹、リリスの熱を感じながらも、思考を続けていたリュートは考えることに疲れ、いつの間にか眠っていた。

普段は夢も見ないほどぐっすりと眠っているリュートであるが、この日はずっと考えていたものの影響か、夢を見た。

それは自分が死ぬ日の出来事だった。

道を歩いている自分。
クラスメイトを突き飛ばす自分。
死ぬ瞬間たしかに恐怖を感じた自分。

それえ客観的に、そして主観的に経験したリュートはそこで目が覚めた。

時間は深夜3時。
隣のリリスはぐっすり眠っている。
視界は悪質な悪夢のせいか赤く染まっているような気すらしたが、目を瞑り、深呼吸すると、視界は通常に戻り、同時に夜目も効くようになった。

そこでようやくリュートはふぅ・・・とため息をつき、今のが夢であることを悟った。
(夢にみるなんてな・・・・。今まで生まれ変わってから一度も見たことなかったというのに・・・。)

しかし、リュートの心中はすっきりしていた。
悪夢を見たというのに、肩の荷が下りたような気がした。
思い出したのだ。
自分の原点を。
たしかに自覚した。
最初の思いは・・・

【死にたくない】

だった。
そのために強くなろうとしたのだ。
意識は忘れても深層心理はたしかに覚えていた。
だから強くなることに抵抗はなかった。
持てる時間のすべてを使い、強くなろうとした。
知識を得ることは強くなるということだとリュートは思っていたから、勉強だって苦にならなかった。
幼児の記憶力だけではない、強くなりたいという思いが記憶力に拍車を掛けていたのだ。

原点を思い出した。
おれはもう大丈夫だ。
これからもっと強くなる。


この日、リュート=スフィールは念能力を作ることを決意した。



       特質系の憂鬱 第八話


その日、リュートは、ビスケとリナに弟子入りしてからはじめて寝坊した。
理由は夜中に一度目が覚めたせいだった。
おきて時計を見、盛大に寝坊したことがわかったリュートは青ざめた。

(お、怒られる!いや、殺される・・・・!)

10秒で支度をし、ビスケが待つ(今日は祝日なのでビスケが来ている)リビングへ降りるリュート。
イスの上で青筋を浮かべ、腕を組んでいたビスケは、遅れてきたリュートを見、怒鳴ろうと口をあけ、そしてやめた。

怒られる!と、身を縮めていたリュートは拍子抜けした。

「へぇ・・・いい顔になったじゃない。その様子だと悩みは解決したようね。」

「! 知ってたんですか・・・。おれが悩んでいたこと」

「当たり前だわさ。師匠は弟子のことを時に弟子以上に知っているもの。それが師弟関係ってものだわさ」
そういってビスケはにやりと笑った。
それは、いたずら小僧のような笑みだったが、とても魅力的な笑顔だった。
すくなくともリュートにはそう見えた。

リュートが
(本当にこのひとに弟子入りしてよかった・・・)
と思った瞬間でもあり、
リュートとビスケが本当の師弟関係になった瞬間であった。
この日からリュートはビスケを師匠というようになる。


今日の修行はなし、といったビスケにリュートはいった。

「おれ、念能力を作ろうと思うんです」
・・・と。

ビスケは一瞬驚いた顔をした後、
「いいんじゃない?なら水見式をしないとね」
といった。


そしていま、リュートはグラスの前に立っている。
グラスには葉っぱが一枚乗っており、グラスはタライの中に入っている。
これはリュートが強化系だった場合、水がこぼれてあとかたずけが大変にならないようにするための予防策だった。

「準備はできたわさ。遠慮なく【練】しなさい」

「はい!」

フルパワーで【練】をする!

グラスの上の葉っぱが一瞬で緋色になった。

「これは・・・・特質系だわね。とてもレアな系統だわさ」

「特質系・・・ですか。」

「なによ、不満そうじゃない」

「いえ・・・ただ理想は強化系だったものですから」
系統は選べない生まれつきのものだったとはいえ、強化系ではなかったことはすこし残念だった。
独りで戦い抜くには強化系のほうが都合がよかった。
独りでいる時に死亡率が一番低いのは強化系のイメージがあった。

「自分の系統に贅沢いわない!念能力者ならほかの系統をうらやむんじゃなく、自分の系統を100%にする努力をしなさい!それが強くなる近道だわさ」
「! 強くなる近道!」

ビスケはリュートのことをよく理解していた。
強くなることに異常に執着があることも、そして昨日までそれに自覚がなかったこともだ。
しかし、自覚が出た以上、これほどリュートの心をつかむ魔法の呪文はほかになかった。

(うふふ、この呪文があればリュートをコントロールするのは簡単だわさ。さぁ~鍛えるわよぉ~)
などとビスケが考えていることをリュートは予想もしていなかったのだった。

「まぁ、でも特質系でよかったじゃない。この系統はほかの系統にはない強みがあるわさ」
「強み?」
「ええ、ほかの系統とはあまりに違う異質な能力。それが特質系の念能力だわさ」
「へぇ・・・」
「だから念能力を作る時はよく考えて作りなさい。でも考えて作るだけじゃだめよ。念能力はフィーリングで作るときがもっともはまるんだから」
「はい!わかりました!」


そのときリュートの脳裏にはひとつの能力が浮かんでいた。


あとがき
今回はおれの考えた念をうpするよ~。
もっとも本文にでない可能性の高いネタ能力だけどな!w

【七つの大罪】(ヘブンズヘル)
≪能力≫
1、 強欲、姦淫、嫉妬、暴食、怠惰、傲慢、憤怒の七つの行為をするたびに大罪ポイントがたまる
2、 大罪ポイントがたまればたまるほど潜在オーラと顕在オーラの成長率が上がる。
3、 戦闘時には大罪ポイントを消費することによって、消費したポイントによって顕在オーラが増加する。
4、 戦闘時には大罪ポイントを消費することによって、消費したポイントによって潜在オーラが回復する
5、 使用した大罪オーラは回復しないが、また七つの行為をすることによってポイントはたまる

≪制約≫
1、 誰かの命を助けたり、質素倹約などの世間一般で美徳とされていることをすると大罪ポイントが減少する。
2、 大罪ポイントがマイナスになるとこの念能力は二度と使えなくなる
3、 強欲、姦淫、嫉妬、暴食、怠惰、傲慢、憤怒の七つの行為の度合いによって大罪ポイントの加算値が違う。
4、 この制約が誰かに知られた場合、一日間【絶】になる。
5、 一日間【絶】になったあとは、その相手にしられてもなんのペナルティはない


以上です。
なんでおれの作る念能力はなんとなく悪人チックになるんだろうな・・・。




[7570] 特質系の憂鬱 9
Name: 足跡◆b409a658 ID:c9f7f368
Date: 2009/03/28 05:59


水見式をしたあと、おれは師匠用の部屋(何度も何度も我が家にくるうち、師匠がとまるように用意していた部屋がいつの間にか私室化していたのだ)に帰る師匠を見送り、自分の部屋で考えた念能力に問題がないか考え続けた。

そして特に問題がないことを確認した後、能力を作ることにした。



       特質系の憂鬱 第九話



そこで問題がおきた。

(能力ってどうやってつくればいいんだ?)

しかしどの念能力者も自然に念をつくっている以上、師匠にわざわざ聞きに行くのも恥ずかしい。

とりあえずおれは考えた念能力とその制約を強くイメージしながら【纏】をした。

すると、おれの目の前に一冊の本が具現化されていった。

(成功だ!)

やはりこの方法で正しかったようだ。

作成された念能力は

【自分を深く知るもの】(ステータスブック)

だ。

能力は
1、 自分の最大メモリを知ることができる。
2、 いままで作成された念能力の詳細と使用メモリを知ることができる
3、 これから念能力を作成した場合その念能力の詳細とメモリが記載される。

制約は
1、 一年に12回しか使うことができない
2、 一度に本を見れる時間は30分まで。


完全にサポート型の能力だ。
能力の割りに制約を厳しくしたのでメモリもそんなに多くはないだろう。
一度に使用できる時間は30分と少ないが、ノートに写してしまえば問題ない。
もちろん自分の念能力が知られてしまうのは問題なのでノートは速攻処分させてもらうが。



「さて、ここでメモリについて説明しておこう。
よくメモリだの、メモリ不足、という言葉が出てくるがこれは能力者のキャパシティのことだ。
このメモリの中でなら能力は問題なく発動する。
しかし、もしメモリ以上の能力を作ったり使用したりすると、その能力はパワーダウンしてしまったり使えなくなってしまったりするのだ。
そして、その能力に必要とするメモリは自分の系統に近ければ近いほど少なくて住む。
原作でカストロが自分の苦手な系統の念能力をつくって、ヒソカにメモリ不足とか言われていたが、それはこのことだ。
仮にカストロのメモリが250だったと仮定しよう。
そして具現化系が【分身】(ダブル)をつくり、操るのに必要なメモリが200だったと仮定する。
しかし
強化系だったカストロがこの能力をつくった場合、具現化系、操作系ともに60%なので具現化系がつくるよりも多くのメモリが必要になる。
具現化系が200で済んだとしても強化系のカストロは250以上必要だった可能性がある。
この時点でカストロは【分身】(ダブル)を使いこなすことは不可能になる。
本人のメモリを能力が超えた分だけ能力が弱体化してしまうのだ。
つまり発動はできるが、戦闘に足る能力ではなくなるのだ。
おそらく、【分身】(ダブル)は本人と同じ戦闘力を持つ念人形を作り出す能力だったのではないかとおれはおもっている。
しかし、メモリが足りなかったため本人と同じだけの能力は出せなかったのだ。
さらにカストロは虎咬拳という強化系の能力もつくってしまっている。
強化系のカストロは虎咬拳の能力ならメモリは少なく済んだのにわざわざ苦手な能力をつくってしまったのだ。
虎咬拳により分身はさらに弱体化してしまったと見ていいだろう。
虎咬拳も分身により本来の威力は出せなかったに違いない。
メモリ不足はデメリットしかないのだ。
しかし【自分を深く知るもの】(ステータスブック)はそれらの欠点をなくすことができる。
【自分を深く知るもの】(ステータスブック)によって自分のメモリを知ることにより、無理のない念能力作成ができるのだ。
さらに作った年能力がメモリを食いすぎるのならば制約をつけることによってどれほどメモリが削減されたのかもわかることができる!
無駄のない能力作成ができるのだーーーー!」


「・・・・・・・あのリュート?さっきからなにをぶつぶつ言ってるんだい?」

「えっ!?」

後ろから声を掛けられ、バッと後ろを向くと盛大に顔を引きつらせた親父さんが立っていた。

「・・・・・・もしかしておれ、声に出てた?」

うなずく親父。

「見なかったことにしてくれないかな・・・?」

またもうなずく親父

「リュート、すこしは休め・・・・」

「うん・・・・」

親父は最後にこちらを気の毒そうな眼で見ると部屋を去っていった。


初念能力作成のテンションはどん底まで下がっていた。

自己嫌悪と羞恥心による不貞寝で今日は終わった。


あとがき
今回も念能力紹介です。
【身代わり人形】(スケープゴート)
≪能力≫
1、 自分そっくりに変身できる人形を具現化することができる。
人形の大きさは15ch。
身代わりを用意したい人がオーラをこめることでオーラをこめた人そっくりになる。
その際、本人に中身も大きさも同じになる。
こめたオーラの量だけ人形も戦うことができる。
人形の経験は本人に送られる

≪制約≫
1、 一日一個しか作り出すことができない
2、 以前作り出した人形は一週間経つと消える
3、 人形は壊されたり、こめたオーラが使い切られると消滅する
4、 オーラをこめた本人は人形が活動中は眠り続ける。ただしその際食事などを取らなくても死ぬことはない。眠る前と同じ状態でおきることができる。

以上です。
索敵用の能力ですね。
敵の本拠地への潜入へオススメw

3/28
特質系の憂鬱 第九話 と書くのを忘れていたので、書き足しました。




[7570] 特質系の憂鬱 10
Name: 足跡◆b409a658 ID:c9f7f368
Date: 2009/03/28 06:03


「リュート・・・大丈夫さ。きっとすぐ直る」
「そうよ、リュートは強い子だもの、すぐによくなるわ。そしたら母さん、リュートの大好物を用意して待っててあげるからね」
「父さん・・・母さん」
「おにいちゃんどこか悪いの?」
リリスが悲しそうな顔でこちらを見上げてくる。
「リリス、お兄ちゃんはね、ちょっと病気になっちゃったの」
母さんがリリスを抱きしめながらそういった。
「! おにいちゃん病気なの!?」
「・・・そうだ。リュートは病気になってしまったんだよ。・・・・・・・心のね」

家の前には〝黄色い救急車〟が止まっていた。




「う・・・・・・・・・うあわぁ~!!!!」

とんでもない悪夢をみておれは飛び起きた。
「・・・・夢か。良かった・・・・・・・!本当によかった・・・!」
寝巻きは汗でびしょびしょになっていた。

「独り言には注意しよう・・・・・・」

そう硬く決意した金曜日の朝のことだった。



        特質系の憂鬱 第十話



独り言を親父に聞かれ、精神異常者を見るような目で見られたというトラウマ急の出来事から次の日のことである。

昨日はテンションの関係で能力をつくるどころではなかったので今日こそは!とやる気満々だった。


【自分を深く知るもの】(ステータスブック)を発動し、メモリを調べる

P1
リュート=スフィール
特質系
最大メモリ 256
使用中メモリ 70/256



(使用中メモリ 70/256だと?!
まさか【自分を深く知るもの】(ステータスブック)がそんなにメモリをくっていたのか!?
ならおれのメモリはドンだけ低いんだよ!)

(【自分を深く知るもの】(ステータスブック)は一番最初につくった能力だ。
だからP2に【自分を深く知るもの】(ステータスブック)が乗っているはず!)

おれはP2をみて心底驚いた。

P2
【深層願望の泉】(もう一人の自分) 特質系能力 使用メモリ 5/256
≪能力≫
深層心理に眠る無意識の願いを念能力として【深層願望の泉】(もう一人の自分)が勝手に作成する。
勝手に作成された能力は本人が意識して作るよりも使用メモリは少ない。
この能力でつくられた能力に制約を足した場合、減らされるメモリ量は2倍になる

≪制約≫
1、 勝手に作られた能力は消すことができない
2、 勝手に作られた能力の制約は増やすことができても減らすことはできない
3、 使用者は作られた瞬間を知覚できない。しかし無意識で使うことはできる


(勝手に念能力を作る念能力だと・・・!?いったいいつこんな念能力をつくったんだ!?)

次のページをめくる

P3
【転生遊戯】(くるくるプレイ) 特質系能力 使用メモリ 55/256
≪能力≫
1、 現在の能力を引き継いだまま転生することができる
2、 引き継げる要素は〝知識〟〝経験〟〝技術〟〝意識〟〝潜在能力〟の5つ
3、 引き継がれた要素は転生先への上乗せになる
4、 〝潜在能力〟で引き継いだ念能力の使用メモリは転生のたびに半分になる
5、 転生先でのメモリは転生前の2倍になる


≪制約≫
1、 この能力は能力者の意思では発動できない
2、 この能力は能力者が【死】なければ使えない
3、 この能力は能力者の【死】によって自動的に発動する



すべてのなぞが解けた気がした。
おれは、■■■■は念能力者だったのだ。
おれは【転生遊戯】(くるくるプレイ)を使いこの世界に転生してきたのだ。

こんなふざけた能力をつくれたのも異常に厳しすぎる制約と、これが【死者の念】を利用したものだからだろう。

生前の俺の最大メモリは128.
そのほぼすべてを使ってつくった念能力で俺はこの世界に転生してきた。
俺が赤ん坊の頃から念を習得できたのは転生前から引き継いだ〝潜在能力〟のおかげだろう。
そして体の成長が早いのは要素が上書きではなく上乗せだから。
おれは二人分成長しているのだ。
もっとも生前がへぼだったせいで一人+αくらいしか成長していないが・・・。


念能力を自覚せずに念能力を使うやつらはいる。
原作でもネオンが使っている。
おれも生前はそういうタイプの能力者だったのだろう。
自覚できなかったのは発動条件が【死】だったから。

すべてのなぞが解けた。

(・・・・・・・・・・いや、解けてない!
なぜH×Hの世界なんだ!?
これだけは答えがわからん!
念能力には記載されてないし・・・どういうことだ・・・・?)


いくら考えても答えは出なかった。
しかし答えの出ない問題を考えても意味がなく、また答えが出ても意味がないのでおれはこの件については考えるのをやめた。

理由は二つある。
一つ目は、おれはとっくにこの世界の住人として生きているからだ。
おれはこの世界を愛していた。
やさしい両親に可愛い妹
頼りになる師匠に怖い叔母。

創作の世界だとかは関係ない。
おれはここで生きていく。
そんなことはとうの昔に覚悟している。

だからおれはこの問題については忘れることにした。

二つ目の理由は
【自分を深く知るもの】(ステータスブック)の制限時間が迫ってきているからだ。
残り10分。

急いで残りを見てしまうことにした。
写す時間はない。
それに・・・
(ノートに写した後ノートを処分するのもめんどくさいしな・・・)

P4
【習得の極意】(スタディサポート) 特質系 使用メモリ 5/256
《能力》
1、 念の技術の習得を助ける。本人がした経験を蓄積し、上乗せするため技術の習得がはかどる
2、 習得した技術のサポート

≪制約≫
1、 念の基本的な技術しかサポートすることができない
2、 この能力のことを他者に知られてはならない。
3、 もし知られた場合この念能力を失う。


(こんなことに念能力つくってたーーーーーーーーー!通りで念技術の習得が早いわけだよ!念を覚えたばっかの小僧がリナさんと【流】だけなら渡り合えるわけだよ!才能じゃなかったのかー・・・・マジショックだよ。【深層願望の泉】(もう一人の自分)は諸刃の剣です・・・)

残り5分、ショックを受けるのはあとにして確認を急ぐことにした。

P5
【自分を深く知るもの】(ステータスブック) 特質系 使用メモリ 5/256
《能力》
1、 自分の最大メモリを知ることができる。
2、 現在使用中のメモリを知ることができる
3、 いままで作成された念能力の詳細と使用メモリを知ることができる
4、 これから念能力を作成した場合その念能力の詳細とメモリが記載される。

≪制約≫
1、 一年に12回しか使うことができない
2、 一度に本を見れる時間は30分まで。


この先はすべて白紙だ。


【自分を深く知るもの】(ステータスブック)で把握できた情報は予想の100倍価値があった。
メモリを調べるためにつくった能力がこんな結果を生むとは思わなかった。

今回得た情報はよく頭の中でまとめておかないとな・・・・。

新しい念能力をつくるのはやめよう。
【深層願望の泉】(もう一人の自分)が勝手に能力を作ってメモリをオーバーするのが怖い。


(・・・・・・ってそうだよ。制約をたせばいいんだ)

おれは【深層願望の泉】(もう一人の自分)に
・最大メモリを超えて能力をつくることはできない
というのを足すことにした。




無事能力を足した後、おれは新しい念能力を作る気にはなれなかった。
自分でつくるより、【深層願望の泉】(もう一人の自分)に任せたほうがいい結果になると思ったのだ。
たしかに【習得の極意】(スタディサポート)のような能力をつくられても困るが、メモリも低いし、デメリットはまったくないからいいだろう。


リュートは知らなかった。
念能力者のメモリは特質系に近づくほど大きくなり、また【転生遊戯】(くるくるプレイ)により、リュートの最大メモリが人外レベルになっていることに・・・・。




あとがき
本作の設定では
強化系 平均最大メモリ50
変化・放出系 平均最大メモリ 80
具現化・操作系 平均最大メモリ120
特質系 平均最大メモリ 150

となっております。
リュートくんは生前、特質系としては平均以下、具現化・操作系の平均よりちょい上くらいだったんですねー。

リュート君の残りメモリはあと190
これは俺の設定の中では
団長の最大メモリより10も多い設定になってます。
驚異的ですね。

と、いうわけで今回の話はリュート君がなぜ生前の記憶を持っているか。でした。

次回はウィングさんと初対面しようかな。と思っています。

それではまた。


3/28
前話と特質系の憂鬱 第十話というの記述を忘れていたので書き足しました。
それにあわせ、すこし修正をしました。



[7570] 特質系の憂鬱 11
Name: 足跡◆b409a658 ID:c9f7f368
Date: 2009/03/29 12:33
おれの一日は朝5時から始まる
朝五時におきたおれは、歯を磨いたあと、
【纏】【絶】【練】【凝】【堅】【硬】【流】の順に一通り技術を確認すると準備体操を始める。
朝のマラソンをするためだ。
朝だから軽く5kmにしている。
マラソンを終えると今度は
筋トレだ。
腕立て、腹筋、背筋、スクワットを各200やる。

これが終わった頃、大体朝6時。
シャワーを浴びると6時30分。
おれの部屋に戻り、おれのベットにもぐりこんで寝ているリリスを起こすと、顔を丁寧に洗ってやる。
異常に目を硬くつぶり、石鹸が目に入らないようにしているリリスをみると、とてもほほえましい気持ちになる。

窓から差し込む朝日に目を細めながらも、リリスの顔をタオルでやさしく丁寧に拭くのはやめない。


(今日も良い一日になりそうだ)

顔を拭き、こちらを見て、にぱーと笑うリリスをみてそう思うリュートであった。



     特質系の憂鬱 第十一話



【自分を深く知るもの】(ステータスブック)を作ってから一週間がたった。
すべての念能力がわかったおれは、その日からというもの念の調子がすこぶるよかった。
念能力は覚悟や自覚によって威力が上がることがある。
たとえば、おれの【流】は10%ほど速度が上昇した。
これは【習得の極意】(スタディサポート)を自覚したことにより、念能力のサポートが強くなったからだろう。
今日は金曜日、しかし、師匠が来ることになっている。
おれを迎えに来るためだ。
おれは明日から2泊3日で師匠の家に泊まりに行くのだ。
リナさん?リナさんはこない。仕事。本人は行きたがっていたけどね。

朝食を食べたあと、練(鍛えるの意)をしながら師匠を待っていると、リリスが寄ってきた。
「おにーちゃん、なにしてるのー?」
「鍛錬かなー」
「? おもしろい?」
「まぁまぁだね、そうだリリスも手伝ってよ」
「いいよ!」

リリスを背中に乗せながら腕立て伏せをする。
「きゃー」
リリスも上下する視界を楽しんでいるようだ。
そうこうしているうちにチャイムがなり、師匠が我が家にやってきた。
「はい、これでおしまいな」
「ちぇー・・・」
おれはリリスを下ろすと、頭をなでてから、用意してあったバッグを背負い、玄関に向かった。
「おまたせしました」
「はい、それじゃさっさと車に乗って。すぐ出発するわさ」
「はい」
「おにーちゃん、早く帰ってきてね!」
「息子をよろしくおねがいします」
妹と母さんが見送りに玄関まできた。
師匠は責任もってお預かりします。と母さんに言うと、リリスに棒付キャンディーを渡して頭をなで、おれを車に押し込んだ。


「・・おれとリリスに対する態度がずいぶん違いますね」
「そう?まぁアンタは普通じゃないから」
「・・・・・・そっすか」


車で三時間ほど移動すると、師匠の家についた。
師匠の家は山の中にあり、
「なぜこんなところに?」
と、聞くと
「この山、宝石の原石が取れるんだわさ」
と実にらしい答えが帰ってきた。
「へぇ・・・じゃあこの山師匠のなんですねー」
「なにいってんの。宝石の原石が出る山をアタシが買える分けないじゃない」
「え?じゃあ住んでるだけんですか?」
「それこそまさか。もちろん原石はちょくちょくいただいてるわさ。」
「・・・・・内緒でですか?」
「内緒で」

そんな会話をしながら師匠の家の玄関を開けると、
「よう、お前がおれの兄弟子か。ホントに3歳児なんだな」

玄関にオールバックに鋭き目つきの男が仁王立ちで立っていた。

   だ れ だ お ま え ?

