平成21年3月23日
改革を否定 文革礼賛−中国
復活する「極左」言論
【香港22日時事】中国で改革・開放路線を否定し、文化大革命(一九六六−七六年)を礼賛する「極左」言論の復活傾向が注目されている。今のところ、少数派の極論と見なされているが、改革の結果、階層間の格差が拡大し、世界金融危機で経済が不況に陥る中、支持を広げる可能性もあり、当局は警戒を強めているようだ。
香港誌・亜洲週刊(二十二日付)によると、北京の警察は二月二十八日、「烏有之郷書社」という市内の書店を捜索するとともに、関係者四、五人を連行した。
「烏有之郷」はユートピアの意。この書店は文革時代に出された「毛沢東思想万歳」や極左派の四人組をたたえる本をそろえ、賛同者の交流の場となっていた。ウェブサイトも開設している。