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【社会】

杉並『なみすけ』さあ全国区 『せんとくん』と対面へ

2009年4月3日 夕刊

杉並区のキャラクター「なみすけ」

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 “ゆるキャラ”で人気の東京都杉並区のアニメキャラクター「なみすけ」が五日、奈良県で二〇一〇年に開かれる平城遷都千三百年祭の公式キャラクター「せんとくん」と初対面する。全国的にご当地キャラが脚光を浴びるなか、街おこしや自治体PRの在り方として、こうした「ゆるキャラ・サミット」が広まる可能性もある。 (小川慎一)

 なみすけがせんとくんと会うことになったのは、せんとくんの生みの親で彫刻家の籔内佐斗司さんの代表作「童子」像が杉並区西荻窪の街に設置されたことがきっかけだ。

 籔内さんは美術館や学校など全国約九十カ所の公共施設にブロンズ像などを設置していることでも有名。これを知ったJR西荻窪駅周辺の商店街が三年前、街の活性化につなげようと約三千人分の署名を集めて「子どもが親しみやすい像を」と、区を通じて籔内さんに要望していた。

 こうした運動が実り、西荻窪駅南口の花壇には象に子どもが乗っている「花の童子」が、西荻南児童公園には二人の小さな子どもが相撲を取っている「おすもう童子」など、同駅周辺に計六体の童子像が設置された。

 五日に西荻窪駅南口広場で行われる童子像完成記念除幕式には、なみすけとせんとくんのほか、籔内さん製作のせんとくんの兄「鹿坊(ろくぼう)」や祖父「鹿爺(ろくじい)」、せんとくんの友だち「酒仙童子」と「阿修羅童子」の着ぐるみも登場。籔内さんも駆けつける。

 なみすけはアニメ製作会社が集まる杉並区がアニメ産業をPRするため、二〇〇六年に公募で決まったキャラクター。一方のせんとくんは昨年二月に図案が発表された際、「かわいくない」という声があり、市民団体が独自に「まんとくん」を作るなど、ライバルの登場で一躍その名が全国区になった。

 区産業経済課アニメ係の平野一雄さんは「なみすけは、全国区の知名度のある『せんとくんと仲良くなれるかなあ』とちょっと心配そう」と話した。

 なみすけとせんとくんの撮影会は五日午前十時から。記念式典は午前十時半から。

 

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