「なんだぁ、緊張してんのか?おれはウィングって言うんだ、よろしくな!」
そういい男は、にっと笑うとおれに握手を求めるようなしぐさをしてきた。

うん、だからな?だれだ?お前。

しかしおれは原作との若かりし頃のウィングとのギャップに完全に石化したのであった。



あとがき
ウィング初登場です。
このウィングさんは独自設定です。
でもウィングさんは強化系だからこんなんでも若い頃はいいと思うんだ。
このあと、ウィングさんはいろいろな経験を経て、原作ウィングになる、というのがおれの設定なので断じて原作レイプではありません。

それではこれで、再見!



[7570] 特質系の憂鬱 12
Name: 足跡◆b409a658 ID:c9f7f368
Date: 2009/03/29 12:32

・ ・・・・・・・結論から言うと若かりし頃のウィングさんもとてもいい人だった。
イメージとしては原作ナックル氏をイメージしていただくとわかりやすいかもしれない。
情に厚く、恩を忘れない。子供や動物が好き。そんな人だった。
原作ウィングのほうはシャツのすそが出ていたりとだらしない面が目立ったが、過去ウィングはファッションにとても気を使うオシャレさんだった。
(いったいなぜこの人があんなふうに・・・・。)
そう思うと、いけないとわかっていてもつい過去ウィングをじろじろ見てしまうのだった。



     特質系の憂鬱 第十二話



「なんだぁ?こっちをじっと見て。なんか俺に聞きたいことでもあんのか?」
おっと・・・また見ていてしまっていたようだ。
「いえ、ただまだ【纏】は習得していないんだな・・・。と思いまして」
「あぁ、師匠がよ。念はゆっくり起こしたほうがいいって言うもんだからよ。しかたねぇから瞑想からはじめてんだよ」
「あぁ・・・なるほど。」
過去ウィング氏が師匠に弟子入りしてからまだ2ヶ月も経っていない。
それで【纏】を習得できるようなら主人公組み並みの天才だ。
才能がない・・・という設定のウィング氏だ、【纏】を習得するのはまだまだ先になるだろう。
ご愁傷様です。
「そうだ!なぁ、すぐに【纏】を習得する方法があるんだろ?ちょっと試してみてくれよ。もう瞑想とかかったるくてさぁ」

(はぁ?なに言ってんだ?この人は)

このウィングは本当に原作ウィングの過去なのだろうか?
名前が一緒の別人さんなのでは?
これが主人公組みにあれほど裏技を使うことを渋っていたあのウィングさんなのだろうか・・・。
俺の胸中には軽い失望があった。
「それは駄目です・・・・邪道ですから」
「んだよ、けちけちすんなって。俺がプロハンターになったら絶対お礼すッからさ!ほら見ろ。ハンターライセンスだって持ってんだぜ?」
そうウィング氏は言うとハンター証を誇らしげに見せてきた。

(あぁ・・・なるほどこれがウィングさんをムダに自信満々にしている原因か・・・)

(兄弟子として弟弟子を正しい道に戻すため、この証を取り上げうっぱらってあげようか・・・・)

そんな黒い思いが胸に芽生えた時、いつの間にかリビングに来ていた師匠がウィングさんの頭をぶん殴った。
「あんたはぁ~!まだそんなこといってるの!三歳児にこんなこと頼むなんて恥ずかしくないの?!それにハンターなら証を大切にしろってあれほどいつも言ってるでしょうが!」
そういい、師匠はウィング氏をフルボッコにし始めた。

もうやめて!ウィングのLPはとっくに0よ!

俺はあわてて止めに入った。
「ちょ、ちょっと!師匠!死んじゃいますから!」
「いいのよ、こいつが死んじゃっても悲しむやつはいないわ」

(いえいえいますから、親とか兄弟とか未来のズシやゴン、キルアたちが!)

俺が師匠からウィングさんを助け出すと、ウィングさんは気絶をしていた。
俺はあわてて脈を呼吸をしているのか確かめると・・・・・・息をしていなかった。

「死んでる・・・・・・・・・・!」
青ざめ、心臓マッサージを始める俺。
(こんなくだらないことで歴史が変わってしまうーーーーーーーーーー!)
その後俺はなんとか息を吹き返したウィングさんをベットに運んであげた(その間、師匠は紅茶を片手にこちらを見ているだけだった)。

気絶したウィングさんを二階に運び、戻ってきた俺に師匠は言った。
「面倒見がいいわねー。さすが兄弟子。ところでもう念能力は考えた?」
(人事のように・・・・・)
と内心思いながらも
「はい」
受け答えは続ける。

「そう、どんな能力にした?」
「それはちょっと・・・」
「へぇ・・・師匠にすら念能力は教えられない・・か。心構えだけは十分念能力者だわね。でも師匠には弟子を管理する義務があるの、つべこべ言わずにさっさと言う!」
「それが・・・・他人に知られたら消える能力なんですよ」
全部ではないが嘘は言っていない。
「・・・・なるほど。そういうこと。それならしょうがないだわさ」
「すいません」
「いい?あんたには期待してるんだから、かならず一流のハンターになりなさい。たぶんハンターはあんたにとって天職だから」
そう師匠は人先指を立てながら言った
「数字の5」
「正解。ちゃんと【凝】は習慣づいたみたいね」
そういい師匠は満足げにひとつうなずいたのだった。



「さて、リュ-ト。あんたいま【堅】どのくらいできる?」
「基本20分。調子のいいとき25分てとこですね」
「そう、じゃあこの二日で基本30分に伸ばすわよ」
「は?」
「ちょっとしんどいけど、アタシの念能力を使えばあんたしだいで何とかなるわさ」

〝魔法美容師〟を使うのだろうか。
「でもそんなことホントにできるんですか?」
「それはあんた次第って言ったでしょ。あたしはタダ手助けしてあげるだけ、がんばりなさい。強くなりたいんでしょ?」
強く・・・・・
「はい!」


それがこの二日間の地獄の始まりだった。


オーラが尽きるまで全力で【練】。
力尽きたら〝桃色吐息〟(ピアノマッサージ)で30分休憩


オーラが尽きるまで全力で【練】。
力尽きたら〝桃色吐息〟(ピアノマッサージ)で30分休憩


オーラが尽きるまで全力で【練】。
力尽きたら〝桃色吐息〟(ピアノマッサージ)で30分休憩


発狂するかと思った。

いつの間にかおきてきていたウィングさんはこちらをなにしてるのかわからないようで、腕立て伏せやら、スクワットをしながらこちらを見ていた。


ウィングさんだが、俺に命を救われたのを感謝しているらしく、訓練中飲み物やら食べ物もって来てくれた。
トイレ以外すべて、先の工程を繰り返していたので助かった。
飯も【練】をしながらの食事だった。


そして最終日。おれは結局基本30分に届かなかった。
基本28分という微妙にくやしい結果になってしまったのだ。
(やった回数だけ着実に伸びればわかりやすいのに・・・・)
おれはそうおもった。

「さ、準備はできた?帰るわよ」
「また来いよ!」
ウィングさんが見送りに来る中、おれは楽園ともおもえる我が家へ帰るのであった。


・・・・車の中でも
オーラが尽きるまで全力で【練】。
力尽きたら〝桃色吐息〟(ピアノマッサージ)で30分休憩
の工程が繰り返されるのは予想外だった。






あとがき
これから先、物語は加速していきます。
あと1~2話で5歳になり、ビスケ修行編入る予定になっています。
それではまた!



[7570] 特質系の憂鬱 13
Name: 足跡◆b409a658 ID:c9f7f368
Date: 2009/04/01 23:32

ビスケ宅の地獄の二日間から帰還してから二週間がたった。

帰宅し、おれに飛びついてきたリリスの感触にどれほど救われたことか・・・!

まぁそれはともかく、おれは【自分を深く知るもの】(ステータスブック)をつくる時に毎月見ることを前提につくった。

今日は【自分を深く知るもの】(ステータスブック)を閲覧する日だ。


【深層願望の泉】(もう一人の自分)によりいつの間にか知らない能力がつくられていたらと思うとすこし怖い。

勇気を振り絞り、【自分を深く知るもの】(ステータスブック)を発動させた。



       特質系の憂鬱 第十三話



P6
【日々の鍛錬】(エブリデイトレーニング) 使用メモリ5
《能力》
1、 自分で決めた特定の技術を使うごとにその技術の力が極々微量だが上昇していく

《制約》
1、 能力で指定できる技術は全部で12個まで。
2、 技術の指定は外す事ができるが外した時に能力に指定した技術は再び指定する事が出来ない上に現在値より30%低下する。
3、 指定した技術を一日の間に一度も使わなかった場合三日前からその時点までの上昇値が消える
4、 指定した技術の意味する範囲が広ければ広いほど力の上昇率が落ちる(格闘や念能力など)。
5、 技術の効力はプラスにもマイナスにも限界が存在しない。
6、 上昇値の基本値は基本一度に0.00001%ほどである
7、 長時間続けるタイプのもの(練、堅、円、呼吸、歩行など)は一秒を一回とする。

《備考》
指定ナンバー1. 【練】 上昇値 0.00002%


やはり新しい能力ができていた。
というかいつできたんだ?こんな能力。
【習得の極意】(スタディサポート)に続く成長系の能力だ。
立て続けに覚えるということはそれだけおれが成長に固執しているということなのかもしれない。
メモリも少ないし、役に立つ能力だからいいだろう。
それにメモリが多いということはおれの意向に反するから【深層願望の泉】(もう一人の自分)かもしれないな。


P7
【成長する獣】チキンビースト)使用メモリ80
《能力》
オーラを食べることで強くなる獣を1匹具現化できる。
また、念能力者ごと食べるとその念能力者の系統に対しての抵抗力が少し上昇する。
初めて具現化した個体の能力は一般的な10歳の少年と同程度。

《制約》
1、 獣は自分の実力より10%以上、下の実力の敵に対してしか敵対行為がとれない。
2、 獣は自分の能力者のオーラを食べることができない。



(とか、思ってたらめっちゃメモリ喰う能力つくってたーーーーーーーー!)
メモリ80とか!多すぎでしょ!
すこしは手加減してくれ“自分”!!!

仕方がないので大幅に制約を追加することにした。
これも【深層願望の泉】のメリットのひとつだ。
制約によって減るメモリの量が2倍になる。
たくさん足せば大幅な削減ができるだろう。
おれは
3、 獣は殺されるたびに能力が元の10%になる。
4、 獣のダメージの10%を能力者が負う。
5、 具現化した獣には命名しなければならない。名がない場合、その獣は成長できない
6、 名を忘れてはいけない。忘れた場合、忘れられた念獣は消滅する。
7、 10日に1度オーラを食べさせなければいけない。食べさせない場合、その獣は能力者に反逆する。
を新しく追加することにした。

P7
【成長する獣】チキンビースト)使用メモリ30
《能力》
オーラを食べることで強くなる獣を1匹具現化できる。
また、念能力者ごと食べるとその念能力者の系統に対しての抵抗力が少し上昇する。
初めて具現化した個体の能力は一般的な10歳の少年と同程度。

《制約》
1、獣は自分の実力より10%以上、下の実力の敵に対してしか敵対行為がとれない。
2、獣は自分の能力者のオーラを食べることができない。
3、獣は殺されるたびに能力が元の10%になる。
4、獣のダメージの10%を能力者が負う。
5、具現化した獣には命名しなければならない。名がない場合、その獣は成長できない。
6、名を忘れてはいけない。忘れた場合、忘れられた念獣は消滅する、
7、10日に1度オーラを食べさせなければいけない。食べさせない場合、その獣は能力者に反逆する。


使用メモリ30・・・・いくら制約を大量に足したとはいえ、50も減るとは。
これならさらに大量の能力を習得するのも可能なのでは?

【深層願望の泉】・・・・実はすごい能力かも・・・。

この先のページはなかった。

そして【深層願望の泉】のメモリが1になっていた。
前回たした
・ 最大メモリを超えて能力をつくることはできない
という制約のためだろう。

こんな能力がメモリ1.
やはり勝手に作るというのがネックなのかな・・・・。


それはともかく残り時間はあと20分も残っていた。
いい機会だから、【成長する獣】を使って獣を出してみよう。

おれは【成長する獣】を使って獣を出してみることにした。
でてきた獣は桃色がかったブロンドの毛並みの狼のような生き物だった。
大きさは中型犬と同じくらい。
名前は“ルイズ”にすることにした。

・・・・・・・別にゼロの使い魔でサイトを犬扱いするルイズを犬扱いしたいからルイズと名づけたわけでは断じてない。


「お前の名前はルイズだ!わかったな?」
「ウォン!」

どうやらすでにデレ期のようだ。



それにしても今回も【自分を深く知るもの】(ステータスブック)のもたらしてくれた情報はすさまじかった。
おれは【自分を深く知るもの】(ステータスブック)と【深層願望の泉】(もう一人の自分)の二つの能力はおれにもっともあった能力だと確信した。


おれはこの二つの能力を使いこなし、強くなる!
そう決意したリュート=スフィールであった。

しかし、リュート=スフィールは忘れていた。
【深層願望の泉】(もう一人の自分)はとても気まぐれで使いこなすことは到底不可能な能力だということを。



あとがき

今回感想に書いてくれた能力を本作風にアレンジ・・というか少し修正して登場させてもらいました。

何処かの司書見習いさま、エクスカリパー?さま、ご協力感謝します。
ありがとうございました。


13話はあらが目立ったので一部改定しました。
見苦しい文章をみせたことをここにお詫びします。




[7570] 特質系の憂鬱 14
Name: 足跡◆b409a658 ID:c9f7f368
Date: 2009/04/01 00:33

ルイズをつくってから二日目。
思わぬ事実が判明した。
ルイズは意思を持っていたのだ。
おれは特質系の訓練と思い、ずっとルイズを具現化していたのだが、どうにも勝手に動き回る。
ふつう念獣ってもんは能力者のそばに待機しているモンだろう?そんなにふらふらしていていいのか?
とおもったが呼べば駆けつけてくるし、何より家族・・・とくにリリスが気に入ったようなのでおれは何も言わなかった。
そして余裕のある限りリリスのために具現化を続けてやろうと思っていた。

ルイズを家族に見せた時の反応だが、両親は念はこんなこともできるのか!と驚き、リリスはペットができたことで喜んだ。
しかもこのペットは寿命で死ぬこともないから、リリスに悲しい思いをさせる心配もない。

ちなみにリナさんもルイズをかわいがっている。
本人がオーラを与えてやれない以上、ルイズに餌(オーラ)を与えてやるのはリナさんの仕事だ。
それを見ていたリリスが自分も餌をあげたい!と駄々をこねたがさすがに念能力者じゃないリリスには餌を与えてやることはできなかった。
普段、わがままをいわないリリスだけに、かなえてやりたかったが、おれにはどうすることもできなかった。

それを見ていたリナさんが何かを考えていたようだったがおれはリリスしか目に入らず、ぶっちゃけリナさんなんてどうでもよかった。



       特質系の憂鬱 第十四話



翌日リナさんが大量に宝石を持ってきた。
何でも宝石をカットするときにでた宝石の粉や欠片らしい。
リナさんは、
「リュートも念能力を作ったことだし、あたしの念能力も見せてあげる。」
といった。
リナさんの念能力は
【宝石の天使】(ジュエル・エンジェル)と【宝石の悪魔】(ジュエル・デビル)というらしい。
それぞれの能力は
【宝石の天使】(ジュエル・エンジェル)
《能力》
錬成陣の上で複数の宝石を合成させ一つの宝石にする

1、合成された宝石の質は[宝石1(質)+宝石2(質)+念能力補正=宝石3(質)]となる
2、合成された宝石のサイズは[(宝石1(サイズ)+宝石2(サイズ))÷2=宝石3(サイズ)]となる
3、合成させた宝石は人工的に作られた跡はなく、完全に自然物と同じように出来上がる
4、念能力補正は錬成に使用する念の量と質によりに決まる
5、合成される宝石の種類は錬成陣の書き方で決められる

≪制約≫

1、錬成陣は神字で書く必要がある
2、一度錬成に使った錬成陣は消滅する
3、一度の錬成に最低でも念総量の10%を消費する
4、錬成で消費した念は自然回復せず1時間の睡眠で10%回復する
5、錬成は1日5回しかできない
6、錬成を5回以上、または100%念を消費した場合念は24時間たって10時間睡眠しないと回復しない


【宝石の悪魔】(ジュエル・デビル)

《能力》宝石に念を蓄積し、弾丸に加工する

1、加工前の宝石の質とサイズにより蓄積できる念の量が決まる
2、宝石を手で握りしめることにより弾丸に加工する
3、弾丸に念字を刻むことにより自然現象の効果を付加できる(雷・炎・嵐・吹雪など)
4、弾丸に蓄積された念の量が多いほど威力や自然現象の効果が上がる

≪制約≫
1、1日の精製弾丸数は5発
2、弾丸を発射するには神字を刻んだ銃でないといけない
3、自然現象の効果は弾丸がなにかに着弾しないと発動しない
4、弾丸精製には最低でも念総量の10%を消費する
5、弾丸精製時にしか念を弾丸に蓄積させることはできない
6、弾丸発射時に念総量の1%以上を消費する(威力は弾丸に蓄積された念+発射時に消費する念)
7、6で消費する念は
8、弾丸精製で消費した念は自然回復せず1時間の睡眠で10%回復する
9、弾丸精製を5回以上、または100%念を消費した場合念は24時間たって10時間睡眠しないと回復しない


というものだ。
おれはリナさんに、他人にこんなこと教えていいのか、といったが
「そんなこと気にする間柄じゃないでしょ。子供がそんなこと気にしなくていいの」
と笑っていた。

リナさんが言うには
【宝石の悪魔】(ジュエル・デビル)でこの宝石屑にオーラをこめるからそれをルイズのドックフード(?)にしてはどうか?
ということだった。
これならおれがオーラをこめても与えてやれることはできないが、いざという時にリナさんのオーラがはいった宝石を食べさせてやればルイズがツン期に入ることはないだろう。
また、リリスがルイズに餌を与えてやれることができる(ここ重要)

おれはリナさんに是非!と頼み込んだ。
リナさんはおれにこっそり
「この借りは出世払いね。将来いい宝石をあたしにちゃんと渡すのよ?」
としっかり釘をさしてきた。
ごみのような宝石屑を宝石にするまるで錬金術のような詐欺だった。
おれがハンターになるまでにいったいどれほどの借りが作られるのか・・・。
十日で1割の悪徳金融に借金をしてしまった気分で青ざめるリュートであった。


しかし、喜ぶリリスを見ると、
(まぁいっか!なんとかなるだろう!)
とポジティブになるすっかりシスコンなリュートであった。


リナさんはあたしが来てる日はあたしがオーラを与えてあげるから、とりあえずは一か月分と、宝石屑を置いていった。

おれは去っていくリナさんに心の中で小さく
(ありがとうございます)
とつぶやくと修行に戻るのであった。



あとがき
今回はリゼルク氏の考案されてくれた【宝石の天使】(ジュエル・エンジェル)と【宝石の悪魔】(ジュエル・デビル)を登場させてみせました。
いろいろな方のアイディアがリュートを補完していく。
正直このアイディアがなければルイズは生まれなかったでしょう。
10日でツン期というのは厳しいw
この能力でドックフードを作ることによってルイズ最強・・いや最狂計画はスタートしました。
これから長い年月、ずっとリナさんの腹黒オーラを食わされ続けるルイズはいったいどうなってしまうのか!(笑)
なーんてねw

それじゃあまたお会いしましょう!




