Yahoo!、ソーシャル機能の強化に向けてサービスの全面改修に着手『MySpace』『Facebook』などのソーシャル ネットワークによって一般的となった機能を取り入れて利益を得ようと、Yahoo! は現在、全サービスの大がかりな改修を行なっている。
Yahoo! の最高技術責任者 (CTO) を務める Ari Balogh 氏 によると、同社はサービス全体を通じてユーザー プロフィールを統一するために、徹底した取り組みを実施するという。 Balogh 氏は22日から25日にかけてサンフランシスコで開催中の『Web 2.0 Expo』で発言し、Yahoo! の目標は、友人や連絡を取り合う相手との関連性からなる「ソーシャルグラフ」に基づき、ユーザーのソーシャルな関係をポータルサイトの Yahoo! とその機能により深く統合する点にあると語った。ソーシャルグラフという言葉は Facebook によって広まったもので、ソーシャル ネットワークにおける人々の関係を指す。しかし、厳密に言うと、Yahoo! にとっては、Facebook やその同業者と競争を始めることが目標ではない。 Balogh 氏は次のように述べている。「当社は新たなソーシャル ネットワークを作成しているのではない。Yahoo! における体験全体をソーシャルなものにすべく、再構築しているのだ。ソーシャルというのは最終目標ではなく、1つの側面として考えている」 Balogh 氏が『Y!Open』と呼ぶ Yahoo! の徹底した取り組みはすでに始まっており、これから2009年にかけて実施されるさまざまなサービスの変更の中で、その実態が明らかになるという。 こうした変更により、『Yahoo! Mail』ユーザーは、過去のやりとりや、ユーザーによって設定された他の条件に基づいて、最も重要性の高いメッセージをポップアップ形式で閲覧できるようになる。スポーツ ニュースも、ネットワーク内の友人にリンクした形でユーザーが興味を持つ分野にカスタマイズされる。たとえば、実在の選手の情報を使い、架空のチームを運営して成績を競い合うファンタジー スポーツ リーグに特化するといった例が考えられる。 Balogh 氏は、モバイル分野に関する詳細を説明する時間はないとしながらも、ソーシャル要素を強化する今回の全面改修においてモバイル体験が不可欠なものとなるよう、Yahoo! は尽力している、と述べた。モバイル分野は、同社の幹部が最近、他のフォーラムでも発言したように、Yahoo! にとって最重要課題だ。 さらに Balogh 氏は、Yahoo! の開発者向けオンラインツール『SearchMonkey』が、現在、Web サイト所有者およびサードパーティの開発者を対象に「限定公開」されていると発表した。 Balogh 氏によると、SearchMonkey を使うことで、内容がさらに豊富で、有用な検索結果を表示できるデータサービスの構築が可能になるという。これらのデータサービスは、Yahoo! の探索インデックス、または API を含む公表済みのソースから取得した構造化データを利用して構築できる。 関連記事 最新トップニュース
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