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【北ミサイル】将軍様も大慌て (2/3ページ)

2009.4.4 19:13
このニュースのトピックス金正日総書記
金正日総書記=2002年8月(AP)金正日総書記=2002年8月(AP)

 2006年のように発射から40秒で燃え尽きてしまえば技術改良の失敗であり、これも将軍様の権威にかかわる。まして、米国のオバマ新政権を挑発して対価を稼ごうとした思惑がはずれる。実験に立ち会っているというイランへのミサイル技術供与も危うい。

 北朝鮮は93年に短距離のノドンを、98年にはテポドン1号を発射して飛距離を伸ばしてきた。北はそれ以来、一貫して米国本土に達するミサイルの研究開発と、核弾頭の搭載を目指してきた。

 過去に、北が日本列島上空にミサイルを通過させても、日本海に7発連射しても、日米の報復を受けなかったから今回も遠慮なくやろうとした。北にとっての発射実験は、実入りよりリスクの方が大きくなければやめない。だが、麻生太郎首相が意外や「破壊命令」を出したから将軍様は仰天した。

 それなのに、某官房副長官は愚かにも「ピストルの弾同士が当たるのは難しい」と足を引っ張った。敵対国に撃墜必至と思わせなければ、発射を躊躇(ちゆうちよ)する抑止にはならない。安全保障観のない政府高官はごめんこうむる。

 中国とロシアも北の跳ね上がりに苦虫をかみつぶしている。日本のミサイル防衛(MD)がうまく機能して、テポドンがイージス艦や地上配備のパトリオットに撃墜されると、実戦で「MDの有効性」が立証されてしまう。北の核が無力化するだけでなく、確率が限定的でも中国の核もまた対日攻撃に使いにくい兵器になる。

 北が譲歩するときとは、「体制崩壊」につながる経済制裁か軍事侵攻である。ゲーツ米国防長官が先月29日の米テレビで、「外交よりも経済制裁の方が成功する」と述べているのがそれだ。

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金正日総書記=2002年8月(AP)

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