[7570] 特質系の憂鬱 15
Name: 足跡◆b409a658 ID:c9f7f368
Date: 2009/04/01 00:34
夢を見ていた。

まだおれが■■■■だった頃の話だ。
おれが生まれた時、一人っ子のおれがさびしくならないよう、ペットショップから犬を飼ってきた。
犬種はシベリアンハスキー。
名前はシルバと名づけられた。
おれが七歳くらいになってからはシルバの散歩はおれの役目で、家族で一番シルバと仲がよかったのはおれだっただろう。
そんなシルバもおれが高校に上がる時に死んでしまった。
みんな家族の死に純粋に悲しんだ。
いつも気丈な妹すら涙を流した。
おれはシルバの死も、妹の泣き顔も死んでも忘れられないだろうな、とおもった。


そこで目が覚めた。


目が覚めたおれは泣いていた。
隣に寝ているリリスを起こさないようにそっとおきると、ベッドのしたで寝ている(なぜかコイツは念獣のくせに睡眠を必要とするのだ)ルイズの頭をくしゃくしゃっとなでた。

「シルバ・・・・」
おれはそう小さくつぶやいた。


「今日もいい日になりそうだ」
おれは窓から差し込んでくる朝日に目を細めながらそう思った。




     特質系の憂鬱 第十五話




ルイズをつくってから一ヶ月がたった。
その間、(3日目から13日目だけは餌をまったく上げなかった)リナさんが来ているときはリナさんがオーラを、師匠が来ている時は師匠が、どちらもいない日はドックフードを与え続けた。

どんな生物にだって微弱ながらオーラはある。
それを食べさせることで、ルイズの餌にならないかと試したことが一度あったが、そんな微弱なオーラではルイズは満足しないらしく、なんどもなんどもお代わりを要求してくるため念能力者のオーラが一番効率がいいということになったのだ。
ちなみにこのときは、近くの公園で人懐っこい犬を演じて近づいてくる人たちのオーラを食わせてみたのだが、一日中やすまず食わせてもルイズは満足しなかった。
最初の食事の質がよすぎたせいだろうか・・・、ルイズの舌はすっかり肥えてしまったようだ。

そもそも原作では未熟とすら言えたポックルでさえ、女王に普通の人間の1000倍はあると評価されていたのだ。
リナさんのオーラを食わされ付けたルイズでは普通の人間のオーラをいくら食べたところで満腹には程遠いだろうな、とおれはおもった。

ちなみにルイズに餌をあげなかった場合、ルイズは反逆するが、反逆しない程度に痛めつけてから他者のオーラを与えてやるとまた従順になる。
これは一度試した実験則なので正しい。
この際死なないように気をつけてやるのがポイントだ。


今日は【自分を深く知るもの】(ステータスブック)を使う日だ。

どんな情報が追加されているか・・・楽しみでもあるがすこし怖い。


しかし、新しいページはできていなかった。



拍子抜けした。


ところで修行とともに平行している神字と専門知識の勉強であるが、終盤に差し掛かってきた。
神字のほうはそれで日記を掛けるくらいに習得したし、これ以上は師匠たちが持ってる本では勉強できない。
そのうち新しい本が見つかったら、勉強を開始する、ということだった。

次に専門知識のほうであるが、専門知識のほうではあるが、これはもうずいぶん前からジュエルハンターのみの学習になっていた。
ハンターとしての基礎知識をたたきこめれたあとは、いっきに宝石関連の習得に移り変わったのだ。

いまは実践編。
実際に原石を発掘したり(場所は師匠の家の鉱山、この際見つからないように細心の注意を払う必要がある)、宝石のカッティングの練習だ。
練習に使う原石は自己負担だから、泣く泣く鉱山から拝借させていただいてる。
背に腹は変えられないのだ。

いまはまだやっていないがいずれは宝石に念字を刻もうと思っている。
“オーラ回復促進”や“体調万全”など持ってるだけで効果のあるお守りを大量に作るつもりだ。

神字は刻むものによって効果が違う。
自分に近しいものの方が効果が大きいのだ。
代表するなら皮膚だろうか。
というかこれ以上効果の大きいものはない。
おれにとって本も自分の一部といえるほど近しいが、本に刻むと効果がごっちゃになって少なかった。
ひとつの神字のために空白だらけの本を持ち歩くのもくだらないし、宝石はジュエルハンターとは気っても切れないので、十分効果はでるだろう。
残念ながらいまは宝石とはそれほど近しくないが、そのうち自分の一部といえるくらいまでにしてみせる!
おれは燃えていた。



そうこうしているうちに10ヶ月が経過した。
その間に起きた出来事、変化を説明しておこうと思う。

1、 この十ヶ月で増えた能力はなかった。

まぁそんなに頻繁に能力をつくられても困るのでこれはまぁいい。

2、 宝石のカッティングがようやく実用段階に入った。

師匠いわく、「二流」とのこと。
しかし宝石店で見かける宝石とは遜色なく、カッティングデザイナーとしてくっていけることもできるだろう、と自負している。

3、【練】持続時間が約二時間になった。

これは【日々の鍛錬】に【練】を指定していることを踏まえた上昇率である。
普通【練】を10分伸ばすのに一ヶ月かかるといわれている。
そしておれは順調に10分づつ伸ばしていった。
しかし!【日々の鍛錬】を使っているのにこの伸び率はちょっと少ないんじゃないか!?
というか【日々の鍛錬】の分しか伸びてない気がする・・・。
これは師匠に相談したほうがいいかもしれない・・・。

リュートは気づいていなかった。
彼の顕在オーラが異常に伸びていることに。
彼の【練】の持続時間が延びないのは、【練】の成長率を上回る勢いで顕在オーラが成長しているからなのだ。
むしろ潜在オーラは【日々の鍛錬】の影響もあり、常人よりもかなり成長している。
しかし、顕在オーラが異常に伸びているため、努力の割りに【練】の持続時間が延びないのだ。
もちろん師匠のビスケはこのことに気づいている。
しかし、特に不都合はないため、リュートの苦悩を知っていながらほうっていているのだ。
リュートは彼が悩む姿を見てビスケがニヤニヤしているのをまだ知らない。

4、【流】があまり伸びなくなった。

どうやら【流】は成長限界のようなものがあるようだ。
リナさんもある一定のレベルに達したあと、成長に陰りが見えてきた、といっていた。
とはいっても、すこしづつスムーズになっていっているから今度も鍛錬を欠かさないようにすれば微弱ながら増えるだろう、というのが師匠たちの見解だ。
しかしおれは目に見える形で上昇してほしいため、【日々の鍛錬】に【流】を追加することにした。
これならやればやった分だけ効果がでるだろう。

5、先月やっとウィングさんが【纏】を習得した。

これはさすがにすこし遅い・・・・。
すこしウィングさんに同情したが、
「これでお前に追いついたぜ!」
などとふざけた発言をされてすこしイラッときたので、ウィングさんにはおいおい現実を知ってもらうことにした。
かわいそうだとは思うがこれも弟弟子のため・・・・おれは心を鬼にすることに決めた。


大体これぐらいだろうか?

なんだかこの世界にきてからずいぶん経った気がするがまだ4年しか経っていないのだ。

(大人より子供のほうが時間の経過が遅く感じるってのは本当なんだなぁ・・・)

とリュートが実感している瞬間であったが、時間の経過は精神年齢によるものが大きいため、別にリュートは23歳くらいの成人男性と時間間隔は変わらない。

彼がこの4年間を長く感じたというのは単にすごく密度の濃い充実した4年間だったということ、それだけなのだった。



一年後リュートは七歳までビスケ宅に預けられることになる。
それまでにできる限りのことはしておこう・・・と決意するのであった。


あとがき
今回は感想にたまっている念能力のレスを返そうと思います。
というか今後は念能力に対するレスはあとがきのほうで返したいと思います。

それでは

aceさま、樹海さま、まおーさま、ナナシさま、エロ中年さま
能力のアイディア提供ありがとうございます。

aceさま
臆病者の生存確率/マインスイーパー
うん、たしかに敵にあったらうざいですねw
いつか的にあったらうざい能力をまとめてつけた敵キャラを作ろうと思っていますので、その際に機会があれば使いたいと思います。
まだそのキャラが本編にでてくるかもわからないので、気長にお待ちください。

樹海さま
「いつか、届く、あの空へ」の主人公みたいな
…すいません、そういうゲームがある事自体初めて知りましたー

そうですかw勘違いすいませんw

操作系『なめらかな円盤/スリップ・フロップ』&『急制動の箒/ストップ・ワイヤー』
これまた敵に会ったらウザイ能力ですねw
ウザイ能力欄にストックさせていただきます。

特質系『鏡に還る貴方/リベンジ・ミラー』
これを出す場合自分の顕在オーラが相手の顕在オーラを超えていることが前提条件に加わりそうですね。
つまりザコではウヴォーの超破壊力は返せない・・・と。そういうことになりそうです。
機会があれば使用させていただきます。

具現化系『身代わり契約書/プロミス・スケープ』
自分のダメージを相手に肩代わりさせるとか・・・鬼だw
こういう能力大好きなんで機会があれば出したいと思います。

まおーさま
【絆で繋がれし者達】(パーティオン)
ちょっと強すぎることになりそうだなー。
もしキメラアント編を書くことになったら出すかも・・・。
爺さんのバックアップみたいな形でw

【運命の導き手】(フェイト・インジケーター)
フラグとかwww
でるとしたら主人公が18歳くらいになったとき、ということでw
年齢に他意はないよ・・・?うん、本当。

ナナシさま
病毒遣いの無常な天秤
うは・・きっつー・・・。
ちょっと主人公には使わせられそうにないですね。

そのうちバックアップ系の仲間を作るとするなら出したいと思います。
まだそういうキャラをつくるかどうかすら決まっていないので気長におまちください。
よく考えられると思うんで使いたいとは思うんですけどね。


エロ中年さま
【きれいな水】クリアウオーター
能力として出すことはないのですが、操作系の修行として出したい、と思うのですがいかがでしょう?


以上が感想にあった念能力へのレスです。
これから毎話レスを返したいと思うので、感想のほうへ能力のレスを返すことは今後ないと思います。
あくまで返さないのは能力のほうだけです。
質問などはしっかりがっちり返したいと思ってます。

それではまた!



[7570] 特質系の憂鬱 16
Name: 足跡◆b409a658 ID:c9f7f368
Date: 2009/04/01 23:34
一年の月日がたった。
おれもようやく5歳。
今日から師匠・・・ビスケ宅に2年間泊まりこみで修行することになる。
正直玄関で泣き喚くリリスを見た時かなり心がぐらついたが、初志貫徹、計画通りビスケ宅に滞在することになった。
まぁ2,3日出発を遅らせてリリスを慰めたりしていたが・・・。

リナさんはたまに様子を見に来るそうだが・・・師匠のところで修行をするのだからと、あまり心配はしていないそうだ。


そうそう、これからルイズの飯は師匠・・・あるいはウィングさんが与えることになっている。
まぁウィングさんのオーラはすべて修行に使われることになりそうだから、餌にはあまりまわってこないだろう。
【練】の修行の際、おやつ代わりに食べさせてもらおう。

ウィングさんは、現在四大行と【凝】をマスターしている。
【凝】は2ヶ月ほど前にできるようになったそうだ。
もっともできるようになったというだけで、習慣化には程遠いそうだが・・・。
おれの時は【習得の極意】(スタディサポート)を使っていたこともあり、異例の速さで技術を習得していったといえる。
しかし、それを差し引いてもウィングさんは習得に手間取っているといえる。
おれは
(もしかしたら神様はウィングさんに才能の種を入れ忘れてしまったのでは・・・?)
などというかなり失礼なことを考えていた。
(花さか天使てんてん君みたいに才能の種を飲ませてあげればウィングさんもすこしは習得が早くなるのかな?)
などとくだらないことを考えつつも、ウィングさんにはまじめに修行してもらうことにした。
技術の習得に必要なのはとにかくまじめに【纏】と【練】をこなすこと。
強くなるための近道は努力の道なのだ。



       特質系の憂鬱 第一章 第一話 ~翼~



さてここでおれがこの一年でどれほど強くなったのかを説明しておこうと思う。
まず【練】の持続時間が4時間になった。
これは毎月順調に10分づつ伸びていった結果だ。

次に【流】。
これは【日々の鍛錬】に【流】を追加したことによって順調に高速化、スムーズ化が成長していった。
リナさんはおれの【流】が成長限界に達してると思っていたので、順調に伸びているということを話したら「あれ~・・・・?」と不思議がっていた。
そのあと、ずるい・・!となじられた。
このまま伸びていけばビスケ七歳になる頃には師匠クラスになるだろう。
いや、【日々の鍛錬】は現在値を基準に伸びているので場合によってはさらに早く師匠に届くかもしれない。
おれはこの2年間でどれほど強くなれるのかが楽しみでたまらなかった。


次に新しく習得した技術がある。
【周】と【陰】そして【円】だ。
【周】は、原石を発掘する時に現場に人に見つからないよう、機械等を一切使わずスッコプやシャベルで掘るときに習得(せざるを得なかった)したものだ。
図らずも原作のゴンたちのような修行方法になってしまった。
もちろんこちらは彼らより切羽詰った状況だったが・・・・。
まずおれは、ばれずにやるため常に【円】を展開していた。
そして人が来たら【絶】をしながらすぐ逃げる。
さらに念には念を入れて、【周】と【円】に【陰】を使っていたのだ。
これがめちゃくちゃ修行になった。
【周】だけでも神経を使い、オーラを消費するのに、そこからさらに【円】をしながらそれらに【陰】を施すのだ。
並みの神経では不可能だ。
しかしおれはこれを努力だけで乗り越えた。
不可能を可能に近づける魔法・・・それが努力なのだ。


さて、【周】をしながら【陰】を施すのはわかるが、【周】をしながら【円】をするのはどうやるのか、と思うかもしれないが、これにはコツがいるができないことはない。

まずは【練】をする。
【練】の幅が2mだとすると(これが俺の【練】の基本の大きさ)、1mはからだの周囲を覆ったままにする。
もう1mはうすーく伸ばし、【円】にする。
ようはオーラの濃度を変えたのだ。
体に近いほどオーラの密度は濃くなる。
体から離れれば離れるほどオーラの密度は薄くなる。

これをしながら、体の近くのオーラで【周】をし、遠くのオーラで鉱山のおっちゃんたちが来ないか見張っていたのだ。

これを師匠に見せた時驚かれた。
いわく「すごく器用」とのこと。
もはやここまで来ると念能力の域らしい。
その言葉を聴いたとき、いやな予感がしたが、【自分を深く知るもの】(ステータスブック)には新しい能力はのっていなかった。
ほっとした。


【成長する獣】チキンビースト)を最後に新しい能力は生まれていない。
【深層願望の泉】は不気味な沈黙を保っていた。


最後に宝石に神字を刻むことに成功した。
神字を刻む時、宝石が小さい場合、宝石一粒一粒に文字を刻んでいく必要がある。
その宝石を今度は指輪や腕輪にくっつけることで神字の効果が発動するのだ。

記念すべき作品一号の指輪は、別れ際にリリスにあげた。
刻まれた神字は“健康”と“幸運”だ。
神字は刻まれた範囲が多いほど効果が低くなるのだが、“健康”と“幸運”程度なら十分お守り代わりとして通用するだろう。
おれはおれで自分用に“オーラの回復促進”と“成長促進”の念字を刻んだ腕輪をしている。
“オーラの回復促進”は効果が抜群だった。
なんせ4時間も【絶】で寝ればオーラが満タンまで回復しているのだ。
“成長促進”のほうはまだ効果が現れていないが、長期的な目で見れば必ず効果がでるだろう。


以上がおれのこの一年間の成果だ。

ここで二年間ウィングさんと一歩に修行していく。

(必ず強くなって見せる・・・!)

リュートは燃えていた。




あとがき
これから第一章に入ります。
いわばいままでのはプロローグみたいなモンですね。
その割には長くなってしまいましたがw
ほんとは5~6話でプロローグは終わるはずだったのですが・・・。

次回はビスケのところでどんな修行をしていたのかをざっと流してから本格的にウィング編にはいって生きたいと思います。
主人公にウィングさんは大きな影響を与える存在にするつもりでいますが、うまく書ききれるかどうか自信がありません。

どうか暖かい目で見てくれるとうれしいな・・と思います。


Mrさま、00uturoさま、念能力の提供ありがとうございます。

Mrさま
変化形【闇蛍】(サンサン・ライト)
いいですねwうざいですw
敵に会ったらうざい能力ストックに加えさせてもらいます。
変化系なら主人公が見えなくなってもルイズが後を終えますからね。
ルイズは変化系の攻撃を一切無効化させる気でいますから。

機会があれば使いたいです。


00uturoさま
【過保護な保護者】(シスコンストーカー)
なんという・・・ネタ能力w
本編とは関係のないパラレルネタとしていつか出してみようかなw

機会があれば短編とともに使いたいと思います。



ところで現在作者はウィングさんの念能力を募集しています。
強化系に必殺技はいらない、纏と練を極めればよい。と原作ウィングさんも言っているくらいなんで必要ないかもしれませんが、ウィングさんらしい念能力を思いついた方がいらっしゃったら採用したいと思っています。



[7570] 特質系の憂鬱 17
Name: 足跡◆b409a658 ID:c9f7f368
Date: 2009/04/01 00:37
ビスケ宅での修行は大体が原作G.I編の修行と同じだった。特筆すべきことは各系統の鍛え方が明らかになったことだろうか。
強化系 石を【周】で覆い、砕く。1000個が目標。シャベルでの穴掘りも有効。

変化系 指先でオーラを文字に変える。当然高度になればなるほど長文になる。
刃に変えるなどの行為も威力を追及しなければメモリは使わないので訓練に有効。

放出系 指先からオーラを浮かせ、遠くのいわに当てる。その次の段階だと体を放出系のオーラで浮かせる訓練になる。

操作系 にごった水(塩水、コーヒー、紅茶など)を水とそれ以外に分けたりする。最初は塩水から。次に紅茶と徐々に高度に。最終的には毒すら分けられるようになる。

具現化系 具現化したいものをイメージする。具現化系に近くない系統はイメージだけでよいが、近い系統は実際に具現化し、それを具現化させ続けることでより高いレベルに具現化系を高めることができる。

特質系 詳しいことはわかっていない。おそらく自身の能力を使うことで高められるだろう、ということは推測されている。


以上が各系統の鍛え方だ。

特質系の鍛え方がわからない、ということでがっくりと来たが、わからないものはしょうがない、とあきらめることにした。
鍛えたい系統の周りの系統を鍛えることでその系統は成長しやすいと、聞いたので、特質系の能力を鍛えるため具現化系、操作系の能力を鍛えることにした。

修行を20回だとすると、特質系10回、操作・具現化系5回、変化・放出2回、強化1回
という具合がベストなのだが、特質系の鍛え方がわからない以上、操作・具現化系8回、変化・放出系4回、強化1回。という割合になる。
それに特質系の鍛え方が使うことならおれは学習系の能力とルイズで毎日使っていることになる。

そしておれはルイズを作り出してからずっと出しぱなしにしているが、これは具現化系の訓練になっていたらしい。
しかし、ルイズは自動型なので操作系の訓練にはなっていなかったようだ。
仕方がないから具現化系の分の訓練も操作系にまわすことにした。


おれとウィングさんは訓練を通して徐々に仲良くなっていった。
同じ地獄にいるもの同士、シンパシーが芽生えたのだ。

ウィングさんは当初、おれとの差にふてくされるようなしぐさを見せていたのだが、やがて強化系らしい一途な面を発揮しだし、まじめに訓練に取り組むようになっていった。

いわく「リュートはリュート、おれはおれだ」らしい。
その心意気には素直に感動した。
いつまでもそのままのウィングさんでいてほしい。



        特質系の憂鬱 第一章 第二話 ~翼~



そんな日々を送っているうちに一年が経過した。
自由時間、思い思いの時間を過ごしていたおれたちに師匠の収集がかかった。
リビングに集まると、師匠は切り出した。
「ウィングあんたに課題をあたえるわ。天空闘技場の200階で5勝してきなさい」
「「えぇ!?」」
「やるの?やらないの?」
「そりゃ・・・やれといわれりゃやりますけど・・・」
「それじゃあつべこべ言わずにさっさと支度する!今日中に出発すること。達成するまで帰ってこないでいいわさ」
いきなり厳しいなぁ・・・・天空闘技場は原作を見る限り、たいした使い手はいなさそうではあるが、ウィングさんでも大丈夫なのだろうか?
下手したら帰ってこない・・・などということもありえるのでは?

支度をしに二階に上っていくウィングさんを見送ると、師匠をせめるような目で見た。
すると師匠は
「それじゃアンタにも課題をだすから」
といった。
「課題?おれにもですか?」
「ええ、あんたウィングについていきなさい。ただし、ウィングに知られないようにね。常にウィングを【円】で把握するように心がけること。ただしばれそうなときは【絶】を使っていいわ」
「あんたの【陰】を使った【円】ならウィングのやつなら【凝】でもしないかぎり気づかないでしょ、あの馬鹿結局【凝】習慣づかなかったから・・・。ウィングが5勝したらアンタも帰ってきていいわ、もし5勝できなくても一年たったら帰ってきていいわよ」
「はぁ・・・・わかりました」
これは思ったよりも大変な課題になりそうだな。
ウィングさんの尾行か・・・・。しかもイツまでかかるかわからない。いい修行になりそうだよ・・・まったく。
おれは内心ため息を付くとウィングさんにばれないように支度をするのであった。



ウィングさん(とおれ)は天空闘技場にやってきていた。

ウィングさんは早速闘技場に登録をしにいったようだ。

おれはウィングさんの監視をルイズに頼むと、質屋におれがカッティングした宝石を売りにいった。
宿代を稼ぐためだ。
指輪を三つほど売ると120万ジェニーほどになった。
これでしばらくは生活できるだろう。
一晩3万ジェニーほどのホテルの一室を一ヶ月ほど借りることにした。
ウィングさんを監視するのは昼間の闘技場にいる間だけだ。


おれはルイズと合流すると、ウィングさんをつけ始めた。


ウィングさんは無事50階にいけたようだ。
実力のあるものは一回から一気に50階に行くことができる。
その後は一回勝つごとに10回上れる。

早いとこ200までいってほしいものだ。
おれは【円】を続けながらそう思った。

ちなみにおれの【円】は最高で半径55mほどだ。
これをネフェルピトーのようにアメーバ状にして、ウィングさんの周りだけを包み込むように監視している。
これによって100m近くはなれたところからでも監視を可能にしている。

おれは【円】をウィングさんの活動時間(8時間)中ずっと起動させている。

【日々の鍛錬】が【円】をどれほど成長させるか・・楽しみだ。

夜はほかの念の修行をしているが、時間とオーラの大半を【円】に費やしている以上、いままでほどの成長は見込めないだろう。
【練】は一ヶ月で5分も伸びればいいほうだろう。

【円】の成長するのはいいが、オーラが増えないのは問題だな・・・・。
それに金がなくなったらどうしようか・・・・。

ルイズにドックフードを与えながらため息をついた。




一週間がたった。
180から190の間でもたついていた(まさか金に目がくらんだわけではあるまいな?)ウィングさんが昨日ようやく200回に到達した。

この一週間でおれの【円】半径58mに増えた。

おれのほうの変化はこれぐらいだが、ウィングさんのほうはちょっとした出会いがあった。

天空闘技場への道の途中の花屋の女の子とちょっといい雰囲気なのだ。
天空闘技場に来てからというもの娯楽が一切なく、することといえばウィングさんの監視と修行くらいなものだったおれは、振って沸いてきたこの娯楽・・失礼、ウィング恋物語に夢中だった。

花屋の女の子・・マリンの言動に一喜一憂するウィングさん。
傍から見ていると思わずにやけてしまう光景だった。


さらに2週間後。
おれの【円】は半径65mほどになった。

ウィングさんはマリンに振られた。
どうやら闘技場の高額所得者だったウィングさんに興味があっただけらしかった。
ショックでウィングさんは一回負けた。
現在の勝敗は一勝一敗だ。
本当ならここでふざけるな!と怒りたいところなのだが、落ち込んでいるウィングさんの様子を見ているととてもそんな気になれなかった。
お洒落さんだったウィングさんは髪の毛ボサボサ、シャツはすそが飛び出ていると、原作そっくりになっていたのだ。鋭い目つきも、寝不足のせいか力なく垂れ下がっていた。

ウィングさんはどうやらショックを受けると原作ウィングに近づくようだ。


それにしてもこれからは、ホテルの滞在費をどうしようか。
宝石を売り続けるわけにも行かないし・・・・。
悩んだすえおれは闘技場でたたかうことにした。
200階クラスの人間は190階以下の人間をあまり注目していないのだ。
変装すれば大丈夫だろう、と、闘技場、夜間の部にエントリーすることにした。
闘技場には昼間の部と夜間の部があり、基本二つの部は190階以下では交わることがないため、さらにウィングさんの注目を避けることを狙ったのだ。
そもそもウィングさんは夜は闘技場に行かない。

ホテルに引きこもって修行か失恋のショックを癒している(不貞寝)

おれは180から190階クラスを行き来しながらウィングさんの監視を続けた。



あとがき
今回も投稿念能力へのレスを返したいと思います。
ちなみに闘技場編では念能力をいくらか出す気でいます。

00uturoさま
【感情の力】(フィーリングエンチャート)
う~ん・・・ウィングっぽいw
キルアに【練】を見せた時実はこれをつかってたんだよー、とか?w

【心の領域】(ハートスペース)
こちらはすこし無理ですね・・・。
これがあるならズシはもうチョイ成長早かったと思いますしw
すいません。

Mrさま
【稲妻】(フルチャージ)
なるほど、ジャジャンケンのグーみたいな技ですね。
一対一の闘技場では有効かも。

ジョンさま
【男は黙って背中で語れ】(ダンディズム)
闘技場は一対一なので守る人がいないです・・・。
もしウィングさんの能力にしても使うシーンがなさそうですね・・すいません。

たしかにウィングっぽい能力なんですけどねw
舞台が闘技場じゃなければ使えたと思うのですが・・・すいません。

Kadukiさま
【もう一人の自分】(スイッチ)
ウィングさんは過去だと好戦的な性格なので、設定を生かしきれない可能性がでてきてしまいます。
アイディアは面白いとおもうのでいずれ機会があれば出したいと思います。

3さま
【霊光弾】
こ・・・これはw
正直作者も【霊丸】とか出したいんですけど、幽白は反則かな?と思い自重したのですが・・・。
まぁ・・候補のひとつに入れさせてもらいますw

樹海さま
特質系【繰り手の鏡像/スーパー・マリオ】
とっても操作系よりの特質系だと思うのですが・・・w
一応ストックに入れようとおもいます。
でも具現化したのがあんまり多いとグダグダになってしまうのが怖いので、生き物っぽい能力はルイズだけにしたいと思います。
敵にもしかしたら使うかも・・・・?


