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ミサイル「騒ぎすぎ」の声も 週末の市民、花見に行楽に

2009年4月5日0時31分

写真:空自市ケ谷基地に配備されたPAC3を撮影する人たち=4日午後、東京都新宿区、豊間根功智撮影空自市ケ谷基地に配備されたPAC3を撮影する人たち=4日午後、東京都新宿区、豊間根功智撮影

 東京・市谷に配備されたPAC3を見ようと、空自市ケ谷基地のさくの外には約50人の人だかりができた。携帯電話やカメラでミサイルランチャーの写真を撮る人もいた。正午過ぎの「発射」情報で緊張が走ったが、すぐに誤りだと分かると、「お祭りらしくなってきたな」の声も出た。

 東京都荒川区の吉川みどりさん(48)は「誤報を出すなんて政府の対応に不安を感じる。でも心配していません。気楽に見物に来るぐらいですから」と話した。

 ミサイルの上空通過が想定された秋田県。秋田市の大森山動物園は、普段通り1500人近い家族連れらでにぎわった。山形県酒田市から家族で来た斉藤英樹さん(46)は「落ちてくる可能性はほとんどないのであまり気にしていない。心配してもきりがない」と休日を楽しんだ。

 桜が満開となった東京・上野公園には、今季最多の20万6千人が繰り出した。会社の同僚約20人と杯を重ねていた都内の熱田真一さん(36)は、98年に北朝鮮の弾道ミサイルが三陸沖に着弾したとき、仙台市に住んでいたという。「前回はそばに落ちて怖かった。今回も気になる」。トイレに立つたび、携帯電話でニュースを確認していた。

 東京・渋谷も普段通りのにぎわい。帰宅中だった大学2年の結城歩(あゆみ)さん(19)は「ミサイルはまったく気にしていない。東京だし、落ちてこないと思う」と話した。

 小学校の同級会で東京・銀座に集まった東京都杉並区の久保田倭子(しずこ)さん(68)は「マスコミも政府も騒ぎすぎ。騒げば北朝鮮はいい気になるだけ」。埼玉県所沢市の松下ヨネ子さん(68)は「政治家に指導力があれば、水面下で交渉してこんなことで騒ぐことはなかった。情けない」といい、連れだって「宝塚歌劇団」の公演へ向かった。

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