リード)
温泉の利用客が払う
「入湯税」という税金をめぐり
ある温泉施設と行政が対立しています。
対立の理由は何なのか、
そしてそもそも、
入湯税とは何なのでしょうか?
V
【江別市湯の花】
(出てくるお湯など)
【温泉内の様子】
去年12月に江別市にオープンした
天然温泉の入浴施設です。
料金は大人400円。
平日でも1000人以上が訪れるといいます。
自慢は10種類以上という温泉。
(利用客は)
「ここはゆったりできていい」
しかし、この施設では今、
困った問題に直面しています。
【署名台】
施設内に置かれた署名台。
そこにはこんな張り紙がありました。
「江別市は当社に対し入湯税100円を
徴収して市に払うよう再三催促してきております。」
「入湯税を課さないよう申し入れているところで
ありますが一向に聞き入れられません」
【督促状】
施設は江別市から入湯税を支払うよう
求められているのです。
(志津輝保副支配人)
「400円から100となると25パーセント、
かなりの負担です。」
そもそも、入湯税とは何なのでしょうか。
【入湯税とは】
税務六法によりますと
入湯税は市町村で課税ができる税金で、
目的は「鉱泉源の保護管理や観光の振興など」
などとなっています。
標準額は一人150円だといいます。
【署名の文字】
実は宿泊でも日帰りでも
私たちが支払う料金には
この「入湯税」が含まれているのです。
【定山渓温泉】
定山渓温泉を抱える札幌市の場合―。
宿泊客の入湯税は150円。
日帰り客は100円です。
道内有数の温泉地だけあって
昨年度は8億8000万円の税収がありました。
では、この税金。
いったい何に使われたのでしょうか。
【大倉山ジャンプ台】
(勝嶌早苗記者)
「去年2月札幌ではノルディックスキーの
世界大会がありました。
実は入湯税はその会場となった
大倉山などの会場整備に使われました。」
【雪まつり・イルミネーション】
このほか入湯税は
札幌雪まつりや―
ホワイトイルミネーションの
運営にも使われた、
といいます。
【江別市役所】
では、江別市の場合、入湯税をどのように
使おうとしているのでしょうか?
(市民税課・星野健二課長)
「環境衛生施設の整備とか消防施設の整備
観光振興の費用に充てるということになってまして・・・」
Q具体的には?
「これだという・・・はっきりとなになに、と
決まっていない。」
【江別市の条例文】
これまで温泉施設がなかった
江別市は去年4月に一人100円とする
入湯税の条例を作りました。
(市民税課星野健二課長)
「本格的な(温泉施設が)
できるということのなので
条例制定した。」
Q知ったから制定?
「現実的にはそうなります」
【湯の花・志津支配人】
これに対し温泉施設は…。
(志津副支配人)
「事前にこちらに協議があった
のであればいいが、決定事項ですから、と」
「なぜ我々が進出することで
入湯税を課すとなるのか?それが1番のギモン」
【江別市市民税課】
しかし、江別市は温泉施設であれば
入湯税がかかることを
知っていたはずだと話します。
(江別市市民税課星野健二課長)
「そういう施設がくるのであれば
必ず課す税ですから、
われわれの市にないなら
条例をきちんと整備して
課税をしていくのは筋である」
【温泉専門家】
取れるところからは取る。
そうした考えも感じられる江別市の姿勢ですが
温泉に詳しい専門家は「入湯税」の曖昧さを
指摘します。
(札幌国際大学松田忠徳教授)
「業者が進出してくることにあわせて
条例を作るというのはある程度やむを得ないが」
「目的税のために使うのかをはっきりさせないと。
ここでいえばこの民間業者の
温泉環境を守るために
特に中心的に使われていくのが本来の目的」
【湯の花・志津副支配人】
入湯税に反対する温泉施設です。
課税に抵抗する理由がもうひとつありました。
(勝嶌記者)
「実は温泉施設から
歩いて数分のところに別の天然温泉の店ができた。
オープンから5日後のこと」
【北のたまゆら】
こちらの施設でも
平日およそ1000人が訪れます。
料金は大人390円。
ここにも入湯税を払えという
通知は来ているのでしょうかー?
(北のたまゆら藤貫支配人)
「そういったものは来ていません。
390円でやらせていただきます。」
【温泉】
この施設、温泉ではあるものの
「普通浴場」、
つまり銭湯として道の認可を受けています。
温泉であっても
銭湯は入湯税の対象にはなりません。
【湯の花看板・副支配人】
同じような施設でも
銭湯ならタダ、温泉なら100円という入湯税。
生き残りをかけた競争にさらされる施設にとっては
100円という額は大きな負担です。
【集まった署名】
江別市の温泉施設には
入湯税反対の署名が
およそ2000人分集まっていました。
(署名した人は)
「温泉が出たから入湯税、というのがよくわからない」
【署名をする人たち】
なぜ100円も税金として徴収されるのか?
わからない利用客がほとんどです
(副支配人志津輝保さん)
「現場サイドとしては払いたくない。
払わない方向で考えています。
なぜならその部分、お客さんに負担になりますので」
【温泉のカット】
「まずは取れる所から取って、使い道はその後…。」
私たちに課せられる税金がこれでいいのでしょうか。
END
和久井CAS)
私も入湯税は知っていましたが
何に使われているかまでは
知りませんでした。
入湯税そのものの是非も
あるかと思いますが
ただ、使い道(目的)を
はっきりとさせることが
誤解を招かないためには
大切だと思います。
入湯税に関する疑問、ご意見、
ご経験などありましたらぜひお寄せください
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