特質系【光の運び手/ライト・ブリンガー】
こちらは主人公に使わせることができそうですね。
昼間限定の能力か・・・。
光源って炎とかでもいいのでしょうか?
それならクルタの人たちがクラピカを隠した念能力にしようかとも思うのですが・・・。



以上で能力へのレスを終わります。
みなさま、能力のご提供ありがとうございました。




[7570] 特質系の憂鬱 18
Name: 足跡◆b409a658 ID:c9f7f368
Date: 2009/03/31 02:03
今日はウィングさんの3回戦目、普段ならあまりに低レベルな戦いに、退屈するところなのだが、今日はすこし違った。

ウィングさんが失恋から立ち直った三日後、おれが闘技場に登録してから一週間後。
ウィングさんの次の試合が決まった。
相手はレイ=スカーレル。
勝率は六勝二敗。
なかなかの好成績だ。
戦闘力からしてウィングさんの二倍はあるだろうか。
おれは
(こりゃウィングさんの負けだな。堅の練度が違いすぎる。おまけにあいては凝が習慣づいてるみたいだし。ウィングさんは圧倒的に格下だな。せめて死なないことを祈ろう)
と失礼なことを考えていた。

ところがどっこい、ふたを開けてみるとウィングさんは思わぬ実力を発揮したのだ。



      特質系の憂鬱 第一章 第三話 ~翼~



レイの具現化した黄金色の大鎚がウィングに迫る。
ウィングはそれを避け、レイのがら空きのわき腹にボディーブローを叩き込む。
しかしレイはそれを鎚の柄で受け止め、ウィングのどてっぱらに前蹴りを叩き込んだ。
3mは軽く吹き飛ぶウィング。
しかし、休むまもなく横に飛ぶ。
レイが大槌を振りかぶってきていたからだ。
空ぶった大槌は闘技場のリングを砕・・・・・・かなかった。
拍子抜けするウィング。
(なんだ・・・・たいした威力はないみてぇだな、相手は具現化系、攻撃力はあんまり高くないってことか)
にやりと笑い、今度はこちらからだ!と突っ込むウィング。
肉薄し、ラッシュを叩き込む!
しかし、レイはそれをやはり柄、あるいは流を織り交ぜた堅で防いでいく。
ウィングが一瞬スキを見せた時、レイが反撃に出た。
コンパクトに柄を持ち替え、ウィングに振りかぶるレイ。
それをウィングは堅で防ごうとした。
ウィングの見立てではこの鎚は見た目ほどの威力はなく、これで十分防げる見込みであった・・・・が。
レイの大槌はウィングの腕をガードごとへし折り、アバラを砕いた。
「がぁっっっっっ・・・・・っ!!!」
吹き飛ぶウィング。
5~6m吹き飛ばされるとそのまま動かなくなった。
「ク・・・・クリティカルヒーット!!レイ選手の大槌がウィング氏を直!撃―!これはウィング氏、戦闘続行は厳しいかぁ!?」
「ワン・ツー・スリー!・・・」
「おれの【黄金の大槌】(ゴルディオン・ハンマー)はダメージを与える対象を選ぶことができる。床を砕かなかったくらいでおれの大槌を甘く見た時点で、お前の敗北は決定していたんだよ。終わりだ、審判」
「シックス・セブン・エイト!」
カウントを続ける審判。
「く・・・ま、てよ・・・」
しかしそこでウィングは立ち上がった。
「ほぉ・・・?」
「おーっと!ウィング選手立ち上がりました!試合続行です!しかしいまのダメージは大きいかぁ!?」
誰からどう見てもウィングは満身創痍。
戦闘続行は不可能。これはただの悪あがき・・・そう見えた。
「ふん、見苦しいな。おれの【黄金の大槌】を食らって立ち上がったのは見事だが・・・引き際を間違えると死ぬぞ・・・?」
「は・・だれが・・・!」
しかし、ウィングの瞳には以前力がともっており、その目力だけは戦闘続行を確信させるに十分なものだった。
しかしここまでくればいかにウィング氏があがこうともレイの勝利は揺るがない。
それが普通の勝負だ。・・・が。
これは絶対などない念の勝負。
ウィングがいまだ固有の念能力を使っていない以上勝負はどう転ぶかわからない。
審判はそう判断し、戦闘続行を告げた。
「お・・おぉぉぉぉぉぉ!」
ウィングが力む。
ウィングのオーラが大きく力強くなり、筋肉が引き絞られていく。
ウィングの念能力が発現しようとしていた。
「なに!?」
ウィングが一瞬でレイの懐にもぐりこむ。
それはどう考えても満身創痍の体で出せる速度ではなかった。
しかも先ほどまでのウィングよりも早いのだ。
顕在オーラも約二倍になっており、レイもガードが間に合わない。
ウィングがアッパーを叩き込む。
レイは脳が揺さぶられ、念のコントロールができなくなり、【黄金の大槌】の具現化を続けることができなくなった。
【黄金の大槌】が消滅する。
「オラオラオラオラオラオラオラオラ!」
ウィングがラッシュを叩き込む。
脳震盪を起こしているレイではガードすることができない。
かろうじて纏はまとっているようだが堅はほどけていた。
そんな状態ではいまのウィングの猛攻撃は防げるはずもなく、ウィングの一撃ごとに腕が砕け、アバラを粉砕され、頭蓋骨にヒビが入った。
「オラァ!」
これで最後といわんばかりにウィングが正拳突きを叩き込むとレイの体は面白いように吹き飛び、場外に落ちた。

・ ・・・・・・・シーン
会場が沈黙に包まれていた。
皆、まさかの逆転劇に狐につままれたような顔をしていた。
「・・・ま、まさかのドン!デン!返しーーーーーーーー!大ダメージを負っていたウィング選手が神速のラッシュを決め、レイ選手をマットに沈めたぁぁぁ!!!」
「ウィング選手の文句のないK.O勝ちです!皆様惜しみない拍手を!!!」
『お・・・おおおおぉぉぉぉおおおお!!!!!』
会場が歓声に揺れた。
会場にウィングコールが響き渡り、心地よい騒音の中でウィングは意識を手放した。




おれは目の前の出来事が信じられなかった。
(なんだあれは・・・あれが本当にウィングか?)
このウィングの逆転劇はリュートの心に深く深く刻まれることになる。

このウィングの逆転劇は後に、主人公の念能力【深層願望の泉】に深い影響力を与えることになる。
そのことをまだリュートは知らない。



後日、リュートはウィングの見舞いに来ていた。
もちろん姿は見せずに【円】で状態を確認するだけだ。
噂によると、ウィングは全身を骨折しており、うち半分は〝疲労骨折〟だそうだ。
筋肉の断裂などもかなり酷いらしく、全治10ヶ月、との診察を受けた。
・ ・・が、まぁ強化系の回復力と絶があればはやくて4ヶ月、遅くて6ヶ月で退院できるだろうとおれは踏んでいた。

おれはあの試合のあとウィングを密かに尊敬していた。
念能力者の戦いは実力だけで決まるものではなく、状況や、念能力によっていくらでも覆させることができるということを証明してくれたからだ。

ウィングの病室の前で【円】をする。
すると中の会話が聞こえてきて、さらに中の様子も手に取るようにわかった。


「すごかったです!わたし感激しちゃいました!ウィングさん!サインくれませんか!」
「えっと・・・キミは?」
「あ・・すいません、わたし一人で興奮しちゃって・・・。あの私ミアっていいます。ウィングさんの闘うところ見てあなたのファンになりました!」
「おれの!?」
「はい!人間ってあきらめなればどんな逆境からだって立ち直れるんだってウィングさんの戦いからわかったんです!」
「そ、そっか・・・」
ウィングの顔はすでに真っ赤に染まっていた。
それもそうだろう、ミアの容姿はいかにも薄幸の美少女という感じの清楚な少女で、ぶっちゃけウィングの好みだったからだ。(マリンも似たようなタイプだった)
「あ・・すいません。怪我人の前でこんなにはしゃいじゃって・・・」
「い、いやいや!こんなの怪我のうちに入らないから!いやホント!」
「そうですか・・・よかった。あの・・・またきていいですか?」
「も、もちろん!!毎日だって来てよ!」
「ほんとですか?ありがとうございます!それじゃあしたもお見舞いに来ますね!」



・ ・・・・・・・どうやらウィングさんの新しい恋始まったようだった。



あとがき
なんかウィングのほうが主人公みたいになってきちゃったなw
今回レイにはZEROさまの【黄金の大槌】(ゴルディオン・ハンマー)を使わせていただきました。
すいません、こんなかませ犬に使わせちゃって。でもホントにぴったりな能力だったんでつい・・・w
ウィングにはタナチュウさまの努力の結晶/パーフェクトポテンシャルを使わせていただきました。
今後の伏線ようにも物語の展開的にも最適の能力だったのでフィーリング的に採用してしまいました。
能力のご提供ありがとうございました。

それでは能力へのレスをはじめたいと思います。
くろくろさま
【加速する時間】クロックアップ
みんな同じようなことは一度は思いつくんだなぁw
能力がかぶっているのがこの感想の中でもいくつも出ているので、出す場合はそのなかで一番完成度の高いもの・・あるいはすべてを適当に混ぜて使いたいと思います。

黒猫さま
【黒猫が通る/BadEnd】メモリー5
1. 死亡フラグが立ちやすくなるの理由で主人公には仕えませんねw
すいませんw死亡率が高くなる能力を【深層願望の泉】が作るわけがない・・・ということでw
ラブコメ的には面白い能力なんですけどねw
まさかのキキョウルートとかw
シルバからの寝取りが死亡フラグですw

ピー太郎さま
なんというリトルバスターズ・・・!
この一言に尽きますねw
ちょっと本編で使うのは無理かとw

Nさま
これ・・・実は似たような能力がおれの能力ストックの中にあるんですよ・・・没コーナーに・・。
【生命栄養】(エナジードリンク)
効果はほぼ一緒です。
メモリの無駄遣いになる可能性が高いので没にしました。
かわりにオーラの回復力が高くなる伏線を何個か用意してたんですけど・・・。
というわけで本編では使えそうにないです・・すいません。

タナチュウさま
今回ウィングの能力に採用させていただきました。
想定されたスペックを描ききれたかどうかはわかりませんが、楽しんでいただけたら幸いと思っています。

樹海さま
【光の運び手】
採用です。
クルタ編で使いたいと思います。
【繰り手の鏡像】
気が向けば使いたいな・・と思いますw


koさま
らっきょで変身する例のヒーローですね?
いま「バクマン」という漫画の主人公の叔父がこの漫画をモデルとする漫画を描いていたって知ってました?

それはともかく念能力についてですが・・・ちょっと本編の作風にあわなさそうなんで出せそうにないっす・・・。
すいません。




[7570] 特質系の憂鬱 19
Name: 足跡◆b409a658 ID:c9f7f368
Date: 2009/04/02 22:38
ウィングさんが奇跡の大逆転を決めた日から一週間後。
おれは190階にいた。

ウィングさんにばれないよう、仮面と黒いフードつきのマントを被っているのだが、登録の際に書いた6歳という年齢と、いかにもな怪しい風貌はかなりの注目を集めた。
天空闘技場は注目されればされるほど、ファイトマネーが上がる。

ファイトマネーが上がる基準は3つ。
1、 戦っているクラス
2、 注目を集められるキャラか。
3、 戦闘技術
の3つだ。

1はもちろん前提条件だが、2と3で付く評価でファイトマネーは雲泥の差だ。
おれが180階で勝つと大体1億3000万から一億6000万くらいだが、ウィングさんは大体8000万前後だった。

2で評価される基準は、大まかに分けると4つ。
年齢、容姿、性別、ファッションセンスだ。
美人で、和服を着た17歳の女性がおれと同じくらいのファイトマネーだった。

3の戦闘技術は、読んで字の通り、戦闘を評価される。
個人の長所をどれほど生かした戦闘ができるか。
また、短所をカバーできる戦闘ができるのか。
さらには、相手の長所をつぶし、相手の短所を攻める戦いができるかの戦略性も評価される。

おれは190階以下では、念を使わないよう【纏】を纏わないよう、己の肉体のみで戦っていた。
今のおれは成人男性の3倍近い筋力が普通にあるのだが、あえて小柄な肉体を生かしたスピード重視の戦い方をしていた。
いまのおれの闘技場の評価は。
「スピードと技術はあるのだが、一撃一撃が軽く、耐久値の低い選手」
といったところだ。

もちろん攻撃が軽いのは手加減しているからで、耐久値が低いといわれてるのは、190階でまけたい時に一撃食らったら場外に吹き飛び、そのまま意識が朦朧としている振りをして、テンカウントをやり過ごし、180階に下りる・・・・という行為を繰り返しているからだった。

190階でまける。
翌日180階で勝つ。
190階で負ける。
というのを繰り返していると、ウィングさんが入院してから8日後、ウィングさんから電話がかかってきた。

「私メリーさん、いまあなたの後ろにいるの」
「ッッッ!?」
ついにおれが闘技場にいるのがばれたか!!!と後ろを向くとそこには誰もいなかった。
「ハハハハ、どうよ?ビビった?」
「・・・・ふぅ。驚かせないでくださいよ、ウィングさん」
「ハハハ、ゴメンゴメン。ちょっといまおれテンション高くてさぁ」
それはそうだろう、毎日かわいい女の子に看病されてたらおれだってテンション高くなる。
「そうですか。それで?なんのようですか?」
「そうそう!おれついに念能力発現したんだよ!」
(知ってるよ、その場に居たんだから)
「昨日おれのファンの子に一週間前の試合のビデオ見せてもらったんだけどさ、そしたらどうも念能力使ってたみたいなんだよね、おれ」
(は?いまさら気づいたのかこの人は・・・)
「へぇ?良かったじゃないですか」
「おうよ!それでさひとつ聞きたいことがあるんだけどさ」
「なんですか?」
「おれの念能力なんて名前にしたらいい?」
「・・・・・・・・知りませんよ。そんなこと」
(知るか!!!!)
よっぽどそういってやりたいのを抑えると、ようやくそれだけ言った。
「ま、それもそうだよな、ハハハ」
「・・・・・もう切りますよ?」
おれがケータイの電源を切ろうとした時、

「つれねぇなぁ・・、・・・そういえばお前、天空闘技場に来てたりしないよな?」

そんなことをウィングさんが言ってきた。



      特質系の憂鬱 第一章 第四話 ~翼~



「・・・・・・・そんなわけないじゃないですか。」
「そうだよな・・・。リュートのほうがクレイより強いし。」
クレイとはおれの選手名だ。
プライベート情報の流出を防ぐため、偽名で登録する選手は結構多い
「・・・・・そんなことより、早く帰ってきてくださいよ。いつまでも師匠の相手を一人でやってたら身が持ちません」
「おぅ。悪かったな。いや、おれのことを心配して様子を見に来てくれてんじゃねぇかとおもったんだよ。悪かったな、長々と電話しちまって」
「・・・・心配はしてます。体には気をつけてください」
「おぉ!またな!」
プツっ。
そしてウィングさんとの会話は終了した。
おれはしばらく無言でケータイを見下ろすと、
「・・・・・・あ~~~、焦ったーーーー!!!」
と安堵の息を吐いた。
「何気なく聞いて来るんだもんなぁ、あの人は・・・」
内心かなり焦っていたおれは、いまからでもクレイをやめるべきか真剣に検討し始めた。
そして
(・・続けよう。このタイミングでやめたらクレイはリュートだと教えるようなものだ。)

幸い、リュートとクレイの戦い方はかなり違う。
リュートは欠点を少なくし、これといって長所のない万能型の戦闘スタイルだが、クレイはスピードに重点を置いた特化型のスタイルだ。

(クレイがおれに唯一匹敵するのはスピードくらいなものだし、戦闘スタイルが違う以上、これ以上ウィングさんが疑いを深めることはないだろう・・・と信じたい)



それから2ヶ月がたった。
おれの総資産は46億にも達した。
(別にここには金稼ぎにきたわけじゃないんだけどなぁ・・・)
などとおもうのだが、通帳に並ぶ大量の0を見ると自分でも説得力がないな・・・・。とおもうリュートであった。

それはともかく、この2ヶ月で能力が更新された。新しく追加された能力は【発芽する才能】(ギフト)だ。
ウィングさんの大逆転劇の翌月更新された。
ウィングさんの大逆転劇の翌月更新されたのだから戦闘系の能力でだと思ったのだがバリバリのサポート系能力だった。


P8
【発芽する才能】(ギフト) 特質系 使用メモリ5

《能力》
1、念によって植物の種のようなものを創る
2、創った種に覚えさせたい知識や動作等について考えながらその知識や動作等の名称を念字で刻む
3、神字を刻んだ種を他者に服用させる
4、適正があれば習得度が早くなる(1.1~3.0倍)
5、この種の効果を受け適正があったものは能力者に対して軽い強制力が働く
 (強制力といってもその人物ができる範囲でリスクの少ないことにしか働かない)
 例
 死のリスク→×
 戦闘の場合(相手が対象者より強い)→×
 戦闘の場合(相手が対象者より弱い)→○
 全財産→×
 情報提供→○
 財布の中のお金→○
6、強制力が働くのは種の適正があった回数分のみ

《制約》
1、一ヶ月に一粒だけしか創れない
 (創った場合は強制的に絶が1日続く)
2、神字を刻む際その知識や動作等について専門書程度は詳しくなければならない
 (知らない知識や動作等の名称を刻んだ場合刻まれた種は消える)
3、1つ創るのには全オーラの内5%を必ず消費する
 (消費したオーラは普通に回復する)
4、細かい分類で刻んだ方が効果が高い
 例
 念と刻む→1.1倍
 纏と刻む→2.0倍

(誰かに借りを作らせるには最適だが・・・・さし当たっては意味がない能力だな、【深層願望の泉】はなぜこんな能力を・・・?)


おれは早速【発芽する才能】(ギフト)で【纏】の種をつくってみた。
できた種は青色だった。
予想よりもきれいなその種はまるで宝石のようで、じっと眺めていたらルイズがパクリと、種を食おうとしてきた。
「う・・うぉおぉ!?ま、待てルイズ!これは餌じゃない!落ち着け!」
「くぅん・・・・」
(ア・・焦ったー。まさかルイズが食おうとして来るとは・・・油断もすきもないな)
どうやらルイズは宝石=餌だと認識しているようだった。
そのうちよそ様の宝石を勝手に食わないか心配になった。



【自分を深く知るもの】(ステータスブック)を閲覧した翌月。
おれははじめて190階で女の人と戦った。
その女性は以前も見たことのある和服の美人で、180~190階における人気をおれと二分している人でもあった。
今回の試合でいままで180~190階の間をもたついていた人気選手のどちらかが200階に上がるのは確実。
観客席のチケットはすぐさま売り切れ、200階クラス並みの注目度であった。
もちろんおれは200階に上がる気などさらさらなく、適当に負ける来満々であった。


「さぁ~ていよいよ、190階最注目の戦いが始まります!
黒衣の幼児クレイ選手か!それとも和服のナデシコ選手か!いったい勝利の栄冠を手にするのはどちらなのかー!」
(ナデシコ・・・・撫子か。大和撫子・・・。偽名だな)
「はじめましてクレイ君」
何度と考えていたら相手が話し掛けてきた。
「私は今日君を倒し200階クラスに上がるわ。悪くおもわないでね?」
(どうぞ、どうぞ。200階にあがってください)
などとおれがおもっていると、試合開始のゴングがなった。


試合は終始、おれの有利に進んだが(おれがスピードタイプで、ナデシコ選手がパワータイプだったため)、最後にナデシコ選手の渾身の正拳突きをくらい(もちろんわざとだ。このままでは勝ってしまいそうだったからだ)おれが15mほど吹き飛ばされて、場外に落ち定番のテンカウント負けとなった。
観客は善戦(そう見える)おれと、勝者のナデシコ選手に惜しみない拍手を送った。
吹き飛ぶ最中、こちらを見るナデシコ選手の青ざめっぷりが印象的だった。
試合終了後、選手控え室でおれが体を休めていると、ナデシコ選手が話しかけてきた。

「ごめんね?さっきはやりすぎちゃったかも・・・。でもクレイ君が強すぎたせいで手加減ができなかったの・・・。大丈夫だった?」
普通、戦いが終わったあと、相手選手に話しかけてくることはまず、ない。
勝者が敗者に声を掛けた場合、自分がそう意図せずともいやみになってします場合が多いからだ。
しかし今回はおれが6歳児だったこと、耐久値の低い相手を15mも吹き飛ばしてしまったこと、それらがナデシコ選手の罪悪感をあおり、おれに謝りに来るという行為につながったのだろう。
「いえ、だいじょうぶです。200階クラス進出、おめでとうございます。」
「あ、うん。ありがと。ね?これからすこし話さない?」
「え?」
「いやならしょうがないんだけど・・・どうかな?」
そういうナデシコさんはかわいらしく、顔をかしげ、上目遣いに聞いてきた。
おれは美人のお願いを断れるほど甲斐性なしではないので、快く了承した。


そしていまおれはナデシコ選手の部屋にいる。
ナデシコ選手の本名はカオル=リンドウというらしく、やはりというかなんというかジャポンの出身らしい。
話してみるとカオルさんはかなりいい人だった。
おれはだんだんこの人が200階で洗礼を受けるのがかわいそうになり、いけないとおもいつつも聞いてしまった・
「あの、本当に200階にあがるきですか?」
「ん?どういうことかな?」
「いえ、ただ200階クラスに始めて上がった人は洗礼というものを受け、高確率で死、また、生き残っても五体不満足になる場合が多いそうです」
「・・・もちろんアタシも噂には知ってる。でも私は目的があるからここでやめるわけにはいかないの」
「目的?」
「うん「強くなる」こと、それがあたしの目的」
「!」
「私はね、誰よりも強くなりたいの。だからここでとまるわけには絶対にいかない」
おれはもう我慢することができなかった・
「あの・・念って知ってますか?」





あとがき


PCのバッテリーが燃えた。

うちのバイオのノーパソのバッテリーが充電中に燃えた。
うちの唯一にPCなのでこれからは漫画喫茶からの更新になるとおもいます。

それでは今回はこれで。


ちなみにいまは漫画喫茶です。

【無自覚なる支援者】を削除しました。考案なさってくださった00uturo
さまには大変申し訳ない気持ちでいっぱいでございます。
今後はこのようなことがないよう、気をつけたいと思います。



[7570] 特質系の憂鬱 20
Name: 足跡◆b409a658 ID:a721d6f4
Date: 2009/04/03 16:34


「あの・・念って知ってますか?」

言ってからしまったと思った。

念は秘匿されるべきものだからだ。

だが、カオルさんはやがて200階クラスで知ることになるだろう。

多大な代償とともに念を得ることになる・・・運がよければだが。

ならばむしろここでおれが念を教えてしまっても何も変わらないのでは・・・?

