「モンスター患者」への対応について話し合う篠原静看護部長(左端)ら=徳島県阿南市の阿南共栄病院 モンスター患者に対策続々 対応指針、警察と連携も「待たせるなら金は払わない」「(自分で薬剤を指定し)これを注射しろ」。医師らに理不尽な要求をしたり、時には暴力を振るったりする「モンスター患者」への対応に各地の医療機関が乗り出している。 徳島県阿南市の阿南共栄病院は1月、対応マニュアルを作成した。(1)暴言には3人以上のスタッフで対処(2)要求に応じて謝罪文や念書は提出しない(3)暴力行為は110番-などの内容だ。 昨年12月には徳島県警の協力を得て研修会も実施。警察官がモンスター患者役を務めて実演を行い、「やりとりは必ず記録する」といった助言を受けた。2月からは、情報を共有するため具体的なケースを基にした事例検討会も開いている。 全日本病院協会が2007年末から08年初めに加盟医療機関を対象に実施したアンケートでは、回答を寄せた1106機関のうち52%が、過去1年間に患者や家族から職員への暴力や暴言などがあったと答えた。 兵庫県は09年度から、警察OBらを救急医療調整員として県立病院など17カ所に配置する。広島県医師会は県警と連携して昨年7月、「他の患者さんに迷惑をかけないで」と書いたポスター1万4000部を作製した。静岡県や大阪府の医療機関からも「送付してほしい」と問い合わせが寄せられるなど反響があったという。 【共同通信】
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