田川市川宮の英会話講師、ニコラス・ポエットカーさん(28)が、仲間と共同で、川崎町大ケ原の山中にマウンテンバイクの専用コースを造っている。2年前から、スリルに富んだコースを“建設”。休日には北九州市などから仲間も訪れる自慢のコースだ。ポエットカーさんは「今後もコースを充実させたい」と話している。
ポエットカーさんは米国カリフォルニア州出身。米国で知り合った田川市出身の女性と結婚して、同市に住むようになった。
マウンテンバイクを始めたのは8年前。当初は、北九州市小倉南区で乗っていたが、「専用のコースがほしい」と場所を探していたところ、仲間で、同町大ケ原、観光農園「ラピュタ」の杉本利雄代表(43)が同農園の敷地の山中を提供。2007年から、同じマウンテンバイク競技に取り組む、設計士岸川宗利さん(45)=同区=と建設に着手した。
コース造りに必要な木材やくぎなどの資材は、ポエットカーさんの知人の大工や、自ら建材店に行って調達。休日に加え、平日は英会話教室が始まるまでの日中を利用して、これまでに高低差約3メートル、長さ約300メートルのコースを完成させた。費用は2人の小遣いで賄い、約20万円かかったという。50度近い傾斜のバンクが自慢で、コースはまだ延長するつもりだ。
3月末の休日。ポエットカーさんと岸川さんに加え、スーパー従業員、近石錠二さん(36)=北九州市小倉北区=も加わって走りを楽しんだ。ポエットカーさんは「コース造りを通じて、たくさんの仲間と出会いたい」と話している。
=2009/04/03付 西日本新聞朝刊=