むしろ洗礼を受けて、性格がゆがんで念を覚えてしまったほうが害悪かもしれない。

おれは覚悟を決めた。

「念?」

「ええ、そのようだとご存じないようですね?」

「うん、どういうものなのかな?」

「念とは生体エネルギーを操作するする技術のことです。

念の存在、それが190階までと200階を分ける壁なんです」

天空闘技場には二つの壁がある。

ひとつは1階から100階を分ける実力の壁。

もうひとつが190階以下と200階を分ける念の壁だ。

「念を習得するには大きく分けて二つの方法があります。

ひとつは瞑想などによりゆっくり起こす方法。

もうひとつが全身の精孔を無理明けこじ開ける方法です。」

そこでおれはいったん言葉を区切り、カオルさんの様子を伺う。

カオルさんはこちらの話を真剣にきいている。

おれは話を続けることにした。

「前者の方法はいわゆる正統派です。

こちらの方法は体に負担を掛けることなく、また習得後オーラの存在を知覚しやすいため、基本技の習得が早くなります。」

「後者の方法はいわば裏技です。」

「裏技?」

「ええ、無理やりこじ開けるわけですから体に相当の負担がかかります。

悪意あるものがやれば死に至るケースもあります。

200階クラスにはじめて上がった選手が大怪我を負い、選手生命をたたれる場合が多いのも、洗礼と呼ばれる念攻撃を受けるためです。

また悪意ある攻撃を受け運良く生き残った場合も全身の精孔が開かれているため、傷を癒すほどの生命力が残らないため死に至る場合もあります。

さらに言えば、念による攻撃は、念でしか防げないので、肉体に大ダメージを負い、五体不満足になる場合も多い。

むしろ五体満足で居られるケースのほうが少ないくらいだ。

無事なのは最初から念を覚えて上がったものか、運良く必要以上に人を傷つけない人にあたった人ぐらいですね」

そこでおれはふぅ・・・と一息つき、カオルさんの様子を見た。

カオルさんは何かを考え込んでいるようだった。

おれは話を続けた。

「カオルさん、おれはあなたには200階クラスには上がってほしくありません。

すこししか話していないが、あなたが誠実でやさしい人だというくらいはわかります。

おれはあなたに死んでほしくないんですよ」

そこでおれは話をやめた。

ここから先、カオルさんがどういう結論を出すのかはカオルさん次第だ。

考え込んでいたようだったカオルさんは顔をあげるとこちらを見ていった。

「クレイ君は念を使えるの?」

「もちろんです」

でなければこんな話はできない。

「じゃぁ、いま私の精孔を開いてほしい」

「お断りします」

「・・・・・・・・・・なぜ?」

「おれの話を聞いていましたか?

裏技を使った場合、悪意あるものがやれば死に至るケースもあるんですよ?」

「でもキミは信用できる」

「こんな仮面をかぶった黒マントの不審者名幼児を信用すると?」

「仮面から覗くキミの瞳はここでであった誰よりも誠実そうな輝きをしている。

キミ以外で、こんなことは頼める人は居ないと思う」

「・・・・無理やり精孔を開いた場合、すべてのオーラを出し切り、衰弱死する場合もあります。

ゆっくり起こす方法ではいけないのですか?

才能にもよりますが、カオルさんなら半年ほどで習得できると思いますよ?」

「私は一度200階クラスでのエントリーを消している。

上がった時にちょっと家のほうでごたごたがあってね。

今回しかチャンスはないんだよ」

「くどいようですが、衰弱しする場合もあります。


それでもいまここでおれに開いてほしいのですか?」

「それでもいまキミのここで開いてほしい。

君が開いてくれないならしょうがない、おとなしく洗礼を受けることにするわ」

「・・・まさかとは思うのですが、それは脅迫ですか?」

「なんのことかな?」

そういい、カオルさんはいたずらっぽく笑った。

「・・まさか自分を人質にするとはね」

「これもこれもクレイ君が信用に足る人物だからこそできる芸当だよ」

おれはあきれながら仮面のなかで小さく笑った。

(完全におれの負けだな、おれの性格は読まれつくしている)

おれは仮面とフードを取りながら言った。

「リュートです」

「え?」

「師匠の名も知らないのもおかしな話でしょう?

おれはリュート=スフィールといいます。

これからよろしく、カオルさん」

「ええ!よろしく!リュート先生」

そういったときのカオルさんの笑顔はまるで久しく見なかった向日葵ようだった。





  特質系の憂鬱 第一章 ~翼~ 第五話




おれはまずカオルさんに「纏」の種を飲ませた。

「これは?」

「これはおれが念能力で作り出した種です

おれは念能力でものの習得率を高めることのできる種をつくり出すことができるんですよ」

「念ってそんなこともできるんだ・・・なんか魔法みたいだね・・・」

「あぁ・・たしかに念能力の中には魔法みたいなのもありますね。

というか魔法使いの元になったのが念能力者なんじゃないかとおれはおもってますね。

・ ・まそれはともかく、これからカオルさんの全身の精孔を開かせていただくわけですが、その後、カオルさんをおれのオーラで包み込ませていただきます。

そうすることで擬似的な【纏】の状態を再現します。

カオルさんがまず始めることは、その感覚を覚えることです。

わかりましたね?」

「ええ、でもその前に【纏】って?」

「あぁ・・そういえばいってませんでしたね。

【纏】は念の初歩にして奥義です。

すべての念の応用には【纏】を使うのでかならずマスターしてくださいね?」


「わかったわ」

「あぁ・・・それと試合はおれが許可するまでしないでください。

最悪死にますので・・・」

「試合に出るまでどのくらくらいかかりそうかな?」

「そうですね・・カオルの才能と努力にもよりますが・・・試合で死なないレベルになるには二ヶ月か三ヶ月もあれば十分でしょう。」

「わかったわ、準備期間が3ヶ月だからアタシもがんばらないとね。」

「それでははじめます。服を脱いで背中をこちらに向けてください」

「え!?」

「そのほうがやりやすいんです、・・・そんなに赤くならないでください。

こっちまで恥ずかしくなるじゃないですか」

「えっと我が家の家訓に、はじめて肌を自らの意思で見せたとのがたに生涯尽くす様に・・・ってのがあるんだけど・・・、責任取ってくれる?」

「は?はぁ!?・・・・・何の冗談ですか?」

「いや、ホントホント」

「・・・さすがに責任は取れないので、仕方ないです。

服の上からやります」

「そっか・・・さすがに11歳差は厳しいものがあったからね。

リュート君が15歳くらいになってから際チャレンジするよ。」

「・・・・・それでははじめます」

「いつでもいいわよ!」


おれはフルパワーで【練】をするとカオルさんの背中に手を当て、威力のないオーラの塊のようなものを流し込んだ。


ドン!!

威力はないはずなのだが、カオルさんは何かに背中を押されたかのようにつんのめる。

「わっ!?なのこれ!?なんかもやもや見たいのがたくさんでてるよ!」

「目の精孔も開かれていますからね。オーラが見えるでしょう?そのもやもやがオーラです。

それではこれからおれのオーラで蓋をします。

その感覚を覚えてください。」

おれはカオルさんの体を【周】で包み込んだ。

「・・・・なんかあったかい・・・安心する」

「この感覚は、かなり【纏】の感覚に近いはずです。

カオルさんには【発芽する才能】を使ってますからね。

かなり【纏】を習得しやす状態になってると思います。

がんばって覚えてください」

「うん!」





5時間後おれはいったん【周】を解いてみることにした。

ちなみにおの5時間なにをしていたかと言うと、おれは念の基礎知識について教えていた。

【纏】【練】【絶】【発】の四大行、そして心の修行である【燃】の事。

念系統や水見式について。

念の応用技には触れなかったが、雑談交じりだったせいか、あっというまに5時間がたってしまっていた。

おれが【周】を解くと、カオルさんのオーラは天に立ち上り始めた。

「先ほどのまでの感覚を思い出してください」

「あせらずゆっくり、自然体が一番です」

「自分のオーラが体の周りを覆ってるイメージです」

いくつかアドバイスをするとカオルさんは【纏】を習得した。



「やった!できたわ!」

「さすがです」

(カオルさんにどれほどの才能があるか不安だったから安全に安全を重ねたわけだが、何とかなったみたいだな)

「・・・すいません。

少し疲れました。

4時間ほど仮眠を取りたいのですが、よろしいですか?」

「あ、うん。考えてみればリュート君は5時間もオーラを出しっぱなしだったんだよね。ごめんね?」

(実際には昼間も八時間オーラうを出しっぱなしだったわけだが・・・)

「ええ、さすがに少し疲れましたね。

4時間も寝れば回復すると思うのですが・・・。

カオルさんはこの後どうしますか?」

「私もちょっと疲れたかな。

シャワーを浴びた後休もうと思う」

「そうですか。

それでは本格的な訓練は明日からということにしましょう。

昼間は少しやることがあるので、カオルさんの修行を見ることはできませんが、俺がいない間も【纏】と「点」の修行をやっていてくださいね」

「リョ-カイ」

そして俺は4時間ほど仮眠を取った後、部屋に戻りシャワーを浴びてウィングさんの監視にむかったのであった。


ウィングさんの部屋に向かうとすでにミアさんが見舞いにきているようであった。
相変わらずウィングさんにラブな様子のミアさん。

(ウィングさんのどこがいいのだろうか・・・)

と、失礼なことを考えながらも、【円】を続けた。

最初のころはかなり神経を使った【円】もいまでは【凝】と同じくらい自然にできるようになった。

【習得の極意】と【日々の鍛錬】(エブリデイトレーニング) が効いているのだろう。
ちなみに俺の円だが、現在は半径95mほどになった。

一度計算してみたことがあるのだが、俺の円は【日々の鍛錬】(エブリデイトレーニング) の上昇地分しか上昇していなかった。

俺自身の才能では55mが限界だったのだろう。

円を伸ばすには【日々の鍛錬】(エブリデイトレーニング) の上昇地に期待するしかなくなった。

そんなことを考えていると部屋の中で動きがあった。

どうやらミアさんが倒れたようだ。

あわててナースコールを押すウィングさん。

俺は部屋から円をはずさないまま、屋上に出ることにした。

ウィングさんに見つからないようにだ。

ナースがミアさんを緊急治療室に運んでいく。

俺はミアさんとウィングさんの両方に円を伸ばし、様子を探った。

どうやら医者の話をまとめると、ミアさんは先天性の遺伝子疾患を抱えており、心臓に異常が出ていて、このままではあと一年も持たないだろうとのことだった。

ウィングさんはそれを聞いて顔を真っ青にしていた。

本来なら医者の守秘義務の関係で離せない内容なのだが、ミアさんのほうに事前にウィングさんが聞いてきたらこのことを話してほしいと話が通っていたようだった。

1つ このままでは余命一年をきるということ。

2つ 非常に成功の可能性が低い手術ではあるが、手術をすれば助かるということ

3つ しかしその手術をするにも適正のあるドナーが見つからなければ手術自体不可能だということ

ウィングさんは自分に適性がないか調べてくれといったが、検査の結果適性はなかった。

ウィングさんは大分ショックだったらしく、自分の病室で悲痛な表情でうなだれていた。

俺はそんなウィングさんの様子を見ていられず、逃げるように自分の部屋に帰ってきた。

部屋に帰ってきた俺は、ウィングさんのことが頭から離れずにいた。

(ミアさんが死んだらウィングさんはいったいどうなってしまうのだろうか)

この二ヶ月の間でウィングさんとミアさんの仲は急接近していた。

旗から見れば二人は完全に恋人同士だった。

(もし、ミアさんが死ねばウィングさんは立ち直れないかもしれない・・・)

そこまで考え、

(やめよう・・・、ここから先はウィングさんがだすべき答えだ)

深く踏み込むことはやめた。



俺は気を取り直し、カオルさんの修行を見ることにした。

カオルさんの部屋に向かうと、カオルさんは床に正座で座って【纏】をしていた。

「どうですか?【纏】はだいぶ馴染みましたか?」

「あぁ・・・リュート君、来ていたの。

集中していて気づかなかったわ。

ええ、おかげさまで見てのとおり自由自在よ」

そういうとカオルさんは悪戯っぽく笑った。

「そうですか、【纏】は基本なので寝ていても維持できるようにしてくださいね?」

「・・・いきなり厳しい事いうわねえ。

がんばるわ」

「その意気です。

それでは【練】について教えます

もちろん最初はできないと思いますが、俺がいない間も練習しているようにしないと二ヵ月後練もできないようじゃ死にかねないですからね」

「わかったわ」

「そうそう、カオルさんにプレゼントです」

そういうと俺はオーラ回復促進の神字が刻まれた宝石のついた指輪をカオルさんに渡した。

「え・・・?これは?」

「まぁお守りのようなものです。

身に着けているとオーラの回復が早くなるので修行にも最適ですよ」

「・・・ナチュラルに女性に宝石をプレゼントするなんて、リュート君の未来は決まったわね。

女ったらしよ」

「ちょ・・何人聞きの悪い事いってるんですか!?」

「だってねぇ・・・?」

「そんなバカなこといってないで、まじめに練をやってください」

おれは【練】のためのアドバイスを幾つか与えると、自分の修行に取り掛かった。

まずは全力で練をする。

3mほどに広がったオーラの1mほどを円にする

その際円には陰を施す。

そして残りの2mで流の訓練をするのだ。

ただ練の訓練をして時間がたつのを待つのではもったいないのでなるべく戦闘中に近い状態を再現しているわけだが、この方法では約50分ほど、長くて一時間ほどしか維持できない。
これが今のおれの戦闘中の活動時間、というわけなのだろう。

もちろんフルパワーでの戦闘前提で考えているから、もう少し省エネで戦えば長く戦うことができるだろう。



そんなおれの修行風景を練の練習をしながら見ていたカオルさんは、

「すっごいオーラね。うっすらとしか見えないけどこっちにまで威圧感が伝わってくるわ」
と、汗を流しながら言った。

「そうですか?」

「うん、リュート君って念能力者の中でもかなり強いほうなんじゃない?」

「さぁ・・・まだ三人しか戦ったことがないからわかりませんね。

ただこの天空闘技場の念能力者との戦いでは負ける気がしませんね。

でも何が起こるかわからないのが念能力者同士の戦いなので、油断はできないですけどね」

「油断ができないのはどんな戦いでも同じだよ。

たとえ相手が格下でもね。

でもあれ?

そんなにリュート君は強いのにどうして180階~190階にいたのかな?

「190階以下では念を使ってませんでしたからね。

それに手加減してましたし・・・」

「手加減?」

「ええ。200階に上がりたくなかったんで・・・」

「・・・それならなんでここにきたの?」

「弟弟子の監視ですよ。

師匠に命令されましてね」

「あぁ・・・そういうこと。

弟弟子ってだぁれ?」

「ウィングといいます。

200階クラスの」

「あの逆転のウィング!?」

「・・・多分それかと」

「へぇ~、ずいぶん強い弟弟子がいるんだね。

リュート君ってウィング選手よりも強いの?」

「う~ん、うぬぼれや念能力を考慮して尚、ウィングさんよりかは強いと思います」

「・・・リュート君ってそんなに強いんだ。」

「あの・・・言っておきますけど、ウィングさんってそんなに強くないですからね?」

「えぇ!?あんなにすごい試合したのに!?」

「・・・たしかにあの試合でのウィングさんが強かったのは認めますが、ウィングさんは現時点では弱いクラスに入りますね。

・ ・・・でも心のほうは強くあってほしいですね。

これから先いろいろとつらいこともあると思うので」

「ん?どゆこと?」

「いえ、こちらの話です」


おれは強引に話を打ち切ると、修行を再開した。






それから月日は流れ、ミアさんが倒れてから二ヶ月がたとうとしていた。

ウィングさんが入院してから4ヶ月、ウィングさんの退院の日が来た。

ウィングさんはミアさんに退院してからも毎日見舞いにくる。

おれは闘技場で戦うからミアも病気と闘ってくれ、といい退院していった。

ウィングさんは退院して言った翌日に試合を入れた。

念能力は覚悟や感情によって強力になる場合がある。

ウィングさんのオーラは量はさほど変わってないが、質が格段に向上していた。

この調子なら相手が圧倒的に強くない限り負けることはないだろうと思った。

そして予想通りウィングさんは勝った。

さて、カオルさんの修行成果だが、ミアさんが倒れてから三日後に練の種を飲ませたこともあり、つい先日練を習得した。

しかし練を習得したばかりで200階で戦うのはあまりに無謀。

カオルさんの容姿もあいまって似非SMショーになってしまうだろう。

というわけで、試合はさらに一ヵ月後にしてもらった。

期限ぎりぎりに戦ってもらうことになる。

まぁ負けてもらってもかまわないので、念能力者同士の戦いを知ってもらうつもりだ。



そしておれだが、【深層願望の泉】(もう一人の自分)が新しい能力を作り出した。

【能力配合】(ハイブリット)だ。

この能力は既存の能力と能力をあわせ、両者の特徴を合わせた新しい能力を作る能力だ。

合わされた能力は消滅してしまうが、制約が若干減るのはうれしかった。

気をつけなければいけないのが新しく制約を足しても削減メモリが2倍にならないことぐらいだろうか・・・。

おれはとりあえず、【習得の極意】(スタディーサポート)と【日々の鍛錬】(エブリデイトレーニング)を掛け合わせて見た。


そうしてできた能力は【鍛錬の極意】(スタディートレーニング)だ。

効果のほどは今までの能力とさほど変わらないが、配合されたことによって多少能力と制約に違いが出ていた。



またおれの円はついに半径155mになった。

もちろん念能力による補正のみの上昇だ。


もし、この念能力がなければ・・・と思うとぞっとするほどの上昇力だ。

練の維持はついに6時間に達した。

ちなみにルイズの餌だが、いまはこっそりカオルさんのオーラを食べさせてもらっている。

ルイズは不満げだが、毎日のようにオーラを食べさせ続けたルイズが反逆を起こしたときどれほどの被害が出るのか想像もつかない以上、オーラを食べさせることだけは続けなければいけない。

いずれ、ルイズの戦闘力を図る必要があるだろう。

そしておれの総資産だがついに100億を超えた。

(ウィングさんの監視が終わったら会社でも作ってみるか・・・)

などという馬鹿なことを考えていた。



ウィングさんが課題を終えるまであと二勝。

しかしそんなことより、ウィングさんとミアさんの結末のほうが気がかりだった。



さらに二ヵ月後、ウィングさんが4勝目を果たした。

そして、その三日後、ミアさんの容態が急変した。




あとがき
更新遅れてすいません(汗

なんとか五話を書き終わりました。
じつはノートのほうには六話と、六話をウィング視点で書いた外伝が書かれているのですが、今日はアップできそうにありません。
大変、心苦しいのですが次にまわさせていただきます。


今回新しい能力を出したわけですが、その際、【鍛錬の極意】のメモリが約30となっています。
これは作者が【毎日の鍛錬】ってちょっと強すぎかも・・・?
と思い、【毎日の鍛錬】のメモリを修正した結果であります。
【毎日の鍛錬】のメモリは25にしました。

それではまた次回お会いしましょう



[7570] 投稿念能力集
Name: 足跡◆b409a658 ID:c9f7f368
Date: 2009/04/02 01:10
感想に投稿された能力をこちらにまとめました。
能力作成の参考、あるいは、ダブりの注意に気をつけるときにお使いください。




リゼルクさまの提案
変化系【宝石の天使】(ジュエル・エンジェル)
《能力》錬成陣の上で複数の宝石を合成させ一つの宝石にする

1、合成された宝石の質は[宝石1(質)+宝石2(質)+念能力補正=宝石3(質)]となる
2、合成された宝石のサイズは[(宝石1(サイズ)+宝石2(サイズ))÷2=宝石3(サイズ)]となる
3、合成させた宝石は人工的に作られた跡はなく、完全に自然物と同じように出来上がる
4、念能力補正は錬成に使用する念の量と質によりに決まる
5、合成される宝石の種類は錬成陣の書き方で決められる

≪制約≫

1、錬成陣は念字で書く必要がある
2、一度錬成に使った錬成陣は消滅する
3、一度の錬成に最低でも念総量の10%を消費する
4、錬成で消費した念は自然回復せず1時間の睡眠で10%回復する
5、錬成は1日5回しかできない
6、錬成を5回以上、または100%念を消費した場合念は24時間たって10時間睡眠しないと回復しない


