(cache) 客足の低迷に追い打ち…… 火災の「宮原湯」廃業 地元住民に愛され半世紀 大牟田市 - 47NEWS(よんななニュース)
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  •  11月末、火災に見舞われた大牟田市宮原町の銭湯「宮原湯」が廃業した。客足の低迷に追い打ちをかけた災難。再建を断念した経営者の真瀬勝利さん(68)は「寂しさとお客さんへの申し訳ない気持ちでいっぱい」と胸の内を語った。半世紀以上にわたり住民に愛された憩いの場が姿を消した。 宮原湯は真瀬さんの父、虎松さん(故人)が1956年に開業。当時珍しかったテレビを脱衣所に置いた。力道山が登場するプロレス中継がある時は人であふれたという。しかし、70年代以降、風呂がある家の増加に反比例するように、銭湯の利用者は減少。最近の利用者は1日20人ほどになっていたという。 利用者の減少に加え、石油価格の高騰が経営を圧迫した。少しでも燃料費を節約するため、廃油の代わりに廃材を燃やし、風呂を沸かした。「週に一度は広い風呂に入りたい」と銭湯を楽しみにしている人や、なじみの高齢者のために営業を続けてきたという。 だが11月28日午後2時ごろ、ボイラー周辺から出火し、銭湯は全焼。真瀬さんは経営状態の回復を見込めない中で再建できないと、廃業を決めた。「番台に座っていると聞こえてくる、お客さんの楽しそうな声が懐かしい」。決断したものの真瀬さんの心から無念さは消えない。 宮原湯の廃業により、大牟田市内の普通公衆浴場は6軒となった。=2008/12/09付 西日本新聞朝刊=
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      【西日本新聞】

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