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下旬の調査に思惑交錯 小沢代表の進退再燃も '09/4/6

 民主党が今月下旬に行う衆院三百小選挙区を対象とした党の世論調査の扱いをめぐり思惑が交錯している。党に厳しい結果となれば西松建設の巨額献金事件に絡んで公設秘書が起訴されても続投した小沢一郎代表の進退が再燃するためで、五月の衆院解散が取りざたされる中、続投支持派と批判的な勢力との駆け引きが強まりそうだ。

 小沢氏は今月三日、十八、十九両日、調査を実施するよう周辺に指示した。小沢氏に距離を置く前原誠司副代表はこの前々日、「今までの調査結果と比較対照する中で、党内全体で議論することが大事だ」と述べ、結果を所属議員に示すよう求めた。

 発言の背景には、二〇〇六年四月の代表就任以来、小沢氏らが調査結果を独占、今回も小沢氏に都合の悪い結果が出た場合は「隠ぺいして、西松事件の党勢への影響は少ない、と逃げ切るのではないか」(中堅議員)との疑念がある。

 これに対し、鳩山由紀夫幹事長は記者会見で「全員が見れば、メディアに漏れたりする。正確にデータを分析して判断するのは代表、幹事長の責任だ。信頼してほしい」と結果の共有を拒んだ。

 現在、小沢氏の辞任を求める声が沈静化しているのも「解散が近づき、党勢が低迷している場合は小沢氏も辞任を決断するだろう」(若手議員)との期待が続投批判派にもあるため。小沢氏らが調査結果を示さないままの続投は難しいものとなりそうだ。




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