変化系【宝石の悪魔】(ジュエル・デビル)
《能力》宝石に念を蓄積し、弾丸に加工する

1、加工前の宝石の質とサイズにより蓄積できる念の量が決まる
2、宝石を手で握りしめることにより弾丸に加工する
3、弾丸に念字を刻むことにより自然現象の効果を付加できる(雷・炎・嵐・吹雪など)
4、弾丸に蓄積された念の量が多いほど威力や自然現象の効果が上がる

≪制約≫
1、1日の精製弾丸数は5発
2、弾丸を発射するには念字を刻んだ銃でないといけない
3、自然現象の効果は弾丸がなにかに着弾しないと発動しない
4、弾丸精製には最低でも念総量の10%を消費する
5、弾丸精製時にしか念を弾丸に蓄積させることはできない
6、弾丸発射時に念総量の1%以上を消費する(威力は弾丸に蓄積された念+発射時に消費する念)
7、6で消費する念は
8、弾丸精製で消費した念は自然回復せず1時間の睡眠で10%回復する
9、弾丸精製を5回以上、または100%念を消費した場合念は24時間たって10時間睡眠しないと回復しない

【絶対無敵装甲服】(ブラボージャケットかシルバースキン) 具現化系 使用メモリ 30

《能力》
1、銀色の顔まで隠す防護服と帽子を具現化する。
2、念を纏わないあらゆる攻撃を遮断する。
3、念による攻撃は込められたオーラ量が絶対無敵装甲服に込められたオーラ量を超えない場合無効化、超えた場合威力を半減し体に直接ダメージがいく。
4、服はどんな攻撃をされても壊れない。
5、念による肉体強化効果が上がる。

≪制約≫
1、攻撃半減時は痛覚が2倍刺激され、体力が通常の1.5倍消費される。
2、絶対無敵装甲服の具現化には最低でも潜在オーラの10%を消費する
3、能力発動時は絶対無敵装甲服へのオーラ供給と強化系の念能力しか使ってはいけない。
4、能力発動時は無手による攻撃しかしてはいけない。
5、3を破ると絶対無敵装甲服の防御能力がなくなる。3を破るのをやめれば元に戻る。
6、4を破って攻撃すると自身の肉体にダメージはないが相手へあたえた痛みの2倍が自身に返ってくる。


【誰よりも速くて遅い時間】(タイム・アクセル) 強化系 使用メモリ 10

《能力》
1、脳の情報処理能力を強化してあらゆるものが遅く感じるほど脳の思考時間を延ばす。
2、強化により人間の限界を超えた情報処理能力に耐えられるよう脳と神経を強化する。
3、1と2は強化されていない肉体の能力が高いほど強化される。

≪制約≫
1、1度の発動での限界加速時間は10秒。
2、すべてのものがモノクロに見える。
3、発動中防御能力が半分になる。
4、発動中は通常の2倍の速度で体力とオーラが消費される。
5、自身の高すぎる情報処理能力に肉体が追い付かず自身の動きも遅く感じる。
6、5は情報処理能力が高いほど遅く感じる。


音速の攻撃すら遅く見えるうえに思考時間も延びるためどんな戦闘でも有利に進められる。
オーラ量と体力と速さがが高ければ連続発動で一気に相手を倒すこともできるし肉体を鍛えれば光速すらもみきれる。
ただ、どんなに肉体を強化してはやいの動きしても加速された思考に追いつかないので慣れが必要であるし、
視認できてもよけれる状況でないとなんの意味もない。

【獣の牙】(ビーストクリエーション) 特質系具現化寄り 使用メモリ 20
《能力》
1、【成長する獣】により具現化した念獣に装備する強化装備を一個作成し具現化する。
2、強化装備は名前と能力と制約と誓約を念能力を作るように考え作成する。
3、本体の人間のメモリの1/4の分だけ強化装備の作成に使える。このメモリは本体の人間と無関係である。
4、強化装備の強さは念獣の強さに依存される。
5、今ある強化装備を破棄することで新たな強化装備を作成できる。

≪制約≫
1、この能力により作成する強化装備は本体の人間の能力で念能力として具現化できるものしか作れない。
2、【成長する獣】で具現化した念獣にしか装備できない。
3、強化装備の具現化は念獣のオーラの一部を使用して具現化する。
4、3のことから強化装備は念獣の体の一部であるため強化装備を破壊されたら念獣が傷つくことと同じである。
5、3のことから強化装備は念獣の体の一部であるため具現化には念獣はオーラを使用しない。
6、強化装備の能力で使用するオーラは念獣から4割、本体の人間から6割を消耗する。
7、念獣に強化装備の具現化に同意させ念獣に触れて装備名を宣言することで能力を発動する。
8、強化装備を作成・破棄をすると1週間【成長する獣】の具現化以外で念を使えない。
9、強化装備の使用で念獣が100%オーラを消耗した場合死ぬとと同じである。
10、強化装備の具現化を解除したら使用した分のオーラを食べさせないといけない。食べさせれなかったら不足分だけ念獣が弱くなる。
樹海さまの提案
特質系【摩訶不思議なる魔導書/ミステリアス・スペルブック】
この書に記された呪文を唱える事により、指定された効果を発動させる事が出来る
(所謂魔法の書)
名と効果を記す事により、必要とされる呪文乃至動作が分かるようになる(何文字必要という具合に)、強力な効果程呪文と動作は長く複雑になり、消費される念も多くなる
ただし、必要なものより更に長く複雑にする事により消費される念の量を減らす事が可能

【制限/誓約】
1、書を使う際は左手に常に開いた状態で持たねばならない
2、呪文を記せるのは一日につき一つのみ
3、書き込んだ後丸一日の間呪文書を使用してはならない。使用した場合、書き込んだばかりの呪文と、既に記した呪文から一つがランダムに消える(再度書き直す事は可能)
4、書き直す事は可能だが、書き直してから改めて丸一日の間使用してはならない
というもの

強力すぎるかな?と思ったのでも一つ
特質系【担い手の後継/ユーズド・サクセサー】
道具を使用した際に、前に使っていた者の技量をそのまま扱う事が出来る
達人の使っていた刀を使えば、その達人の技を扱う事が出来、また達人の纏っていた胴着で武術を奮う事も出来る
その人物が念能力者であった場合、その念をも一時的に再現する

【制約/誓約】
1、一度に複数を扱う事は出来ない(ただし複数纏っている事は可能)
2、既に亡くなった人物の持ち物でなければならない


特質系【幻想の種族/イマジン・トライブ】
空想上の動物を実体化させる
持ち主の念の量に応じて、実体化させる幻想の動物は強くなっていく


放出系『掌の中の大砲/リボル・カノン』
所謂リボルバー拳銃を用いる念能力
リボルバー拳銃から念の弾丸を発射する(ただし念弾の威力はバズーカとかそういった威力かそれ以上)

『制約/誓約』
1、弾数の少ないもの(単発のデリンジャーとかが最大威力になる)程一発一発の威力は増大する
2、全弾撃ち尽くした時はシリンダーを横に振り出して、後ろから指で穴を撫でる(念で再装填)してやる必要がある


変化系『灼熱の衣/バーニング・ラフ』
オーラを炎に変換するもの
この炎は念能力も焼き払う

『制約/誓約』
1、念を焼き払う際はその念に篭められた念の倍を消費する
2、この念を使用している間は熱が発散されない(長時間使用していると熱中症に容易になる)


操作系『千変万化の私/サウザンド・フェイス』
自身の顔、身長や体格、性別、衣装を自在に変化させる事が出来る

『制約/誓約』
1、一度使った顔には戻せない(体格とか身長、衣装は別)。気分で顔を変えて、やっぱり戻そう、とは出来ない
2、性別を変える時は男女交互に行わなくてはならず、一度性別を変えた場合、半年は変えられない


具現化系『求めるモノは何処/シーク・エンサイクロペディア』
白紙の書物と書き込むペンのセット
この書物に求めるモノ(者でも物でも)の情報を書き込むと、求める相手の居場所が浮かび上がる

『制約/誓約』
1、その時の居場所が分かるだけ(人や動物の場合は移動してしまう可能性がある)
2、ある程度詳細な情報が必要
失せ物探しの念能力

操作系『なめらかな円盤/スリップ・フロップ』&『急制動の箒/ストップ・ワイヤー』
前者は念弾を放ち、着弾した地点を中心に直径2mの円盤状の範囲を摩擦計数0にする。これは3分続き、その間の解除は不可
後者は自身が触れた場所の摩擦計数を操作する。一時的な上書きが可能で、これで摩擦計数0の円状内に入っても自分だけはこけない
欠点は正に解除出来ない点で、敵味方識別機能なし。味方でも範囲を踏んづけたら滑ってこけるの確実
また、植物を除く生物にはかける事が出来ない
使い方としては、敵の足元に念弾を着弾させて踏み込んだ所ですべってこけさせる、自身の服に着弾させて物理的打撃で攻撃してきた相手の攻撃を逸らす、など


特質系『鏡に還る貴方/リベンジ・ミラー』
対象が攻撃を行ってきた際に使用する
念による攻撃を含め、相手からの攻撃をそのまま相手に跳ね返す
欠点としては相手からの攻撃がなければ無意味
反射可能なのは一つのみで複数の同時攻撃では跳ね返せない(フランクリンのダブル・マシンガンとか相手だと無数の念弾の一つしか跳ね返せない)
念による攻撃を跳ね返す時は相手がその攻撃に用いたのと同量の念を消費する
など




具現化系『身代わり契約書/プロミス・スケープ』
契約書を二枚作り出す
この契約書に記された相手に自身の受けたダメージを肩代わりさせる
複数の相手と契約を交わす事も可能で、その場合その複数の相手で割ったダメージを肩代わりさせる。100人と契約していれば、自身が受けたダメージの1/100を一人一人に負担させる
ただし、契約した相手が受けたダメージは全て自分が肩代わりする
(つまり、100人と契約していれば、100人の誰かがダメージを食らった場合、そのダメージを自身が負担する。複数が受けていた場合、同時には受けないが順次そのダメージを負担していかなければならない)


特質系『仮初の仮面/マスクド・ライアー』
この念能力は自身の念を完全に別系統の念能力とするものです
事前に一つの念系統を指定します
その上でこの念能力を発動させる事で、自身の系統がその念系統に完全に変わります
欠点としては発動が一時間のみで、以後は丸一日この念が使えなくなる事(強制的に絶になるとかではないです、あくまでこの念能力が使えなくなるだけです)
また、戦闘用として強化系となってしまうと、当然ながら本来の特質系とは全く逆の位置に位置する念系統になる分、その他の自身の念能力が弱体化してしまう事です
かといって、普段から強化・放出・変化系の技能を取得していても役立たない訳で…その辺が悩みどころになるかと思います

特質系【光の運び手/ライト・ブリンガー】
この念能力は光を操作するものです
波長を揃えて収束させれば、レーザーも再現可能で、屈折を変えて姿を消す事も可能です
欠点は光がないと使えない事で、締め切った屋内や洞窟の奥のような場所では光源がないと能力が使えません(そして当然そんな場所でライトとか使えば、自分の居場所をばらしてるようなものです)


特質系【繰り手の鏡像/スーパー・マリオ】
この念能力は特質系である自身の念能力の鏡像、すなわち特質系が苦手とする強化、放出、変化の三系統をそれぞれ使う三つの操り人形を作り出すものです
同時に出す事は不可で、切り替える場合も直接は変えられません。系統を変更する場合は一旦念能力を解除した上で改めて別系統の人形を作る必要があります
人形作成はそれぞれの指先から念糸を放ち、周囲の物質を元に作成します。地面を構成する土、道路のアスファルト、ビルのコンクリートや森の木材などが材料となります
人形を大きくすると力はそれに連れて上がりますが、敏捷性は低下します
小さいとその逆です。また、大きさに連れて動かすのに必要な念の量も増加します
大きな人形を作成して、作業や盾として使う
小さな人形を作成して、人が入れない隙間での作業に使う、といった手も可能です
また、人形の素材も軽いもの程動かすのに必要な念の量は少なくなりますが、反面頑丈で重い素材程人形自体の戦闘力も上がります
強化、放出、変化の人形はそれぞれ簡単なそれぞれの系統の能力を使えます
【強化系人形】
『突出した才能/ザ・スター』何らかの性質を強化します。筋力、敏捷、体の硬度、といった具合です
【放出系人形】
『三式弾/バックショット』通常は念弾を放ちますが、その中に念に対応して反応する指向性近接榴弾を仕込みます。その性質上絶を行っている相手には効果ありません
【変化系人形】
『貴方に首っ丈/アロンアルファ』念を超強力な接着剤に変えます。相手につけた念と人形は細い念の糸で繋がっていますが、5mを越えると接着力は急速に劣化し、10mも離れれば殆ど糊ぐらいのレベルです
具現化系【断絶すべき全ての心/オーラカッター】
この念能力を使うと、ナイフを作成します
(背後のイメージはごっついナックルガードつきのアーミーナイフ)
このナイフは念を切る事が出来ます
念によって具現化された鎧、強化された念のガードなどを無効化します
除念ではない為、例えば爆弾魔のカウントダウンを自身の体から切り取る事は可能ですが、爆弾は消滅はしません(まあ、作動しても自身が爆死する事はなくなりますが)
無論、ヒソカのバンジーガムなどを切る事も出来ます
【王の遊戯/サポートデバイス】
この念能力を発動させる際は、単独では意味がありません
ですが、仲間がいる時、極めて有効なものになります
この念能力を発動させると空中に盤が浮かび、そこに登場に同意した仲間がコマ(チェスのコマのような人形です)として配置されます
盤には現場の地形のミニチュアが展開されます
この盤上で仲間の意志は『ふきだし』という形で表されます
ただし、『あの森へ!』という発言は『3-4へ』と盤上で相当するコマ位置として、現れます
その位置へコマを移すと、本体である人間もその位置へと瞬間移動します
また、地形をある程度削ったりも可能です
また、盤に向けて声を術者が発する事で、味方全員に声を届かせる事も出来ます
盤上にいる誰かが発した警告は小声でも、仲間全員に伝えられる訳です

欠点として、能力者が盤を展開している間はその場から一切動けない
あくまで同意している人間だけしか表示されず、動かせない


aceさまの提案

能力名
【報復の心得】(みんなのうらみ)

能力
仲間が傷つけられた時、攻撃してきた相手への恨みが強いほどに能力使用者の力や速さ、念の威力がアップする
仲間の状態によっては念の制約を外せることも

発動条件 
1、円の限界範囲内に仲間がいる(円を使う必要は無し)
2、その仲間が傷を負っている
3、傷を負わせた相手と戦闘中
4、傷を負わされた仲間が、敵対者に対し、恨みの念を抱いている
5、仲間が傷を負わせた相手を恨める程度に意識があること

制約 
恨みを利用された仲間は、その戦闘中、念による治療や、自然治癒などの回復行動が取れなくなる
ただし傷口を直接押さえたり、縫い合わせたりなどの物理的な止血は有効
それでもやっぱり出血とかしてたら非常に危険

姑息な引力/トリックスター
放出系・・・かな
瞬間的にあらゆる方向(使用時は一方向限定)から引っ張る力が働く
威力は人間ならよろめく程度
具体的にはいきなり体のどこかを引っ張られたような感じになって、ガクッとなる
シンプルなわりに、引き寄せたり遠ざけたり、こけさせたりと用途は多岐にわたる
またこめるオーラによっては威力は変わる
頑張れば無理矢理引きずり倒したりとかも

制約
複数同時使用不可
使うたびにオーラ使用
威力を上げれば使うオーラも増える
あくまで使用は瞬間的なもの
臆病者の生存確率/マインスイーパー

能力
部屋に複数の地雷を設置する
また、この地雷は上を通っても爆発するため、飛び越えることは不可
物を投げて確かめるという行為にも反応しない
ただし、念獣などには反応する
地雷の個数指定は出来ず、また、どこに設置するかも指定できない
部屋の面積の40~60%くらいにランダムで地雷設置
それと基本的に地雷は見えませんし、能力者にも把握できません
リアルマインスイーパー

詳細
入り口と出口は必ずつながっており、攻略不可能な状態にはならない
また、部屋に侵入した者にはマップが具現化され、そのマップには現在地と周りの地雷の個数、そしてランダムでいくつかの地雷があるポイントが書かれており、それらを読み解くことにより、進んでいくことになる
なお視覚的にわかりやすくするため、地面には線が見えるようになっている
加えて、地雷の威力も殺傷力アリから吹っ飛ぶ程度のものまでと、ある程度選択可能

条件
1、部屋であること
2、発動者がゲームが成り立つと認識するほどの広さの部屋であること
3、発動者がその部屋のある建物内にいること
4、能力発動中は他の発は使用不可

ろとさまの提案
能力名
神の祈り手/ドラゴンハンド

能力
力の方向を完全にコントロールする能力。

ドラゴンハンドからの発展系
  ↓
能力名
宝玉惑星/ドラゴンボール

能力
オーラを凝縮しキーワードで一定の特性を持たせて解凍する技。


BWさまの提案
「仙猿の秘酒」(ネクター)
{能力}
瓢箪形の具現化系念能力。
瓢箪の中になんでもいいので果実を一ついれると半日後に酒になる。
その酒を一定量飲むと5分のみ顕在オーラ量(外に出せるオーラ量)が10倍になり、
さらに強化系の能力を100%引き出せるようになる上、酔拳の達人になる。

六回分までの酒を一つの果実で精製できる。
顕在オーラ量が増えるだけで潜在オーラ量(本質的なオーラの量)は全く増えないので、
連続使用するとすぐにオーラを使い果たす。

制約として、連続使用するとひどい二日酔いになる事と、
一回造った酒は三日経つと腐り使用不可能になるので、捨ててからもう一度
造り直す必要がある、他人が飲んでも能力は発動しない、
といった事がある。
余談だが味は美味い。

時風さま
操作系能力【怠惰なる者】(ものぐさおばけ)
自分の円の範囲内にある非生物を操作する能力。内ではその部屋全てに効果範囲が延長される。要はポルターガイスト
操作条件
効果範囲内に入っていること。
非生物であること。
絶の状態の自分が扱える重さであること。
絶の状態の自分が扱える以上の力で操作することは出来ない
オーラから生まれたものは操作できない(変化系、具現化系能力等)

たむぁさまの提案
ゲイボルグ(能力はwiki参照)

制約
・相手の防御に回されている念の量を自身の潜在オーラの総量が上回っている場合のみ使用可能(槍の具現化だけならいつでもOK)
・消費するオーラ量は槍の具現化に5%固定、「刺し穿つ」に10%固定、「突き穿つ」に最低30%以上(籠めたオーラの分だけ効果範囲と威力が増加)
・槍を具現化している間はオーラを回復させることは出来ない


四枝の浅瀬(アトゴウラ)
:ゲイボルグで地面に円を描き、その四隅に念でルーンを刻む事で発動。
戦闘中、槍を具現化している状態でもオーラが毎秒0.5%の早さで回復する様になり、「突き穿つ死翔の槍」の威力が通常の10倍になる。

制約
・発動にオーラを10%(固定)消費する。
・自分以上の潜在オーラ量を持つ相手か、10倍以上の自分が不利な戦力差がある戦闘時以外で使用すると3日間強制的に『絶』状態になる。
・発動してから一時間経過するか槍の具現化を解く、或いは「突き穿つ死翔の槍」を発動すると強制的に解除される。
・発動中に戦闘相手を殺さなければ、能力解除から5日間強制的に『絶』状態になる。
 ・発動中に撤退するとその人物は敵味方関係無く心臓が止まって死亡する。

安らかな寝顔(Gotoヘブン):トラウマを強制的に防ぐ能力。
走馬灯が流れるタイミングや致死量のダメージを負った時に発動。
完全に死亡するまで強制的に失神する。

ボブさまの提案
【見えざる悪魔】(ステルスメイカー)
能力
1、オーラを認識させなくさせる
2、姿を認識させなくなる
3、凝をしても見破られない

制約
1、常にマスコットを出しておかなければならない(能力で認識させないのは可)
2、自分自身の姿は隠せない(オーラは可)
3、オーラを隠せるのは自身のオーラの半分のみ
4、他人のオーラを隠すのは2倍のオーラが必要


weiruさまの提案
選ばれた才能/飼いならされた才能 メモリ50/特質系
能力
自分の系統に自由に力を振り分けられる能力
・強化系に100% 放出に70%など
・強化系に150%振り威力を上げることができ50%だけ振りオーラをおんぞんすることができる
(その場合オーラの量は変わらないがオーラの効率が上がり威力が上がる)
制約 
・振り分ける力は170%を超えると10%ごとにオーラの消費量が1.1倍されていく
・また170パーセントを10パーセント下回るごとにオーラの消費量が0.9倍されていく
・力を振り分けるにはオーラを練り上げる必要がある
(練り上げる速さは特訓しだい)


何処かの司書見習いさまの提案
日々の鍛錬/エブリデイトレーニング

能力
自分で決めた特定の技術を使うごとにその技術の力が極々微量だが上昇していく(一度に0.000001%位)。


制約
能力で指定できる技術は全部で12個まで。
技術の指定は外す事ができるが外した時に
能力に指定した技術は再び指定する事が出来ない上に並以下の腕になる。
指定した技術を一日の間に一度も使わなかった場合その技術は1%力が下がる。
指定した技術の意味する範囲が広ければ広いほど力の上昇率が落ちる(格闘や念能力など)。
技術の効力はプラスにもマイナスにも限界が存在しない。

能力名 工作員の潜入箱/スニーキングダンボール

能力 段ボールを具現化しそれに隠れる事であらゆる物から認識されにくくなる(念能力にもある程度効果がある)。

制約
認識阻害の能力は既に何者かに捕捉された後では発動しない(とどのつまり見つかった後では唯の段ボールになる)。
具現化する物は段ボール以外に変更する事が出来ない。
一定以上のサバイバル技術、格闘技術、兵器の知識を持たなければ使用できない。
使用中は動く事も出来るが動いている間は認識阻害の能力は殆ど無くなる。
ZEROさま
【黄金の大槌】(ゴルディオン・ハンマー)

能力
1発動した時のオーラ量により攻撃範囲、威力が変わる。
2念能力による防御を無力化する。(凝や硬による防御は可)
3ダメージを与える者(物)を指定できる。(攻撃範囲内であれば複数可)

制約/誓約
1オーラ量が一定以上の場合強制的に絶になる。(超えなければ絶にならない)また、超えたオーラ量の分だけ絶状態が続く。(最長一日)
2発動後、一定時間経たなければ発動出来ない。(使用するオーラ量により変わる)
3発動後、途中で解除することは出来ない。
【能力削除】(スキル・スイーパー)

