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中国政府、無許可のネット動画を禁止

 中国は動画サイト「ユーチューブ」への接続を遮断したのに続き、インターネットに無許可で動画や音声を掲載することを全面禁止すると発表し、論議を呼んでいる。

 3日付英字紙シャンハイ・デーリーによると、中国の国家ラジオ・映画・テレビ総局は最近、インターネット上に無許可で動画や音声を掲載することを全面禁止する内容の指針を取りまとめ発表したという。

 指針によると、わいせつ物、暴力、テロリズム、民族差別につながる内容、人民解放軍や公安当局に対する非難を含む動画はもちろん、著作権を侵害した動画もインターネットに掲載することはできない。また、「土豆網」など中国の動画ポータルサイトに自主的な検閲でこうした動画を削除することを求めた。今回の措置により、インターネットで韓国、米国、日本のドラマを見ていた中国のネットユーザーの行為も違法化された。

 しかし、今回の措置は著作権侵害よりも中国の体制批判動画を取り締まるのが主目的だというが中国内外の見方だ。中国では年初から現指導部の政策理念の「和諧(調和)社会」を批判するパロディー「草泥馬の歌」が流行している。「草泥馬」という言葉自体は想像上の動物を意味するが、聞き苦しい卑語と発音が似ている。また、ユーチューブでは中国の警察がチベットのデモ隊を暴行する映像が出回っている。

 中国は先月、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)前後に温家宝首相ら指導部がネットユーザーと対話を行い、意思疎通を強調してきた。また、収監者暴行事件の真相調査に向けたネットユーザーによる調査団結成を認め、インターネットで官僚の腐敗を告発することを奨励した。

 胡錦濤国家主席は今年1月末、共産党政治局会議で、「ネットユーザーの健全なインターネット文化は活性化させるが、国の文化と安定を侵害するコンテンツは徹底的に浄化しなければならない」との指示を下している。

 香港の英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは、あるウェブサイト運営者の話を引用し、「今回の措置は海賊版の取り締まりよりも、ウェブサイトを管理下に置く意味合いが強い」と報じた。

北京=崔有植(チェ・ ユシク)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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