<セレクト>ベートーベン、全曲演奏挑む──大井浩明、ピアノ演奏会

 
              
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<セレクト>ベートーベン、全曲演奏挑む──大井浩明、ピアノ演奏会

2008/10/21配信

   大井は作曲順に8種のピアノを弾く
   大井は作曲順に8種のピアノを弾く

ベートーベンのピアノソナタ全32曲と交響曲全9曲(リスト編独奏版)の演奏に挑戦しているピアニスト・大井浩明が、30日から第2期(第6回―第10回)をスタートする。全曲演奏は複数の演奏家・団体によるリレー形式が多く、演奏者単独での演奏は珍しい。大井にとって、気力と意欲の見せどころとなる。

 大井は1968年、京都市出身。欧州に滞在し、歴史的鍵盤楽器での古楽演奏に力を置いている。シリーズではベートーベン自身が生きた時代の鍵盤楽器・フォルテピアノ(ピアノの前身)8種を、作曲順に応じて弾き分ける。鍵盤数も、基準音のピッチも調律もまちまちだった楽器が、作曲家の創造性をどう刺激したか、聴衆にどう響いていたかに迫る趣向だ。

 これまでに第1期(4―7月)全5回を終えており、第2期は第6回(10月30日)を振り出しに11月5日、同13日、12月19日、同27日に開く。来春の第3期で完結。「ピアノの新約聖書ともいわれるだけに、挑戦しがいがある」(大井)事業だ。

 会場はいずれも京都府京都文化博物館別館ホール。辰野金吾が設計し、1906年に完成した洋風建築で、日本銀行京都支店として使われていた。楽器の補修・調律は堺市出身で、ウィーンの文化施設で修復専門の学芸員も務める山本宣夫が担当する。

 ベートーベンの全曲演奏は今年、いずみホールが弦楽四重奏曲(全16曲)を、神戸新聞松方ホールがピアノソナタをそれぞれ取り上げているが、いずれも8団体、8人が分担している。
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