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【社会】

殴殺ストーリーで感想文 愛知・豊川高の教諭、新1年生に宿題

2009年4月4日 16時03分

 愛知県豊川市の豊川高校で、入学前の新1年生を対象に、少年が老婦人を殴り殺すストーリーに感想を求める宿題が出されていたことが分かった。過激な描写も含まれ、生徒の一部から「読んで気分が悪くなった」との声が上がった。小林康典校長は「生徒の気持ちに配慮した指導を」と全教員に注意を呼び掛けた。

 問題となったのは国語科の教諭が課した春休み中の宿題。両親を失った幼い兄妹にパンを与え続けていた親切な老婦人が、後に成長した兄に殴り殺されるストーリー。生徒たちには自分の意見を600−800字にまとめるよう求めた。

 ストーリーには、兄が成長するにつれ、より多くのパンを求めるようになり、応じられなくなった老婦人を「絶対許さないぞ」となじる場面や、殴り殺した後も老婦人を踏みつける描写もあった。

 読んだ生徒から「気持ちが悪い」との声が上がったほか、父母からも「子どもには衝撃的な内容ではないか」との指摘があった。

 相馬三孝教頭によると、宿題を出した教諭は、外部の教職員研修会で出された資料をそのまま使ったと説明。「自分の言葉で自分の考えをまとめさせたかった」と話しているという。相馬教頭は「人生経験の浅い生徒への宿題として必ずしもふさわしいとは言えず、真摯(しんし)に反省しなければならない」と注意を促した。

(中日新聞)

 

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