富山のニュース 【4月3日01時49分更新】

開発情報流出の恐れ 富山県所管の新世紀産業機構 無線LAN暗号化せず
 富山県新世紀産業機構(富山市)で、情報が暗号化されないまま無線LANに接続した パソコンが使われ、庁内の情報が外部に流出する可能性があったことが二日、分かった。 同機構の事業の柱である企業の商品開発や、インターネットなどのシステム整備に関する 情報が流出する恐れがあり、同機構は対象となるパソコンを有線LANに切り替えるとと もに、すべてのパソコンで無線LANの使用を禁止し、職員に情報管理の徹底を通知した 。

 同機構は、これまでに情報流出や不正アクセスなどの被害はなかったとしている。

 一日、無線LANの電波を受信したとの指摘が、外部から県にあった。同機構が調べた ところ、庁内のパソコン七十一台のうち二十八台が無線LANを使用していることが分か り、すべて有線LANに切り替えた。

 同機構によると、無線LANに接続していたパソコンは、中小企業支援センターなどで 四、五年前から、主にインターネットや電子メール、プリンターの出力、書類作成に使用 されていた。

 同機構を所管する県は、情報流出を防ぐため無線LANの使用を認めていない。同機構 は、会議などで無線LANを使う場合、職員に口頭で指導していたが、運用基準などは定 めていなかった。

 同機構は「情報管理に対する認識の甘さがあった。職員への危機管理意識の啓発やセキ ュリティー対策を徹底する」(企画管理課)としており、今後、無線LANの使用禁止を 含めた情報管理体制の強化に関するガイドラインを策定する方針だ。


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