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【雑記】『テイルズオブシリーズ』発表会後に思ふ。

2009年04月06日

4月6日(月)昼過ぎ@品川研究所ファンシアター。


革新・・・ではなく拡進というコンセプトで描かれる

2009年の『テイルズオブ』シリーズ。



Wii『テイルズ オブ グレイセス』
PSP『テイルズ オブ バーサス』
映画『テイルズ オブ ヴェスペリア』

PS3版『テイルズオブヴェスペリア』



360を飛躍させる起爆剤となった作品。
当時の360シーンの記録を塗り替えまくった作品。

その作品がPS3にも移植される事になって
あの名シーンを、あの戦闘を
より多くのユーザーの方に
触れて感じ取って頂ける。
そういう機会が増えるのは”作品にとって”、
ひいては先にプレイしたユーザーにとっても
素晴らしい事です。

PS3オーナーの皆さん、ぜひ購入を検討してみて下さいネ。

TOVがどんな作品なのかは
各雑誌や公式サイトをご覧下さいませ。
あ、このブログの特集だと
だいぶネタバレてしまっているので
(特に発売後の回は殆ど・・・)
あまりご覧になられるのはオススメしません。

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今回の移植話で
早売りリークのタイミングからすでに
多くの方から、誹謗中傷、激励や質問・要望が
寄せられました。

まずは、僕のような人間に
その様な文章を書こうと
時間を割いてタイプして下さった
決意と気持ちに、まずはお礼申し上げます。
ありがとうございます。

今回の件。
僕が知っている全ての事をお話することは出来ません、
一応会社員で所属会社や各社さんと機密情報保持契約を
結んでいる身ですから・・・
そこはまず、ご理解頂ければと思います。

ですが、僕の気持ちの部分で正直に書きたいと思います。
この雑記が何かをもたらす事はないと思います。
何かをもたらそうとはしていないけど、
けど正直に気持ちを綴ります。
支離滅裂な文章になってしまっているかもしれませんが
どうぞご一読下さい。

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Q1:おまえ、一体今回の件どう思ってるんだ?

さて、冒頭でより多くの方にTOVが触って頂けるというのは
作品にとって”とお話ししました。
続いてはPS3版『追加要素』について、です。

その中身を知ったのは、
ちょうど特集で言う第37〜38回のあたり。

もともとTOVのパッケージに
オンリーオンマークはついていませんから
『あ、マルチタイトルとして展開するのかなぁ?』
とは思っていました。
で、知らされたのがPS3版独自の『追加要素』です。
僕も驚きを隠せませんでした。


ぶっ壊す気ですか?


と、脊髄反射的に思いましたし
ファイン清野さんや樋口さんにもそう言いました。


そもそも論”として。
例えPS3で完結という絵だったとしても、
それは360版であのクオリティの作品を作った側として
現状把握出来ているといえるのか?
というのが、少しでも本作に携わらせて頂いた僕の考えでした。

もっと噛み砕いてお話すると・・・
360で物語りが始まり、PS3で広がる。
で、はい終わり、またそれは無いでしょう?
という事です。

小説でも映画でも同じだと思うんです。
物語を終わらせるのならば
始まりの場所からキチンと紡がないと
唐突に終わってしまった感があり
視聴者やユーザーは置いてけぼりになります。
過去に掃いて捨てるほどそういう
中途半端に完結(破綻)した
小説や映画、ゲームはたくさんありました。

ヴェスペリアも同じ道を歩むんでしょうか。
皆さんはどう思われますか。
歩んで欲しくないですよね。
少なくともあの作品を触った人達は
そうは思わないと思います。
作品を遊んだユーザーが
気持ちよく想い出に変えられなくなる。
考えてみて下さい、その状況を。

どんだけ不幸なんですか。
ずっと待ち望んでいて、もしくは噂を聞いて
購入を決意し、金額支払って
気持ちよく想い出になった作品が、
なんで自分達が直接関係のない
ビジネスの座組に巻き込まれて
気分悪くなったり、精神衛生悪くしなくては
いけないのでしょうか、ナンセンスです。

一方で立場で見方が変わると

僕の言っている事もナンセンスでしょう。


文章から読み取って頂けるとおり
広がると言う事は”作品にとって”は幸せな事だと思っています。
より多くのプレイした人を幸せに出来るでしょう。

が、追加要素の部分、これ自体だけではなく
追加要素含むビジネスの部分については
かなり言葉では言い尽くせない複雑な心境です。

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Q2:PS3追加要素は追加DLCででるんだろうな!?