能力
1念能力を削除できる。

制約・契約
1削除できる念能力は一ヵ月に1つだけ
2この能力の対象は自分のみ
3一度削除した念能力は再度作ることは出来ない



エクスカリパー?さまの提案
『成長する獣』(チキンビースト)使用メモリ50
[能力]
オーラを食べることで強くなる獣を最大10匹具現化できる。
また、念能力者ごと食べるとその念能力者の系統に対しての抵抗力が少し上昇する。
初めて具現化した個体の能力は一般的な10歳の少年と同程度。
[制約]
・獣は自分の実力より10%以上、下の実力の敵に対してしか敵対行為がとれない。
・獣は自分の能力者のオーラを食べることができない。
・獣は自分の能力者のオ-ラから10メートル以上離れることができない。
・獣は殺されるたびに能力が元の10%になる。
・獣のダメージの10%を能力者が負う。
[誓約]
・具現化した獣には個体ごとに命名しなければならない。名がない場合、その獣は成長できない。
・名を忘れてはいけない。忘れた場合、忘れられた獣は消滅し、ほかの獣も能力が10%減少する。
・10日に1度オーラを食べさせなければいけない。食べさせない場合、その獣は能力者に反逆する。
『定められた境界』(プライベートライン)使用メモリ20
[能力]
この能力者と対象者との間の距離を定めることができる能力。(操作系or特質系)
定められた距離を越えて能力者と対象者が近づくことはできない。
[制約]
・能力者の円の最大距離を超えて距離を定めることはできない。
・この能力は対象を視認しなければ発動できない。
・この能力は対象の名を知らなければ発動できない。
・この能力には対象者との絶対距離が定められており、それを越えて距離を定めることはできない。
・絶対距離は能力者と対象者との親密度で決まる。(親密度が高ければ高いほど絶対距離は短くなる)
[誓約]
・能力発動時に対象の名を声に出して言う。
 言わなければ能力は発動せず、能力者の全能力が1時間半減する。
・能力発動時点での対象との距離を越える距離を定めない。
 定めた場合、能力は発動せず1時間気を失う。
・能力者は能力発動中、顕在オーラを対象者の1/2以下にしてはいけない。
 そうした場合、定めた距離は蹂躙される。

逃亡用兼遠距離攻撃支援用の能力。かなり使い勝手がいい。
最後の誓約はどんなに距離をとっても実力が上の相手に実力行使されたら意味が無いの意。(現実的に)
『そらされた悪意』(ダークエスコート)使用メモリ40
[能力]
対象者Aが能力者に向ける悪意を対象者Bにそらす能力。(操作・特質系)
一度この能力を掛ければ75日効果は継続する。
ただし、そらされるのは悪意だけでなく好意などの感情もそらされる。
[制約]
・対象者A、B共に能力者の円内にいなければいけない。
・能力発動時、能力者の顕在オーラが対象者A、Bをうわまら無ければならない。
・親密度が一定以上の相手は対象者Bに指定できない。
[誓約]
・能力を掛けたことを対象者に気づかれてはいけない。
 気づかれた場合、効果が無くなりその対象者には二度とこの能力は通じない。
・一度能力を使えば、75日経って効果が無くなるまで自分の意思で無効化してはいけない。
 した場合、この能力を失う。故意に対象に能力を掛けたことを気づかせた場合も含む。


『分かれえぬ魂』(シェアリング)使用メモリ10
[能力]
2つで1つの指輪を具現化する。(具現化・特質)
この指輪は能力者用と対象者用になっており、それぞれが指輪をはめると
どこにいても両者間で念話、オーラの受け渡し、能力の一時借用が可能になる。
また、相手の指輪を中心に円を張ることもできる。
[制約]
・この指輪は1組しか具現化できない。
・親密度が一定以上の相手にしかはめることができない。
・能力の解除は両者の同意が無ければできない。
・相手の能力を借用する場合、相手の能力を知っていなければならない。
・相手の能力を借用する場合、元の10%しか効力が発揮できない。

『一緒に逝こう』(ダメージシェア)使用メモリ80
[能力]
自分が負ったダメージを対象と共有する能力(特質系)
しかし、対象が負ったダメージを共有することは無い。
[制約]
・人類以外には作用しない。
・対象は自身の周囲10m以内に存在するすべての人類である。個別に選ぶことはできない。
・能力発動中は一切の攻撃ができない。ただし自傷はできる。
・能力発動中は一切の防御ができない。ただし回避はできる。

敵キャラをイメージした能力。っていうかほとんど9Sのパクリ。
ただしこの能力者はSでありMでなければならない!



『一緒に生こう』(ソウルストック)使用メモリ80
[能力]
殺した対象の魂の一部を具現化した小さなガラス球に溜めることができる。
1万人分溜めたガラス球は1人分の魂となり、これを飲み込めば命を1つストックできる。
[制約]
・対象は自分で最初から最後まで殺さなければいけない。
 止めだけ、または止めを他のものにやらしたりすると魂を溜めることができない。
・魂を溜めるには殺した時、対象の半径10メートル以内にいなければならない。
・命のストックができるのは能力者だけである。
・死者の念の影響を通常の2倍受ける。
Kadukiさまの提案
【発芽する才能】(ギフト)

効果
①念によって植物の種のようなものを創る
②創った種に覚えさせたい知識や動作等について考えながらその知識や動作等の名称を念字で刻む
③念字を刻んだ種を他者に服用させる
④適正があれば習得度が早くなる(1.1~3.0倍)
⑤この種の効果を受け適正があったものは能力者に対して軽い強制力が働く
 (強制力といってもその人物ができる範囲でリスクの少ないことにしか働かない)
 例
 死のリスク→×
 戦闘の場合(相手が対象者より強い)→×
 戦闘の場合(相手が対象者より弱い)→○
 全財産→×
 情報提供→○
 財布の中のお金→○
⑥強制力が働くのは種の適正があった回数分のみ

リスク
①一ヶ月に一粒だけしか創れない
 (創った場合は強制的に絶が1日続く)
②念字を刻む際その知識や動作等について専門書程度は詳しくなければならない
 (知らない知識や動作等の名称を刻んだ場合刻まれた種は消える)
③1つ創るのには全オーラの内5%を必ず消費する
 (消費したオーラは普通に回復する)
④細かい分類で刻んだ方が効果が高い
 例
 念と刻む→1.1倍
 纏と刻む→2.0倍

【収穫の季節】(プレゼント)

効果①
①【発芽する才能】(ギフト)の適正があった者が対象
②自分より念字で刻まれている名称の知識に詳しくなった場合に発動
③自分の知らない知識を種1つにつき1度だけ手に入れることができる
④刈り取れる時期になると【自分を深く知るもの】(ステータスブック)に表示される
効果②
①念関係の文字を刻んでいた場合はいつでも刈り取れる
②ただし、刈り取っても念の知識を手に入れられるわけではない(念字は知識として分類)
③対象者のオーラの内5%を強制的に奪いその分自分のオーラを回復できる

リスク
①刈り取ると【発芽する才能】(ギフト)の効果はなくなる
②刈り取られた対象者に同じ念字を刻んだ種は服用しても効果がなくなる
③種に刻まれている知識のみ対象となる
④1週間に1度しか使用できない

あと【発芽する才能】(ギフト)の効果に追加
⑦刻まれている種と服用している対象者の情報が自動で
 【自分を深く知るもの】(ステータスブック)に記入される

【もう一人の自分】(スイッチ)

強化+操作系(性格の操作と変えた性格の強化)
効果
①暗示をかけ精神を操作し戦闘に適した性格にする
②普段の性格との差が激しいほど念の効果が増幅される
③特に戦闘に恐怖を感じていたり血を見るのが苦手など戦闘に適していない性格であればあるほど
 増幅されやすい 
④トラウマを持っているとさらに効果が倍になる
 例
 喧嘩好き→戦闘狂=1.2倍
 喧嘩嫌い→戦闘狂=2.0倍
 単純→冷静沈着=2.0倍
 喧嘩嫌い+血が苦手+死にトラウマ→戦闘狂で快楽殺人者=(2.0+2.0)×2倍 

制約
①自分にしか効果がない
 (メモリの使用量を減らすため自分限定に)
②変えていられる時間は1日1時間まで
 (メモリの使用量を減らすために時間を限定)
③能力をといた時にトラウマが刺激されフラッシュバックを起こし
 30分程欝状態になる
 (トラウマを刺激させ精神的にダメージを負うことでメモリの使用量を減らす)


歩く招き猫さまの提案
邪神の検閲/ナイアルラトホテップ
特質系?
能力
能力者が指定した自分の情報を他人が認識できなくする

制約
1、指定する検閲対象の情報が多いほど能力者の顕在オーラ及び潜在オーラの最大値が減少する。(念能力のみの場合1%、記憶も対象とすると3%という具合)
2、他人はその情報を得られるが情報の内容および存在を認識できない。(念能力を指定した場合、実際に目の前で使用されてもそれがどのような能力かも念であるかどうかも認識できない)
3、能力者は言葉もしくは絵などを解除キーとして指定できる。
4、3で指定したキーをキーとして認識した人物はこの念能力の対象となった情報を認識できる。

Mrさま
【翼撃無想】(ウィングマン)

強化系:筋肉の収縮力・伸長力の強化、関節の強化
動かしたい個所の筋肉を意識して動かすようにきよつけるだけ。
筋肉の性質の強化としたい個所の意識だけだから強化系の才能だけでいいと思う。
意識してれば、そのうち反射でできるようになる。
でこピンの要領でめざせ空中連続コンボ・・がんばれば無拍子とか瞬間的に変な方向に動いたりできるかも、瞬動チックに。

【精神と時の部屋】(ファンタスティック・ドリーム)
イメージはDBのあれ、ただし実際に念空間を作るのではなく精神世界っぽいところで 他者を引っ張り込んで修業したりできる。精神世界だから筋力は付かないけど精神力は付くし死合がしほうだいで戦闘経験がっぽがっぽ。実際に痛いけど死んだ りしない死んだところで目が覚める。時間無制限でもいいし倍率とか決めて一日何時間までってことで制約も付けられそう。時間がない時にもかなり役立つ作戦 決めたり。念の修行で精神に依存するもの流とかの訓練にはもってこいかも経験値的に。感覚的に1日が2~3倍になってお得とか。他者を引っ張り込むには手 をつないで相手に寝てもらうのが条件とか。なんか書いてて拷問用の能力な気がしてきた。NARUTOの月読みたいに。
(能力)
・1時間を24時間として夢の世界で修業ができる。
・精神世界なので致命傷を受けても死なないが目が覚める
・術者は技名を言うことで目が覚めれる
・外部にいる物に技名をいわれると目が覚める
・他者は術者が目覚めたときは強制的に目が覚める
・眠っている状態の者と手をつないだ状態で能力を使うとその人も引っ張り込む

(制約)
・能力発同時は眠っている状態なので完全に無防備であるので誰かに守ってもらう必要があること
・外部から起こすには起こす人が技名を知っている必要があること

変化形【闇蛍】(サンサン・ライト)
能力
・オーラがカメラのフラッシュ並みに発光する
制約
・暗い所でしか使えない
・サングラスをかけていないと自身もまぶしくて周りが見えなくなる
・上記の制約でサングラスを自身が具現化したものに限定すれば光量が上がるはず
 でも相手のデメリットにもなるからびみょーかも?
備考
・要するに常時展開の太陽拳、ただし昼間は使えない。
・光が強すぎると生物も機械も目が見えなくなるということで。
・オーラで相手を囲んでしまえばあとはフルぼっこにするだけ。
・攻撃力はゼロだけど能力者のレベルによれば相手の視覚を焼き切れるかも。
・洞窟探検にも使える。
・市販の音響爆弾とへいようするこで効果倍増。
・相手は目をとじないと戦えないから、音響爆弾で耳をつぶして、ほかの感覚も香水とかでつぶせば光量の変化をおとりにして殴りたい放題で相手にしたらウザすぎる。
・習得方法は目を閉じて暗いとこでカメラのフラッシュを思い描き続けるとか。
 
【稲妻】(フルチャージ)
(能力)
・タメを作った時間に応じて威力が上がる。
(制約)
・1秒以下ではタメとは認められない。
(備考)
・クラウチングスタートみたいなタメ方で移動が速くなったりできそう。
・でこピン最強伝説・・・ただしタメてる間は片手がふさがるリスクあり。
・上のリスクってでこピンをさらに強化する制約になっているかも?
放出系【緊急回避】(ステルス)
能力
・体の重要な基幹以外が霧状にテレポートするような感じに拡散して攻撃を避ける。霧状といっても空間吹っ飛んでるだけでつながってるから血行とか無問題。
制約
・術者のイメージにより心臓や脳は霧化できない。
・例え霧化してよけてもイメージにより三分の一ほどのダメージを食らう。
・イメージのもとが吸血鬼なため術者は太陽光でわずかながらダメージを受ける。
きょーれつな日焼け。
・自身が身につけるまたは手に持て浮かせているいがいの無機物を霧にすることはできない。
・霧は可燃性であるので火にあたってはいけない。
【吸血鬼】(ホワイト・フォッグ)
上の能力に制約増やして縛りまくった感じ。
・能力者はこの能力を得るために一度心停止したのち息を吹き返さなければならない。
・太陽光を受けてはいけない、受けた場所から発火するから。
・流水を泳げない、かなづちだから。
・霧化する相手は直前に血を舐めなければならない。
・霧化する相手には直接手を触れなければならない。
・相手の同意がない時接触している部分しか霧にはできない。
・十字架を見てはいけない全能力が三分の二になりかつ霧化できなくなるから。
・他者に招かれなければ家に入ることはできない。
・白木の杭と銀の銃弾を心臓に受けてはいけないたとえ霧になっても死からは逃れられないから。
・にんにく食べるとおなかを壊す。
【お供の心得】(ブラックトリック・ホワイトジョーカー)
・MH2Gにでてくるぬこを具現化して一緒に戦う能力。
効果
ブラックトリック
メラルーが出てきてメラルーガジェットでにゃんにゃんいわせながら相手のオーラをガンガン削る。頭に当たるとメラルーのレベルによりピヨルことがある。
手癖が悪いです。相手から1っ個だけなにかぬすみます。

ホワイトジョーカー
アイルーが出てきてアイルーガジェットでにゃんにゃんいわせながら相手を挑発する。アイルーのレベルにより相手がシビシビすることがある。
メラルーが削ったオーラと能力者のオーラを混ぜて爆弾を作って投げる時がある。
地味に痛い。

どっちも死にかけると地面にもぐって回復するまでおやすみする。

一 度出すと消せない。雇用契約は守りましょう。消そうとするとウルウルして無視するとガンガン泣きます。あんまり相手が怖いと逃げます。土にもぐってプルプ ルします。またたびが大好きです。酔います。時々何か拾ってきます。にゃんにゃんいいます。料理がうまいです。能力者ができることはたいていできます。
放出系【空気砲】(アトモスカノン)
ぶっちゃけ金剛番〇に出てくる念〇の人
能力
・肺の中で吸い込んだ空気とオーラを混ぜて弾丸として打ち出す
・ストックは一度に吸い込んだ空気の量
・口径は口の大きさ
・威力は一度に吐き出す空気の量か念の量
・速度は吐き出す勢いに比例
・喝っていうとふいんきが出る
秋さまの提案
【背水の陣】ハイレート

効果
1:自分と相手は念を使用できない。
2:自分と相手は5m以上離れられない。
3:自分が勝利した時は自分の命よりも大切なモノが絶対に24時間安全な状況になる。
4:自分と相手の勝負が白黒はっきりつくまでこの効果は続く。

制約
1:自分の命よりも大切なモノが有る場合にしか使えない。
2:勝負に負けた場合は自分の命よりも大切なモノを失う。
3:自分よりも相手の潜在オーラが高い相手にしか使用できない。
4:自分と相手のドチラかが第三者の念を受けた場合はドチラも死ぬ。
5:勝利しても敗北しても24時間後に自分は死ぬ。



太郎次郎三郎さまの提案
不可知存在(ダーク・マター)
具現化系能力:使用メモリ60
[能力]
 一辺10センチほどの黒い立方体を具現化する。この物体には以下の効果がある。
・使用者の意思で、爆発的な勢いで煙幕状に拡散させることが出来る(忍者の使う煙球をすごく強化したかんじ)。
・この煙幕に使用者が包まれた場合、以下の条件でランダムに土地を選び、使用者を移動(テレポート)させることができる。
条件1:使用者の存在する惑星の上。
条件2:使用者が生存できる場所(例:マントル内部や深海などには転送されない)。
[制約]
・一度使用したら、48時間が経過するまで移動能力は発動しない。
・使用者一人しか転送できない。
・使用者は移動する土地を任意で指定することが出来ない(ランダム転送)。
[説明]
 簡単に言えばテレポート機能付き煙幕。移動する土地を選べないなどの制約で、使用メモリは少なめ。基本的に逃走用。
  ポイントはただの煙幕としても使えること。テレポート機能を知っている人間に対し、テレポートしたと見せかけて、実は徒歩で逃げていたり、一転して奇襲を 仕掛けたりすることもできる。逆に能力を知らない人間は、危険視して距離をとる可能性が高いので、より安全にテレポートできる。
 ネックは使用後のリスク(転送先不明、48時間再転送不可能)と、『具現化→煙幕化→使用者が包まれる→能力発動』までのごく短いタイムラグ。

00uturoさまの提案

【無自覚なる支援者】メモリー5
効果 対象者のメモリーを使わせてもらう
(現在未使用のメモリー分のみ)
制約
①対象者に恩を売らなければならない。(どれだけ恩を売ったかでメモリーの使用可能量が変わる)
②前後の言葉に関係なく「借りる」というという言葉に同意させなければならない。
③この念の存在に気づいた相手には無効化される。
④対象者が死亡した場合その死の痛みの一割が発動者にもくる。
【過保護な保護者】(シスコンストーカー)メモリー10~40
能力
①自分の影を他人に貼り付け、行動を見守ることができる。
②貼り付けた子に危険がせまるとオートでガードする。
③影の思考と能力は発動者の物を元にする。(性能の良し悪しは別問題)

制約
①自分より年下の女の子にしか影は貼り付けれない。
②影の性能はその子をどれだけ大切に思っているかによってきまる。
③影を付ける相手から好意を向けられていなければならない。
④貼り付けていた相手に嫌われた場合、
影が発動者自身に襲ってくる(喧嘩時に注意)
⑤影を付けている間、光に弱くなり日光などでも火傷する。
⑥この能力で著しくプライバシーを侵すことはできない。(お風呂等のとき映像等にモザイクがかかる)
【感情の力】(フィーリングエンチャート)
能力
感情に反応して能力が上昇する。(怒りなら力が、恐怖なら防御や逃げ脚が上がるなど)
意思のの強さが念の強さになるため誰でも使える可能性のある能力、ただし意思が弱いと意味のない能力になる。感情に反応する強化能力。

制約
①感情に反応して能力が発動するため制御は困難
②自身でどんな感情にどんな能力上昇が付くか指定できない。
③感情が強ければ強いほど上昇率は上がるが、感情が萎えると一気にパワーダウンする。
④発動解除後、急激な精神疲労に襲われる。


【心の領域】(ハートスペース)
能力 
【感情の力】(フィーリングエンチャート)を他人に向けて発動させる。
(友愛なら幸運を、師弟愛なら弟子の成長率が上がるなど)

制約
発動者は対象者の事を良くも悪くも心を傾けてていなならない(どれだけ傾けているかで上昇限界値が変わる)
対象者に不の感情を向けると能力低下を行えるが自身にも苦しみ(痛みや病にかかるなど)が訪れる。

【来訪者検知機】(トリッパーサーチャー)
能力
発動者の最大円半径に発動者が今いる世界以外から来た者がいた場合、
知らせてくれる能力。

制約
①発動者は今いる世界以外にいた事がなければならない。
②この能力は対象者の特徴等の情報は分からない。
③対象となるのは、来訪、憑依、転生系だけである。
④発動者は自分を来訪者だと教える事はできない。

【凍結される記憶】(フリーズメモリー)
能力
記憶を凍結しておき必要な時解凍できる。

制約
①凍結した事柄について新たに記憶することができない。
②凍結した事柄は解凍しない限り思い出せない(読心、記憶検索も効かない)
③凍結から解凍までは記憶量に応じて間を空けなければならない。(数日から数か月)

例 植物学凍結→新種の植物の知識を覚えられない

【圧縮される能力】(フリーズアビリティー)
能力
念能力を圧縮凍結して保存し、メモリーを節約する能力。

制約
①指定した念の圧縮率 念のメモリー/Yにおいて、分母Y×一ヵ月は解凍できない。
②解凍時パスワードを設定しておき、パスワードを忘れると解凍できなくなる。
③凍結保存ができるのは5つまで。


Ainさまの提案
沈黙の代価/サイレンスコスト
能力
使用者の行動時に発生する全ての音が消える
【鴬張りの廊下ではしゃいでも音がしません】
制約
1.能力発動後に無音でいた時間の1/10が代価となり念が発動する
2.代価をストックする事ができる
3.代価により黒衣(コート)の具現化が可能
誓約
1.効果時間は最大10分
2.ストック数は3回

黒衣/コート
能力
黒のコートが具現化される
使用者の念がコート外に漏れない
【念は吸収されても攻防に変化はありません。使用者がどの程度の念を使っているか、相手に分からなくなります】
制約
1.使用者の体外に放出している念を吸収する
誓約
1.代価によりのみ発動可能
2.効果時間は沈黙の代価に順ずる



まおーさまの提案
【絆で繋がれし者達】(パーティオン)

能力
自分だけではなく仲間のステータスも見れるようになる能力。
ただし隠している詳細に関しては見る事はできない。後で追加で教える事は可能。
厳密には新能力というより【自分を深く知るもの】(ステータスブック)の能力拡張・強化版。
また【日々の鍛錬】(エブリデイトレーニング)の効果もパーティ全体が対象となる。
そのためパーティの仲間が誰も鍛錬していないときは経験値を奪われるが、逆に怪我や長期にわたる戦闘などにより鍛錬できない時でも制約による技量低下を防ぐ事ができる。
仲間に対して詳細を知っている(記される情報が多い)程念能力に対し相互補正がかかる。
情報の対象は念系統、戦闘法、念能力、身長体重、女性なら3サイズ、趣味特技、好きな物、嫌いな物など。
例えばこれらの情報を全て教えている変化系などがパーティに加入していた場合、主人公の念能力の変化系の割合だけが10増える。その他の仲間も5ほど増える。
重複可能で結果的に100を超える事も可能。
念能力者でなくても仲間に加入する事が可能であり、これを使用して効率的に育てる事ができる。

