Facebook では「実名」が常識――Facebook 日本語版がオープンFacebook は2008年5月19日、同サイトの日本語版の提供を開始した。
Facebook は、2004年に米国にて設立された学生向け SNS。2006年9月に一般にも公開され、現在では世界中で約7,000万人のユーザーが利用している。 同日の会見では、Facebook CEO の Mark Zuckerberg 氏、インターナショナル マネージャーの Javier Olivan 氏が出席、日本における Facebook の概要と戦略を発表した。 ■実名での登録が基本 Facebook でのアカウント登録は基本的に実名での登録がメインだ。 Mark 氏はこれについて、「Facebook は現実での友人関係などのつながりをデジタル化したにすぎない。もし、偽名などを使って情報を公開したとしても、その情報も偽りである可能性があり、そのような人とは関わりを持たなくなるだろう。あくまでも実名を使って情報を公開することに意味があり、これは Facebook では常識となっている」と説明した。 実名での登録が基本となっている Facebook だが、もちろん公開範囲の設定などは可能となっている。 ■モバイルでの展開 Facebook は、すでにモバイル専用サイト m.facebook.com を公開している。Mark 氏は、「これはまだ第一段階であり、今後より力を入れていく必要がある。また、携帯システムは Facebook が提供する開発者プラットフォームからも開発が可能となっており、米国ではすでに BlackBerry 用の Facebook のアプリケーションサイトなども立ち上がっている」と述べた。 ■mixi など既存の SNS との違い 日本では mixi や GREE など、多くのユーザーを獲得している SNS が存在するが、これについて Mark 氏は、「Facebook の最大の強みはリアルなつながりであり、mixi や MySpace などとの最も大きな違いだ。また、Facebook がサインアップを公開して以降、ユーザーの数は急速に増加しており、逆に言えば実名での個人の情報を友人などと共有したい、という気持ちの現れであると感じている」と説明した。 ■Google Friend Connect 遮断について 5月12日 Google は、あらゆる Web サイトに SNS 機能を持たせられるデータポータビリティ技術「Google Friend Connect」を公開したが、Facebook は5月15日これを遮断している。 これについて Mark 氏は、「我々はすでに Facebook Connect を提供している。Google Friend Connect では、アクセスによって付与されたユーザー情報を、ユーザー個人が知ることなく、Google が他のアプリケーションと共有することができるが、Facebook では、誰に情報を開示していいのかをユーザー個人がコントロールすることができる。また、今回の Google の取り組みは事前に相談が無く、今後は話し合いの場を設ける」と説明した。 ■今後の展開 現在、Facebook は英語、スペイン語、ドイツ語、オランダ語、フランス語、イタリア語、ポーランド語、ノルウェー語での利用が可能となっており、今回の日本語対応は、アルファベットを使わない初めての市場となる。今後の展開として、当面は利用者の増加に焦点を当て、広告などの事業拡大はその次であるとの意向を示した。 日本では、個人情報なども問題もあり、実名での登録に抵抗のある人も多い。今後、Facebook は日本市場でどのようにサービスを展開していくのだろうか。
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