3日、中国の作家・李長声氏が「日本人はなぜクジラに固執するのか?」とする文章を発表した。日本側の主張に理解を示しつつも、捕鯨に固執することで世界の悪役になってしまったと指摘している。写真は浙江省温州市の港に陸揚げされたクジラ。

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<捕鯨>日本人はなぜクジラに固執するのか?継続で世界の悪役に―中国人作家
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2009年4月3日、雑誌「意林」ブログは日本に長期滞在する中国の作家・李長声(リー・チャンション)氏の記事「日本人はなぜクジラに固執するのか?」を掲載した。日本側の主張に理解を示しつつも、捕鯨に固執することで世界の悪役になってしまったと指摘している。

韓国の犬肉、日本のクジラは世界から非難されるところ。中国人のようになんでも食べる民族ならば、なにか一つ禁止されても固執はしないかもしれないが、なぜ日本はクジラ肉を食べ続けるのだろうか、その答えは文化という言葉にあると指摘している。

肉だけではなく骨まで利用し尽くす日本にとって、捕鯨禁止は文化にかかわる問題だ。例えば三味線の駒にはクジラの骨が使われている。一方、中国の胡弓はニシキヘビの皮が使われていたが、絶滅危惧種のためあっさりと他の動物や人工皮に取って代わられてしまった。

また捕鯨継続を説く日本人の主張も理論立っている。現在の魚類減少には鯨の生息数増加が影響していると見られる。20世紀初頭、南極海に生息していた小型のヒゲ鯨は8万頭前後だったが、現在では76万頭にまで増加。その食事量は世界の漁業生産量1億トンの3〜5倍に達すると見られる。そのため今後100年間で20万頭程度を捕鯨しても大きな問題はないという。

もし日本人がクジラを食べなくなれば、その代わりに牛肉の更なる輸入が必要になり、輸出国である米国やオーストラリアが望むところだろうと李氏は指摘する。ただし日本人の反発はクジラ肉を食べられなくなるということ以上に価値観を強要されること、すなわち「文化帝国主義」への反発があるのではないかと李氏は見ている。

ただしこうした捕鯨への態度が日本を国際的な悪役にしているとも李氏は指摘する。日本は経済のリーダーとなることには失敗したが、地球温暖化問題で世界のリーダーシップを取ろうと努力しているところ。同じく環境問題に属する捕鯨への態度が影響することは否めない。

そもそもクジラ肉には高濃度の水銀が含まれており、捕鯨関係者の体内水銀濃度は基準値を超えるとも伝えられる。命を大事にすること、これこそが至上の文化である以上、クジラ肉禁止もやむを得ないのではないか、と提言している。(翻訳・編集/KT)
2009-04-06 06:05:43 配信

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