中国海軍の張召忠少将は5日、自らのブログに、「今度こそ、北朝鮮の人工衛星からの『金正日(キム・ジョンイル)の歌』を聞かせてほしいものだ」などと記した。
張少将は北朝鮮のロケット/ミサイルの打ち上げ前、テレビ番組で「日本の領空に飛来した場合、日本には打ち落とす権利がある」などと発言し、自らのブログにも再録した。張少将は中国軍事大学の教授として、軍事戦略学で博士課程の指導教官を務めている。
張少将は、「私自身は、北朝鮮が打ち上げたのが誘導ミサイルではなく、人工衛星であってほしいと願っている」との考えを示し、「1998年に光明星(クァンミョンソン)1号を打ち上げた際、世界中でだれひとりとして、同衛星が放送しているとされた『金正日の歌』を聞くことができなかった。今度こそ、人々に聞かせてほしいものだ」などと論じた。
さらに「私個人の考え」と前置きした上で、「北朝鮮が人工衛星を打ち上げたことが事実としても、国際社会は同国を非難・叱責してよいと思う」と表明。「ただしその場合、軍事・経済制裁はすべきでない」と付け加えた。
また、「仮に米国が『衛星打ち上げではなく、ミサイル発射』との確実な証拠を示せば、朝鮮(北朝鮮)が国連安保理決議1718号に違反した疑いが出てくる」、「そうだとすれば、安保理は最低でも、遺憾の声明を出すだろう。ただし、経済・軍事制裁まで行なうことは難しい」との考えを示した。
発射の目的については「オバマ政権が発足して約100日。北朝鮮問題について、何の表明もないことに金正日が、ややいらだったのだろう」との見方を示した。ロケット/ミサイルの発射は両国の接触を促進することになるが、北朝鮮側は「しきいを高くするだろう」という。
写真は同ブログのトップ・ページから。(編集担当:如月隼人)
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