立場上、アタリマエの話ですが
僕にはそれを実施する決定権はおろかお話し出来る立場にもないです。
皆さんと同じように
『出たらいいなぁ、出ないかなぁ・・・』
レベルでしかありません。
だから僕の口から360版TOVにPS3版に入る予定の
追加要素が加わるのかどうかは分かりません。

以下は話が飛んでいますが、僕の考えを申し上げます。
言うまでもなくゲームはビジネスです。
その中にあってサービス的な要素はあります。
特に今のネットワーク機はそうでしょう。
パッチ対応や追加コンテンツはその例ですし
オンラインでの協力対戦インフラもそう。

が、この”サービス”は
長く作品をたのしんで貰いたい
という意図が絶対的に込められているのは
ゲームを生業とし社員を会社を喰わせ育てる
他の業態と変わらない、ビジネスだからです。

誌面上のインタビューなどで
開発者さんやクリエーターの皆さんの言う
「長く楽しんで貰いたい」とは本心だと思います。
自分達の血と汗と涙で産み出した作品なのですから。
会社というフィルターを通すと
同じ言葉でも意味合いが変わったりします。

だからゲームにおけるサービスは
決してボランティアじゃない。
利益が出なければ次回作の見通しが厳しくなります。

それでも作品を作りリリースしていかなければ
チームが喰えない、会社が喰えなくなります。
すると安易で安直な座組と思想が産まれ易くなります。
でも隠さなければいけません、喰いっぱぐれるからです。

それを流通さんが、そしてユーザーが買い・・・
誰か幸せになりましたでしょうか。
これは最悪に不幸なケースですが、
皆さんも”掴まされた”経験がある
とてもよくある話です。


かたやゲームは夢を売ります。
でもこれはサービスとはイコールではありません。
やってアタリマエ、して当然なんて事象は
ひとつも無いんです、たぶん本当は。
ダレが為に何をどうするのか。
その思考と答えの違いが
解釈する立場が代わり摩擦を産んだに過ぎません。

しかしながら、それでも名作や傑作は産まれます。
僕はTOVに出会い、人生観と仕事に対する姿勢が
変わりました。
皆さんにも、そのココロを揺らし
記憶に深く残る作品があるはずです。
TOVが私を僕を変えた、
と感じた方が皆さんの中にいると思うのです。

それは結果的にゲームという作品が人に夢を与えた
という結果論かもしれないけど、
人のココロを動かす、ココロを揺さぶるのは
エンターテイメント業にしか出来ない
サイコーッのシゴトなんだと思います。

TOVも当然ながらビジネスコンテンツの一つ。
かたや色んな方に夢を与えたコンテンツの一つ。
売るのか買うのか、立場が変わるだけで
イメージや印象、心持ちが変わるのは
致し方ない事だと思っています。

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Q3:PS3版知ってたろ、だから特集終わらせて逃げたろ?

そう捉えられてもおかしくない事を
僕はしてしまったんだと思います。
前述通り、僕はPS3版のお話を
仕事上、皆さんよりも先に知っています。


PS3でも発売する事でTOVがもっと広がる!
もっともっと色んなゲームファンに
TOVは触れて貰った方が幸せじゃないですか。
満足度が本当に高い作品に仕上がっているので
PS3でTOVを触れた方きっと幸せになるに違いない!
ってそう思いました。


一方で残念・・・
いえ、複雑な気分は正直ありました、
それは追加要素に関する座組の話を伺ったからです。

そもそも論はもう分かった。
でもそれは現状把握じゃないと思う。
TOVは360で始まった物語です。
TOVは360で帰結しないんですか?

TOVが出るから、と・・・2008年8月7日以降
当時3万とかした本体を一緒に買った人達。
その人達は一体、心の持ちようをどうすれば
いいんでしょうか。
そんなの知るかよ、で済まされて
本当にいいんだろうか。
僕はさっきから甘い、ガキみたいな事を言っていますが
『テイルズ オブ ヴェスペリア』
という作品に対してだけは
強く、深く想いがあるんです。