制約
・【絆で繋がれし者達】(パーティオン)の対象とするためには自身が仲間と感じており、最低でも念系統、戦闘法、念能力の詳細(複数ある場合最低一つ)を知っている事が条件となる。この時教えられた念能力の詳細が記される事になる。
・すでに加入している仲間がいる場合、半分以上が加入に賛成しなければ仲間に入れる事ができない。
・半分以上の仲間が賛成した時その仲間は強制的に脱退になり、二度と仲間にする事もできない。
・自然死以外で仲間が死んだ場合仲間全員が1週間強制的に絶状態になり、その後それまでのプラス補正分マイナス補正を受け続ける事になる。



【運命の導き手】(フェイト・インジケーター)

能力
【絆で繋がれし者達】(パーティオン)取得前提の操作型特質系念能力。
仲間の恋愛フラグと死亡フラグを確認、操作する事ができる能力。
具現化で作り出した旗(フラグ、お子様定食に付いて来る様なちゃちな物で可)を、【自分を深く知るもの】(ステータスブック)の裏表紙にあるフラグ一覧表で使用する事で発動する。
フラグ進行表は5段階あり、恋愛フラグ進行表に新たに刺す事で親愛度を深めたり、死亡フラグ進行表に刺す事で死亡フラグを折る事ができる。
注意点としてあくまでフラグを操作するだけでルート決定をするものではないので、恋愛フラグが5だろうが振られたり、あるいは死亡フラグが0でも死んだりする事はある。
【自分を深く知るもの】(ステータスブック)の裏表紙がフラグ一覧表となって入るが、裏表紙だけで良いので【自分を深く知るもの】(ステータスブック)ごと具現化しなければ制約には引っかからない。
裏表紙だけの時に操作できるのは仲間の恋愛フラグと死亡フラグだけであり、自分のを操作できるのは【自分を深く知るもの】(ステータスブック)をまるごと具現化した時だけである。
この時操作できる恋愛フラグはハーレムフラグであり、複数の仲間の恋愛フラグがMAXの時にだけ意味がある。

制約
・具現化できる旗は三日に一本まで、ストックできるのは五本まで。
・フラグを操作できるのは1週間に一度だけ、一度使用した後七日間は再び使用できない。複数操作したい場合は一度に纏めて使用する事。
・一人の仲間に対して一度に使用できる旗は一本まで、恋愛か死亡のどちらかしか操作できない。
・恋愛フラグが三本以上立っている仲間同士が喧嘩をしてそれが修羅場であった時、上手く仲裁ができなければ二人の恋愛フラグ、および主人公のハーレムフラグが一本折れ、主人公の死亡フラグが一本立つ。

ナナシさまの提案
病毒遣いの無常な天秤

効果
効果対象の病気・傷を一度にひとつ治し、かわりに非致死性の副作用を直した病気・怪我と等価になるように受ける
このとき副作用をあらかじめ宣言する事によって受ける副作用を選択する事が出来る。詳しくは以下の通り。
1・宣言した副作用が治す病気・傷と比べたとき等価に届かないとき、病気・傷は完治せず副作用と等価分だけ治る
2・宣言した副作用が治す病気・傷と比べたとき等価を超えたとき(過剰であったとき)副作用は病気・傷と等価分に軽減される
3・副作用を宣言しなかったとき受ける副作用は完全にランダムになる
4・副作用は『効果』と『時間』でその重さが決まる。又、生命維持に関わらないのであれば体の一部を代償として捧げることでも副作用の代りに出来る。ただし、捧げた体の一部は消滅する
5・副作用には『状態異常』と『身体機能の低下』がある(前者例・5時間の強制睡眠や3時間の全身麻痺など 後者例・1日の間脚力が10文の1になる1時間の失明など)
6・どれだけ馬鹿らしくとも等価でさえあれば副作用として機能する(例・10時間の下痢(状態異常)1日の生殖機能の停止(身体機能の低下)10年間の頭皮機能の停止(つまり禿る)(身体機能の低下)等)

この念を使う上でのルール

1・この能力で一度に直せるのは一人、且一箇所のみである
2・この能力で出来るのはあくまで治療のみであり若返り・死者蘇生などは出来ない
3・この能力は呪い等体に直接影響しないものは直せない
4・この能力の副作用で直接人が死に至る事は決してない
5・治療対象者と副作用対象者は必ずしも同一人物である必要は無い
6・治療対象者と副作用対象者を別にする場合、治療対象者と副作用対象者が同じ空間内(半径50M以内、又は同じ部屋の中)に居る状態で副作用対象者を術者が選択する必要がある
7・副作用を治療対象者が受ける場合治療対象者本人が、それ以外が受ける場合術者が副作用を宣言する必要がある。ただし、それを第三者に聞かせる必要は無い
8・この能力を使う場合、人に説明する必要は無い。ただし、説明する場合、そこに明らかな虚偽を混ぜてはいけない

必勝の誓い(特質系・運命干渉型)

この能力を持つ者がこの能力を使用した状態で何らかの勝負事を行う場合、それが勝つべきものであったとき一切の傷を負わない

制約と誓約
1・勝負の最中どれだけ小さくても体に傷を負った場合、その勝負に必ず負ける。ただし、衣服や装飾品等はこれに含まない
2・何らかの理由で勝負が中断された場合、この効果は発揮されない。又、何らかの方法で勝負が仕切りなおしになった時、新しく勝負が始まったとみなす(仕切りなおし前の効果は発揮されない)
3・勝負の最中にこの能力を解くことは出来ない
4・勝負の内容が戦闘であった場合、無傷の状態から一撃で死ぬ事は無い
5・勝負の内容が戦闘であった場合、傷を負った状態で戦い続けると必ず死ぬ
6・誓約5のとき、何らかの理由で生き延び、かつ相手が死んだときこの能力は消滅する

ジョンさまの提案
【男は黙って背中で語れ】(ダンディズム)

女、子供を背中に庇って戦闘を行なうと全パラメーターが上がる能力
庇う人数に比例して能力が上がる
庇っている相手から声援を受けると能力が上がる
ピンチになったら更に能力が上がる


制約
・顔を半分以上庇っている相手に見せてはならない
・庇っている相手より後ろへ下がってはいけない
・庇っている相手を傷つけてはいけない
・庇っている相手から罵声、文句を言われてはならない
誓約
以上4つが破られればこの能力は1ヶ月の間使用不能になる

3さまの提案
【霊光弾】

能力
※冨樫先生の前作幽遊白書主人公である浦飯幽助の持ち技。
・拳に力を集め直接標的に当てる技でウボォーギンやゴンと同じ。
・全身の力を高める必要があり、若干のタメが必要。
・使用回数は念の総量に比例する。
・派生技にショットガン。威力が落ちるため滅多に使われない。

制約
・制限回数を使い切ると強制的に纏の状態に固定され、絶・練・発が一定時間できなくなる。

DDqさまの提案
【強化系】
二重の極み(フルバズーカ)
るろうに剣心の左ノ助?の技(みたいなもの)
ジャジャンケンのグーからの追加バージョン?
グーから相手に離れる瞬間指で弾く。
指の数1-4の数に付、×0.2、×0.4、×0.6、×0.8が付かされる。

制約
1日に付き、最高5回。
超えると手が使えない(傷が癒える期間)が伸びる。
「フタエノキワミ、アッーーーーー」と叫びながらしないと
効果が半減する。

レッドマンさまの提案
見えざる奥の手・(シークレットワン)
気体の分子操作を行って気体の調合を行う。
制約は人に向かって気体を噴射して斬るエアカッターやカマイタチ等で傷つけない
呼吸困難になり傷つけた度合いが深いほど長くなる(殺意をもって殺せば確実に死亡する)


秘密の2番目の奥の手(ぐぅーれんかいなぁ)
自身を炎に変換して物理攻撃無力化
全身から炎を噴出す事が可能で飛行もできる(名前だけに腕から出すのが一番強力)。
名前をかけている事から能力の増強を図り、最初の能力を組み合わせて威力の増大ができる。
制約 火炎同化中に全ての炎が消える=死


不要に扉を開ければ馬鹿を見る例『バックドラフト』
探査・洗脳・操作系の念を受けたときに発動する。
その効果を無効化すると同時に相手に炎の念で身体の内部から焼かれる。
避けることはほぼ不可能なカウンター系の念。
制約 一日に5パーセントのオーラを消費して維持しなければならない。
   (ただ、消費した日数に応じて火力が上がる。
    発動したらゼロからのスタート)

くろくろさまの提案
【加速する時間】クロックアップ
能力
・自分の時間を早め、超高速で動く事が出来る。
・自分から見た場合は周りがものすごく遅く感じるようになる。
制約
・一回で早められる時間は自分の体感時間で5秒まで
・使用後は早めていた体感時間×60の間強制的に【絶】になる。
・1日で早められる時間は自分の体感時間で合計三十秒まで。
・時間を加速中に他の念能力を使用した場合、【絶】になる時間が二倍になる。

黒猫さまの提案
【黒猫が通る/BadEnd】メモリー5

1.死亡フラグが立ちやすくなる
2.回避した代償(?)に、殺害及びきっかけを作る原因の人物に対して好感度フラグが上昇〔親近感を持たれる〕
3.死亡フラグが立つ24時間~1時間前に赤目の黒猫の幻影が目の前に現れる〔能力者以外視覚不可能〕
4.念能力以外の死亡フラグにも有効

死に対しての恐怖感から死を回避したいが為に製作されるのも在りかと思い作成
また、完全回避が可能でないのとマチなどの女性常識人が死亡フラグを作るのも全体的に見て少ないと思いコストを低めにしました。原作キャラと絡むきっかけにも最適

ピー太郎さまの提案
【筋肉革命】(マッスルレボリューション)
能力
この能力を覚えると訓練した時の筋力と体力の伸び方が普通に訓練する時の1.2倍になる。
制約
①訓練しているときに「筋肉が唸る、うなりをあげる」、「こちら逞しい筋肉が通りまーす」、「こいつは筋肉革命だー」を大声で叫ばなければならない。
②訓練していない時も「筋肉、筋肉」と周りの人間に対して言わなくてはならない。
③どちらも恥ずかしがらずにノリノリでやらなければ発動しない。
【斎藤の仮面】(マスク・ザ・サイトウ)
能力
この能力を発動させると全能力が1.4倍される。
制約
①この能力を発動するには戦闘中は常にマスクをかぶらなければならない。
②発動中は語尾に「ウマウー」をつけなければならない。
③一度でも戦いに負けるとこの能力は発動できない。
④二週間に一回は強いものと闘わなければならない。

Nさまの提案
強化系【気功保持】(ストックオーラ)

単純にオーラをストックする能力。
自分のオーラを予め用意した媒体に貯め必要に応じて自分に足したり他人に与えたり出来る。最大で13個まで作成可能。

・使用例1と制約・誓約
一 撃の威力を高めたいとき、媒体に込めたオーラを使用することによって自分の限界以上のオーラを纏い、操ることができる。制限時間は使用したストックの数に 反比例し、数が増えるごとに時間が短くなっていく。また、使用した分だけ体にかかる負荷が高くなり、あまりに使いすぎると死の危険がある。

・使用例2と制約・誓約
他 人にも使用例1と同等のことが行える。ただし、それには血の契約が必要になり、両者の合意に寄る血文字で「契約した本人以外には使用させない」ことを誓約 文により確約させなければならない。もしその誓いが破られた場合は使用した分のストックのオーラだけ使用者に負荷がかかり、かかった分の潜在オーラが削ら れる。最悪の場合オーラの過失により死に至る。

・使用例3と制約・誓約
外的損傷の治癒促進を行うことが出来る。欠損部を修復するなどの驚異的再生をする力はない。病にも有効であるが効果は薄い。既に末期状態の病には効かない。
リスクは使用例1、2と同様。2に加えて損傷・病に関しては使用者にフィードバックが起こる。尚その症状も使用した数に比例する。

タナチュウさまの提案
努力の結晶/パーフェクトポテンシャル
①この能力を使用すると現在の状況での全力が出せる
②任意で脳のリミッターが解除できる
能力①の例
体も心も全快状態→全力が出せる
体は全快心がヤバイ(トラウマなど)→全力が出せる
満身創痍で心はイケイケ→その状態での限界まで力が振り絞れる

能力②のリミッター解除を使用した場合
動体視力、身体能力、念の総力が上がる 約2倍から3倍
リミッターを解除した場合反動が有る
反動①使用後全身の筋肉が耐え切れ無く断裂する
(↑は念での反動ではなく普通に反動で、使用後なのは能力で抑えてるため)
②3日間強制絶③かなりの頭痛が襲ってくる
④使用時間が長い場合「オーラ」(生命力)を使い切り下手をすると死ぬ
(要は任意で火事場の馬鹿力が出せる)

koさまの提案
ラッキー○ン 梅干味の飴(溶けない超すっぱい)を食べあの衣装に変身することで能力発動ある意味無敵状態。衣装自体が制約

茶柱ソー○ どこまでも伸びる茶柱折れても伸びる、中が空洞になっていて敵に刺さるとお茶注入、普通に死ぬ地味に怖い能力。あとお茶は玉露で結構とてもうまい

緑茶スプラッシュ 緑茶がとんでもない威力で噴出する(消防車のなみ)茶柱にそって噴出結構熱い、かかった場所が軽い火傷を起こす地味に痛い

縁切り結び 縁を切ったり結んだりできる幸運を消費、きったら相手によほどのこと・力が無い限り関わることが無くなる。除念の効力あり、切った縁(念)を他人に結ぶこともできる


ラックメーター 自分の幸運と不幸の総量がわかる他人のも微妙にわかるはっきりとはわからない

ラックスティー○ー 触れた相手の運を奪う手袋してないと無差別に触れた相手から問答無用で奪う

神の祝福を 運を相手に上げる、あげた運がめぐりめぐって自分に返ってくる、いつどんな形で返ってくるかは不明

先取り 未来の自分の運を先取りする。取った分不幸になる、いつ不幸になるかは不明

クモの糸 某昔話より抜粋、幸運を手繰り寄せる。クモの捕らえて食うというところから糸を操って一般市民より幸運を微量吸い取る(月姫のシオnのように操る、スパイ●ーマンのようにも使える)

わらしべ 幸運を消費し物品を交換していくことによりもとより高価なものを手に入れられる何を手に入れられるか不明

バットプレゼント 不運を弾丸にして飛ばす相手を病気にしたり不幸にする。
(FAT○のあかい悪魔のガ○トに似ている)人指し指より中指たててやったほうが威力が上がる。

先見 幸運量を消費して未来の光景を絵に描いて知ることができる(HER●ESにでてくる人のように白目になって描く)何を描くかは本人にもわからない


●せの凶鳥メネテーケル 幸せの青い鳥を具現化(尻尾に白い模様が入ってるのが普通の青い鳥との違い)

運ばれる人間が、運ばれ続ける幸運に見合うだけの人間となってゆけば、メネテーケルはそれこそ素晴らしい幸せの鳥となります。

しかし往々にして、過ぎた幸運とは人を滅ぼします

メネテーケルは幸運を運び、そしてその幸運と、運ばれる人間の人となりとのギャップの分だけ弱っていきます。

そしてとうとうメネテーケルがギャップに耐え切れず死んでしまった時……

今までの幸運の分だけ災厄が返ってくるのです

時風様の提案
具現化系能力(特質系能力も含む)
魂の纂奪者/ソウルサッカー
鮮血色のサバイバルナイフ。切れ味は普通
能力:本人の殺意に併せて切れ味が増す。
能力:一般人と念能力者をそれぞれ百人ずつ殺す事で、自分の命を一つ創り出す(蘇生能力)

一度具現化した場合、魂の纂奪者で人を殺すまで消す事が出来ない。
具現化してから時間が経過すればするほど、殺意が肥大化する。この殺意は人を殺した時リセットされる。
具現化してから魂の纂奪者で人を殺さずに二十四時間経過した場合、死亡する。
魂の纂奪者を具現化せずに一年間経過した場合、死亡する。

ポリンキーさまの提案
【太陽の傷跡】(ライジングインパクト) 使用メモリ30
変化系+強化系
《能力》
1.拳に集めたオーラを熱・光・衝撃に変換する。
2.変換した熱・光・衝撃は使用者には影響を与えない。
《制約》
なし

【影絵の世界】(ダーカーザンブラック) 使用メモリ60
変化系(+放出系+操作系)
《能力》
1.オーラを物理干渉可能の「変幻自在な黒い靄みたいなもの」に変換し身に纏う。形状は自由自在だが、色の変更はできない。
2.体から切り離し、操作することも可能。
3.切り離したオーラは遠隔操作でのみ操作可能。
《制約》
1.切り離したオーラは円の範囲内でのみ操作可能。
2.切り離せる靄の体積は、使用者の体積分だけ。
3.切り離せる靄は最大5つまで。
4.使用中は通常の3倍のペースでカロリーを消費する。

dbさまの提案
【ワイルドカード/特質系】
白紙のカードを1枚だけ具現化します。
1.白紙のカードを念能力に触れさせると、念能力を吸収して絵柄が刻まれる。一つの念能力に対して一度だけしか吸収する事が出来ない。
2. 絵柄が刻まれたカードを解放すると、吸収された念能力を使うことができる。一度念能力を使うと白紙に戻る。

すとはんさまの提案
特質系「向日葵の花(ソーラーパネル)」

効果
・体内の水と二酸化炭素を消費して特質系オーラをほんの少しづつ成長させ続ける

制約
・土の上に自分の足で足場に対して垂直に立つ
・太陽を直視する
・季節が春秋冬ではない

ererさまの提案
特質系【ヒヨコの心(チキンハート)】メモリー40

1.相手から逃げるときの速度が速くなる。
2.敵の実力に応じて速度が飛躍的に増す。敵が増えればさらに増す。
3.自分の恐怖心でも速度は増す。
4.相手を傷つけていると発動しない。
5.自分の足で逃げなければいけない。
6.自転車は可。
7.追い詰められれば、水の上も走れる。音速を超えても体は傷つかなくなる。
8.敵の攻撃には傷つく。

スロさまの提案
【喜怒哀楽】(操作ー放出)
感情が込められた念を放出する。
(喜)念に当った相手が喜びます。
(怒)念に当った相手が怒ります。
(哀)念に当った相手が哀しみます。
(楽)念に当った相手が楽しみます。
重ね掛け有効

エリィさまの提案
【臆病者の逃げ場】(エスケープ・ポイント)

・目印として設定した物から半径15mが効果範囲。
・効果時間は24時間。
・その範囲内ではすべてのものが攻撃することは出来るが傷つけることができない。
・その範囲内では自身が敵対したと認識する者から完全に姿を消す。

制約
・自身が格上と認識する者のみに効果発動。
・自身が効果範囲内で攻撃行動をした場合効果が消える、その後24時間はこの能力を使えない。
・目印はいくつも設定できない。
・設定した目印の効果が消えるまで目印を再設定できない。また、目印を移動させることもできない。
ラッキーさまの提案
強化系「無限の才能(リミットオーバー)」
1 戦闘により経験になったと使用者が無意識的にでも感じた時その度合によって自分の持つ念の総量が加算される。(無制限)
2 これによって加算された念は通常の念と違い意識的に抑えない限り常に使用者を覆い、これによって消耗することもない。
3 女性と性行為をすることで相手にリミットオーバーによる念を分け与えることができる。

制約
1 相手に決して勝てないと無意識的にでも思った瞬間全ての念能力を失い、死ぬまで絶状態となる。
2 一定期間経験になる戦闘行為を行わないとこの加算された念は減少していく。能力による加算念量が多ければ多いほど速い。
3 一定期間女性と性行為を行わないとこの加算された念は減少していく。能力による加算念量が多ければ多いほど速い。

強化・変化系「英雄の独善(ランスアタック)」
1 技を発動する時に掛声を発しなければならない。その声量と長さによって威力が乗算される。(制約を兼ねる)
2 発動時の感情の起伏によって威力が変化する。ただし対象となる感情は男性への敵意か女性への劣情及び信愛、自分への全ての感情に限られる。(負の感情でも基本的に威力上昇)
3 技の範囲はかなりの広さまで拡大できるが広くするほど威力が下がるので、技発動時の掛声を長くしたり込めるオーラを多くする必要がある。
4 剣を持っていないと発動できない。持っている剣に込められた念の強さによって威力が乗算。(制約を兼ねる)

制約 
1 これ以外に殺傷を目的とした能力を持つことができない。
2 無限の才能による一定以上の能力強化が成されていないと発動できない。 
3 自分の行動に迷いがあると威力が極端に落ちる。

通行人さまの提案
『恋愛原子核』
知り合いの異性に自分への恋愛感情を植え付ける。共にいる時間が長いほど恋愛感情は強くなる。常時発動
《制約》
1.相手がある程度自分への好意を抱いていなければならない。
2.この能力名を知られてはいけない。知られた場合能力は消える。念能力によって知られた場合は無効とする
3.能力が消えた場合植え付けられた恋愛感情はその強さに応じて憎悪・嫌悪感に変わる。

ウォッチャーさまの提案
操作系 「憑依合体」(オーバーソウル)

幽体離脱して他者に憑依することができる。
憑依した場合対象に自身の分のオーラが上乗せされる。
体の主導権は対象が優先(気絶など意識が無い場合は操れる)
基本的に能力者は自身のオーラを操るだけ(流や硬、堅など)

制約
対象に憑依することの許可を得なければ憑依をすることができない。

制約とはちょっと違うけど
生命力たるオーラが根こそぎ体から離れるため、
人工呼吸器などのなんらかの生命維持の処置を施していない場合。
10分で脳に障害が残る可能性が、30分で脳死の危険性がある

NEKさまの提案
強化系能力or特質系能力

『幸運人生(ラッキーライフ)』

常時展開型の念能力。外に太陽がでていると運がとてつもなくあがる能力。雨の日でもらっきょを食べれば3分のみ快晴並みに幸運になる(一日三回まで使用可能)。

快晴⇒ラッキーマン並
雲が多少ある晴れ⇒ラッキーマンよりやや劣るけど十分なほど運が高い
くもり⇒一般人
雨⇒…どんまいb

制約
・この能力が発動している間は纏・絶・練・凝・硬・堅・陰・周・円が使えない(オーラは常に垂れ流し状態)
・他人にこの発の制約を一つでも知られてはいけない。
・らきょは一日3ツブまでしか食べてはいけない
・らきょを食べる所を見られてはいけない

制約
・この発を二度と展開できなくなり運も最悪な状態で固定され、これからの人生を過ごしていかないといけない。





感想掲示板 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

SS-BBS SCRIPT for CONTRIBUTION --- Scratched by MAI
1.23694181442 / キャッシュ効いてます^^