2009年4月5日 20時56分更新
久留米市に本部がある暴力団の
「道仁会」が裁判所が使用禁止を命じた建物から荷物を運び出す作業を始めました。
久留米市にある九州最大規模の暴力団、道仁会の事務所をめぐっては住民およそ600人が本部事務所などが入った隣接する3つの建物について使用禁止を求める仮処分を裁判所に申し立て、裁判所は先月、このうちの1つ、系列の暴力団幹部が所有する建物を実質的な本部事務所と認定し、使用禁止を命じる決定を出しました。
これを受けて道仁会側は5日、この建物の前にトラックを横付けしてテーブルや椅子、テレビやソファーなどを運び出す作業を始めました。
道仁会側の弁護士は「裁判所の命令が出たため、荷物を運び出すことにした」と話し、運び出しにあたった人は「別の場所にある倉庫に運んでいる」などと話しました。この建物については裁判所の執行官が近く、明け渡しを求める予定で、住民側の弁護士は「荷物を運び出すことは予想していた」と話しています。
道仁会の事務所をめぐって住民側は残る2つの建物についても使用禁止にするよう裁判所に抗告し、一方、道仁会側は裁判所の決定そのものに異議を申し立てています。