PAC3の発射機を配備 岩手2基、秋田3基
発射機は岩手山中演習場(岩手県滝沢村、八幡平市)に2基、新屋演習場(秋田市)に3基が配備された。 岩手山中演習場では、2基が約100メートルの間隔で置かれた。ミサイル飛来が予想される北西の上空に向けて発射機を構え、後方数百メートルの場所にはミサイルの軌道を追うレーダー、アンテナ通信機器なども設置された。 空自幹部は、既に2基の発射機に計8発のミサイルを搭載したことを明かし、「海上自衛隊などとのシステム通信網がつながれば、発射準備は整う」と述べた。 新屋演習場では、日本海を望める小高い丘の上などに発射機が設置され、発射口はいずれも日本海の方に向けられた。 PAC3配備に対する地元住民の受け止め方はさまざまだ。 滝沢村の岩手駐屯地近くの無職八丁野イクさん(75)「弾道ミサイルは落ちてこないと思っている。4月4日以降もふだん通り過ごすつもりだ」と冷静に受け止める。秋田駐屯地近くの地元町内会長の野中利雄さん(67)も「まるで秋田県沖が標的のように報道されているが、戦争が始まるわけでもない」と語った。 緊張感を高めるのは、秋田県漁業協同組合の斎藤豊専務理事。「不安で仕方がない。すべて終わるまで安心できない」と強調した。 滝沢村の無職角掛要作さん(84)は「北朝鮮のいつもの脅しとは思うが、許し難い。兵役経験のある身としては、再び日本が軍事力増強の方向に向かうのではないかと心配だ」と話した。
2009年04月01日水曜日
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