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奈良で障害女児の中学入学断る 施設不備理由に
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身体障害で車いす生活を送り、先月小学校を卒業した奈良県下市町の女児が、バリアフリーの設備が不十分なことを理由に、町立中学校への入学を断られ、県立の特別支援学校への入学を勧められていたことが4日、分かった。
両親は「これまでも同様の状態で町立小学校に通っており、拒否される理由が分からない」として、8日の中学校の入学式までに入学が認められない場合、法的措置を検討している。
両親と町教委によると、女児は脳性まひの障害があり生活介助が必要だが、小学校では専属の教員とヘルパーの支援を受け、ほかの児童と同じ教室で授業を受けていた。エレベーターはなかったが、ヘルパーらが車いすを持って、階段を移動していた。
両親が町立中学への進学を希望したため、町教委は町立学校の校長や医師らでつくる「就学指導委員会」で受け入れを検討。エレベーターなどを整備することは建物の構造上、難しいとして、特別支援学校への進学が妥当との結論を両親と県教育委員会に報告した。
県教委は県立の特別支援学校への就学通知を出したが、両親は受け取りを拒否している。町教委の堀光博(ほり・みつひろ)教育長は「支援態勢の整った学校に進学するのが望ましいと判断した」と話している。
(共同通信社)
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