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チェコ首相:「米景気対策は地獄への道」 欧州議会で批判

 【ブリュッセル福島良典】「米景気対策は地獄への道だ」--。欧州連合(EU)の議長国チェコのトポラーネク首相は25日、仏東部ストラスブールで開かれた欧州議会でオバマ米政権の景気対策を批判した。

 金融・経済危機への対応でオバマ政権は7870億ドル(約77兆円)の景気対策を成立させ、4月2日にロンドンで開かれる主要20カ国・地域(G20)緊急首脳会議(金融サミット)に向けて、欧州諸国などに同調を呼びかけてきた。

 トポラーネク首相は欧州議会本会議で、米国の景気対策について「世界金融市場の安定性を損なう」「正しい道ではない」「こうした措置を取り続けるのは、地獄への道だ」などと批判。「(EUの)成功は、その道を行くのを拒否したことだ」と述べた。

 財政出動重視の米英と、規制強化優先の大陸欧州諸国の路線対立が改めて露呈した形だが、チェコのボンドラ副首相は「首相は『地獄』とは言っていない」と発言を修正。金融サミットを主催するブラウン英首相は「(G20諸国間には)意見対立よりも、一致点が多い」と、欧米摩擦の火消しに努めた。

 チェコは来月5日、オバマ大統領を迎える予定だが、トポラーネク首相はチェコ議会による24日の内閣不信任案可決を受け、26日に辞意を表明した。

毎日新聞 2009年3月27日 19時54分

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