この先もゲーム業界はまだ”見えない”ビジネスを
続けていくのでしょうか。
ユーザーは一体いつまでついてくるのでしょうか
一緒に盛り上げていけるのでしょうか。


PS3版のお話を伺ったのち
僕は時間を取って頂いて
吉積さんや樋口さんと討論しました。

昨年末の三十六回から三十七回まで
数ヶ月、僕は特集を更新しなかったのは
とてもじゃないが自分の中でクリアにならなければ
文章なんぞ書けない、と判断したからです。

お二人もテイルズスタジオの皆さんも
ただただPS3版を作ってるわけではありません。
第38回の特集で掲載した
会社の掲示板にユーザーからの手紙を貼っている、
あれはポーズでもない、ヤラセでもありません。
TOVの特集で開発の皆さん、BNGの方々が
読者の皆さんに届けた言葉に
詭弁や嘘は無いです。

ユーザーと、組織と、向き合っていつも闘っています。
そこはどうぞ知っていて下さい。

そして、討論した結果を受けて
僕は特集を休止したんです。
今すぐに、何かの状況がすぐに変わる事が
出来るわけなんてないのを知ったからです。


僕は360は好きですが
それよりも長い年月
テイルズオブシリーズが好き
だったわけです。

僕にも分かりました、
追加要素が発表され
その発表を受けてどういう風に
ユーザーの皆さんが思うのか。

僕の気持ちも、樋口さんの気持ちも
誰の気持ちも晴れていない、と言うのに
僕はそれでもシゴトと割り切って
のうのうと、360サイコーッ!BLOGで
TOVの特集を書いて行けるのだろうか。
樋口さんや開発の皆さんはそこに
コメントなり素材を気持ちよく出せるのか。


答えは否。


だから特集を休止しました。
ダレが幸せになるのか。
ダレが為にこの特集を書いているのか
ダレに伝えたいのか。

それがブレているのに書き続ける位なら
僕は書く事を辞めます。

皆さんのご指摘、仰った通り
特集を終わらせた・休止した
そのタイミングが宜しくなかったのかもしれません。
ずっと討論をしてきました。
その討論は明確な答えが見つからぬまま
休止を決めるその寸前までなされていました。


しかしながら。
「ジャム爺が逃げんな!ふざけんな。」
「おまえ、戦犯だよ!絶対に許さない」
「TOVを使った売名行為だな、最低だオマエ」

という声が現にあったという事は・・・

このブログをTOV特集を執筆をしている
僕がこの方々の気持ちを害してしまった
という事実でもあります。
心労を与えてしまった事、深く謝罪致します。




大変、申し訳ございません。





僕にはやはり納得が行きませんでした。
特集を志し半ばで休止せざる得なかった事も含め、です。
だから・・・もう一つ。

最後に、僕から質問を投げました。

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Q4:どう思ってんの、どうするの?ねぇ、樋口さん。
@発表会会場裏、喫煙室。
※脚色してません、実際の会話、事実のみ書き記します。



J爺
『発表会お疲れ様でした、早速どう思ってるのか聴かせて下さい。』


樋口
「お疲れでした・・・。
もちろん、ヴェスペリアを盛り上げて下さってるユーザーの事は、
決して忘れてなんかいないです。
そんな状況のなか、今の僕らには何が出来るのかを
考え始めているところです。」


J爺
『じゃあ何を、考えるだけなら誰でも出来るじゃないですか。
何を考えて、どう行動していきましょう。』


樋口
「そうですね…何となく絵はもう見えているんだけど…。
ただ何色を使うのか、一緒に考えたいなぁって。
僕らだけでは、やっぱり限界があるんですよ。」


J爺
『何色、うーん、誰と考えますか。』


樋口
「そりゃもちろんみんなとですよ。
ヴェスペリアを盛り上げて下さっているみんなと。」


J爺
『なるほど、方法はどうしよう。』


樋口
「まずは、サイコーッ!ブログ宛の質問要望メールで
みんなの思っている正直な想いを集めて貰えませんか。」


J爺
『はい、もちろん引き受けますよ。
でもそれだけじゃあ”相談”じゃないですよね。
まだ一方通行な感じがするんです。』


樋口
「そうですよね、だから”まずは”って言ったんですよ。
まずみんなから意見を頂く、
そしてその次に”場所”を考えましょうよ。」


J爺
『・・・分かりました。どういう結果になるか
分からないけれど、僕はこのままでは終われないですよ。』


今回の雑記、全体的に何か言い訳がましいけれど
今、僕が言える正直な気持ちを書きました。
長文、駄文、お読み下さりありがとうございました。
1人でも多くの方に、ガキのような僕の気持ちが伝わればと思います。
皆さんからの率直な声、お待ちしております。
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投稿者 ジャム爺 : 2009年04月06日 12:16

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