厚生労働省研究班(研究代表者=庵原俊昭・国立病院機構三重病院長)は6日、新型インフルエンザに備えて政府が備蓄しているプレパンデミック(大流行前)ワクチンの効果や安全性に関する大規模臨床研究の結果を発表した。1種類のワクチンを接種した場合と比べ、1種類目と間隔を置いて別の種類のワクチンを接種(追加接種)した場合に幅広いタイプのウイルスへの免疫が得られることが分かった。
厚労省は今回の結果を踏まえ、新型インフルの発生前に事前接種に踏み切るかどうか、今秋をメドに結論を下す。
大流行前ワクチンは、新型インフルに変異する可能性が高いとされる「H5N1型」鳥インフルエンザウイルスを材料に製造し、政府が3000万人分を備蓄している。厚労省研究班が昨年夏以降に医療関係者ら5971人を対象に先行接種し、効果や安全性を調べる大規模臨床研究を実施していた。
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